表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン5 【魔刻印者編】(逆襲)
126/134

今日で終わる~ レオンの解放計画~

その日は、いつになく晴れやかで、どこまでも続くような真っ青な空だった。白い雲一つ見当たらない空を見上げ、レオンは静かに、しかし決意を込めた声で呟いた。


「今日で終わる!」


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


朝一番、メルギド博士の威厳のある声が研究室に響いた。

「レオン!」

「はい、メルギド博士!」

レオンは、胸の奥に秘めた決意とは裏腹に、いつもと変わらぬ平静な声で答えた。


「私は、リナと共に魔法陣学術大会へ出かける。研究室の留守は頼みましたよ!」

「メルギド博士、お任せ下さい!」

レオンは丁寧に頭を下げた。


「リナ、行きますよ!」

メルギド博士が促すと、

「はい、教授!」

リナは有能な秘書として、淀みなく返事をした。


•••••••••

よし、予定通りだ!

綿密に練り上げた計画は、今のところ完璧に進んでいる。

リナにも、あの鋭いメルギド博士にも、僕の企みは微塵も気づかれていないはずだ。

二人が研究室を出発したら、いよいよ行動に移すのみ!

•••••••••


レオンは、音魔方陣でミリアへそっと連絡を入れた。


「ミリア……。お待たせ…。」

普段の冷静なトーンとは異なり、レオンの声はどこか優しく、そして少しばかりの切なさを帯びていた。


向こうから、待ち焦がれたような声が返ってきた。

「レオン!」

「やっと、すべての用意が整った!」

レオンは安堵の息をついた。


「うん…。」

ミリアの短い返事には、深い信頼と覚悟が込められていた。

「長らく待たせてごめんね…。」

「いいの…。レオン…。」

ミリアの声は、レオンへの深い想いを物語っていた。


ミリアはフィラルティア公国の妖精族の少女であり、その身には強力な「白昼夢魔法陣」が刻まれていた。

それは、触れた者の精神を永遠に覚めることのない夢の世界へと閉じ込める、恐るべき力を持つ魔法陣だった。


彼女は、レオンが温めてきたこの壮大な計画において、決して欠かすことのできない、もう一人の重要な人物だった。


レオンは、長期にわたりあらゆる情報を緻密に収集し、マスターたちの行動パターンを徹底的に分析することで、この複雑な計画を創り上げた。


そして、今日こそが、その計画を実行に移す、運命の日だったのだ……。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「ミリア!」

レオンは、まるで空間を跳躍するように一瞬でミリアの元へ移動すると、優しくその名を呼んだ。


•••••••••

ミリア ♀ 【MACOK】

種族:スプライト

魔法属性:風属性

固有スキル:「合成」「無効化」

魔法陣:「白昼夢魔法陣」「幻夢魔法陣」

「意識魔法陣」「感情魔法陣」「音魔法陣」

光:見習い魔法3

闇:見習い魔法3

炎見習い魔法:2

水:見習い魔法3 

風:応用魔法6

土:見習い魔法1

•••••••••• 


「レオン!」

ミリアは、待ちかねたようにレオンに抱きついた。

二人の間には、言葉を超えた強い絆が感じられた。


「うん、ミリア!時間がないんだ!」

レオンは優しくミリアの肩に手を置いた。

「分かっている!」

ミリアはしっかりと頷き、レオンにさらに強くしがみついた。

その小さな体には、秘めたる強い決意が宿っていた。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「リセ、久しぶり!」

レオンは、旧友に再会したような穏やかな微笑みを浮かべた。


•••••••••

リセ ♀ 【MACOK】

種族:キャットフォーク

魔法属性:土属性

固有スキル:「構築」「軽業かるわざ

魔法陣:「布陣魔法陣」「音魔法陣」

光:見習い魔法1

闇:見習い魔法3

炎見習い魔法:3 

水:見習い魔法3 

風:見習い魔法2 

土:応用魔法5 

•••••••••• 


「こちらは、ミリアだ!」

「リセ、よろしく!」

ミリアもまた、柔らかな笑みをリセに向けた。


「ああ、よろしくね!」

リセの表情にも、確固たる決意が漲っていた。

彼女もまた、この計画の重要な一翼を担う仲間だ。


「じゃあ、飛ぶよ!」

レオンは、少し緊張した面持ちでリセの手を強く握った。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「レオン、やっと来たな!」

屈強な男、トリガーが、待ちかねたように声を上げた。


•••••••••

トリガー ♂ 【MACOK】

種族:ヒューマン

魔法属性:炎属性

固有スキル:「破壊」「瞬足」

魔法陣:「砲弾魔法陣」「防御魔法陣」「音魔法陣」

光:見習い魔法1

闇:見習い魔法3

炎応用魔法6

水:見習い魔法3 

風:見習い魔法2 

土:見習い魔法3

•••••••••• 


「トリガー、久しぶり!」

レオンは、力強くトリガーの手を握り返した。二人の間には、言葉少なげながらも、深い信頼関係が垣間見えた。


「時間がない!行けるか?」

レオンは、真剣な眼差しでトリガーに問いかけた。

「ああ、もちろん!」

トリガーは、迷いのない力強い声で応じた。


レオンはそのままトリガーの手を握り、次の目的地へと移動を開始した。

周囲の景色が一瞬で歪み、彼らの姿は消え去った。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「ここが、サンゴルド帝国か…」

見慣れない異国の風景を前に、トリガーは感嘆の声を漏らした。


「変わった形の家がたくさんあるな?」

彼は、立ち並ぶ独特な建築物に興味津々の様子で辺りを見回した。


「和風建築って言うらしいよ!」

リセが、物知り顔で説明してくれた。


「こうして四人で会うのは、始めてだな!」

トリガーが感慨深げにそう言うと、

「ああ、計画に賛同してくれて感謝する!」

レオンは、改めて仲間に感謝の意を示し、手を前に差し出した。


•••••••••

レオン ♂ 【MACOK】

種族:ヒューマン

魔法属性:闇属性

固有スキル:「分解」「隠蔽」

魔法陣:「空間魔法陣」「金属魔法陣」「岩石魔法陣」

    「召喚魔法陣」「音魔法陣」

光:見習い魔法2 

闇:応用魔法5 

炎見習い魔法:3 

水:見習い魔法3 

風:見習い魔法2 

土:見習い魔法3 

•••••••••• 


ミリアがゆっくりとレオンの手に重ねる。

その温もりを感じるように、リセがそっとその上に手を添え、最後にトリガーが、優しく、しかし力強く手を重ねた。

四つの手が重なり合い、静かな連帯感が生まれた。


「今日が、自由への第一歩だ!」

レオンは、抑えきれない強い想いを込めて叫んだ。

その声は、彼らの未来への希望を象徴するようだった。


四人は、互いの顔をじっと見つめ合った。それぞれの瞳には、困難を乗り越え、新たな未来を切り開こうとする強い光が宿っていた。


「あと二人、仲間の候補が居るからこのまま向かう!」

レオンは、次なる目標を見据え、前を向いた。

「分かった!」

トリガーが力強く頷いた。

「いいわ!」

リセもまた、迷いのない表情で応じた。

「うん!」

ミリアは、レオンの言葉に静かに頷いた。


未来の希望の光を捉えるように、四人の眼は決意に満ちて輝いていた。


次回 時間の檻 ~救出者たちの静かなる侵攻 ~

続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

リアクションと⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ