双極の邂逅:雪原に交錯する光と闇
その頃、仲間たちを裏切ったレオンは、エレメンタルスパイアから少し離れた鬱蒼と茂る森の奥深くで、闇の精霊ルナシェイドと落ち合っていた。
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レオン ♂ 【MACOK】
種族:ヒューマン
ソーサリーエレメント: 闇属性
武器:【神器:ソウルレンダー】
召喚獣:【光の大精霊:ルナシェイド】
【ダークネスドラゴン】
魔法属性:闇属性
固有スキル:「分解」「隠蔽」
武器スキル:「殲魂」
魔法陣:「空間魔法陣」「金属魔法陣」「岩石魔法陣」
「召喚魔法陣」「音魔法陣」
光:見習い魔法2
闇:上級魔法7
炎見習い魔法:3
水:見習い魔法3
風:見習い魔法2
土:見習い魔法3
召喚術: 極限10
禁呪級魔法: エクリプス・ノヴァ
アビス・ディザスター
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そこには、澄んだ水が流れる美しい小川があり、時折魚が跳ねる音と、心安らぐせせらぎだけが静かに響いていた。
しかし、その穏やかな風景とは裏腹に、二人の間には緊迫した空気が流れていた。
「ルナシェイド、サリエルが僕と手を組みたいと言っているのは、本当だろうな?」
レオンは、ルナシェイドに詰め寄るように尋ねた。彼の声には、確信を求めるような強い意志が込められている。
闇のソーサリーエレメントを手に入れた今、彼の野心はさらに燃え上がっていた。
「ええ、間違いないわ!」
ルナシェイドは、レオンの問いに、どこか嬉しそうな顔で告げた。彼女の瞳には、計画が順調に進んでいることへの満足が見て取れる。
「あれから、みんなの様子はどうだった?」
意外にも、レオンは裏切ったはずの仲間たちのことを案じるような言葉を口にした。その声には、わずかながら複雑な感情が入り混じっているようだった。
「ええ、一応冷たく突き放して来たけど、かなり怒っていたようね…。」
ルナシェイドは、ミリアたちの反応を正確に伝えた。
「まあ、当然か…。」
レオンは、その言葉に小さく呟いた。彼自身、仲間たちの怒りは予測していたのだろう。
「それより、サリエルにはいつ会えるんだ?」
レオンは、すぐに本題へと移った。彼の関心は、もはやサリエルとの接触に集中している。
「もう、いつでも準備できてるわ!」
ルナシェイドは、その準備が整っていることを告げた。
「ハーベルたちは?」
レオンは、もう一つの重要な情報、ハーベルたちの動向について尋ねた。
「ハーベルもすでに光のソーサリーエレメントを手に入れて、仲間たちとサリエルの討伐パーティーを組んでいるわ!」
ルナシェイドの言葉に、レオンは満足げに頷いた。
彼の計画通りに事が進んでいることに、喜びを隠しきれない様子だった。
「サリエルに取り入って、さらに闇の力を強めていければ、サリエルを討伐に来たハーベルを八つ裂きにしてやれるな!」
レオンの目には、冷酷な光が宿り、復讐の炎が燃え盛っていた。彼の目的は、サリエルの打倒ではなく、ハーベルへの復讐へと変貌していたのだ。
「頼んだわよ!」
ルナシェイドは、再び嬉しそうに手を叩いた。彼女もまた、レオンの復讐心を利用しようとしているようだった。
「ハーベル、待ってるぞ!」
レオンの顔は、まさに悪魔のようにも見えた。その歪んだ表情は、彼の心が完全に闇に堕ちたことを物語っていた。
こうして、仲間を裏切ったレオンは、ルナシェイドと結託し、自身の復讐を果たすため、そしてさらなる闇の力を得るため、サリエルの宮殿へと向かうのだった。
⭐☆☆☆☆☆☆⭐
同じ頃、ハーベルの家では、彼と仲間たちが集まり、来るべきサリエル討伐作戦についての話し合いが行われていた。
部屋の中には、今後の戦いへの緊張感と、仲間たちの結束の固さが感じられた。
「リーフィア!他のソーサリーエレメントはどうなってる?」
ハーベルは、仲間の安全を案じし、少し心配そうに光の大精霊リーフィアに尋ねた。
「心配しないで、私と同じように各属性の選ばれし者たちが、各地からサリエルの宮殿へ向かっているはずよ!」
リーフィアは、みんなを落ち着かせるように説明した。彼女の言葉は、希望の光を灯すようだった。
リーフィアによれば、エレメンタルスパイアは世界に一ヶ所しかないが、各地のどこからでも特殊な方法でアクセスできるようになっているらしい。そして、各地の大精霊たちが、それぞれの属性の選ばれし勇者を導く役目を担っているとのことだった。
これにより、サリエル討伐のために複数のパーティーが結成されていることが示唆された。
「サリエルの宮殿はどこにあるの?」
ネルが、具体的な場所を尋ねた。
「サリエルの宮殿は、ここからずっと北方へ向かった雪に覆われたヴォレアリスト王国の北端に位置する、エンバーグロウ・クレスト山脈のある渓谷にあるわ…。」
クラリッサは、その場所の名を聞いただけで、少し嫌そうな顔をした。その場所が、いかに過酷な環境であるかを物語っているようだった。
「めちゃくちゃ寒いところじゃないか?」
カザキも、「ブルッ…。」と身震いをしながら呟いた。彼の言葉は、皆の不安を代弁していた。
「何でそんなところに?」
クラリッサが不思議そうに尋ねると、
「まあ、いろいろ事情があるのよ…。」
リーフィアは、その理由をはぐらかした。そこには、簡単には語れないような深い理由が隠されているようだった。
「移動が大変そうですわね…。」
アクシアは、寒さが苦手なようで、少し顔をしかめた。彼女の言葉に、他の仲間たちも同意する。
「みんな寒さには慣れていないだろうから、俺がなにか魔道具を考えておくよ!」
ハーベルは、仲間たちへの気遣いを見せ、何かを想像するように楽しげに呟いた。彼の頭の中では、すでに新たな魔道具の構想が練られているようだった。
「移動は?」
ネルが、実用的な問題を提起した。
「確かに、寒い中、空を飛んでいくのは勘弁だぞ!」
カザキが、また身震いさせる。長時間の移動は、体力を消耗するだろう。
「移動方法もいくつか考えてあるから、楽しみにしておいてよ!」
ハーベルは、自信満々に答えた。彼の顔は、新たな計画に胸を膨らませて楽しそうに見える。
ネルは、そんなハーベルの様子を見て、優しく微笑んでいた。彼女の瞳には、ハーベルへの信頼と、今後の冒険への期待が込められていた。
次回 禁忌の知識:原罪魔法
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頑張って続きを書いちゃいます!




