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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン1 【王立魔法学院編】
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暗闇に潜む儀式の真相

「ハーベル、怖いよ!やっぱり、引き返そうよ!」

レオンは、怯えた表情でハーベルの腕を強く引っ張った。その声には震えが混じり、洞窟内の湿った空気にかき消されそうだった。


「なに言ってるんだ!せっかくここまで来たのに!」

ハーベルは鼻息を荒くしながら、奥へ進むことに全く迷いがない様子だった。


「行くぞ。ライト!」

ハーベルが魔法の詠唱を終えると、彼の目の前に黄色く輝く光球が現れた。その光は洞窟の暗闇を照らし出し、湿った岩肌の陰影を際立たせた。


レオンの腕を引っ張りながら奥へ進むハーベルの姿は、まるで暗闇に挑む無鉄砲な冒険者そのものだった。


洞窟の中はじめじめしていて、空気は重く、足元から時折奇妙な音が響いていた。


パキッ!


「ひーーーー!」

突然、レオンが足元で何かを踏みつけた音に驚き、悲鳴を上げた。


「レオン、静かに!」

ハーベルは鋭い目で彼を制止し、洞窟の奥を警戒するように光球を高く掲げた。


「ごめん…」

レオンが申し訳なさそうに謝りながら、ふと上を向いた。すると、その目が何かを捕らえた。


「ハーベル、上を見て!」

レオンの焦った声に促され、ハーベルも不機嫌そうに目を上げた。その視線の先には、ゆらりと動く灯りがいくつも見えた。


「なんだ?人影か?」

ハーベルは灯りの方へ向かって崖をよじ登り、視界を広げようとした。その姿を見て、レオンも慌てて後を追った。


二人が崖から顔を出して覗き込むと、異様な光景が広がっていた。


「なんだろう?詠唱しているのか?」

ハーベルが小さく囁くように言った。


「うーん、分からない…でも、あのでかい魔法陣は何だ?」

レオンは驚愕のあまり、目を離すことができないでいた。


目の前には、巨大な魔法陣が地面に描かれており、その周囲を怪しいフードを被った十数人の大人たちが取り囲んでいた。彼らは一心に同じ呪文を詠唱し、その声が洞窟内に低く響いている。


「ハーベル、もう帰ろうよ!こんなところ、絶対に危ないよ!」

レオンはハーベルの腕を強く引っ張りながら必死に訴えた。


「いや、もう少し待って!」

ハーベルの目は魔法陣に釘付けになり、儀式の異様さに引き込まれていた。


「僕、嫌だよ!先帰るからね!」

レオンがハーベルを見限るように崖を降り始めたその瞬間、何かが彼を襲った。


「だから、もう少し待ってよ…ううっ…」

ハーベルは頭に暖かい何かを感じたと思うと、次の瞬間には目の前が真っ暗になっていた。


次回 勇気と恐怖の極限

続きの気になった方は、

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頑張って続きを書いちゃいます!

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