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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン4 【聖域巡礼編】(第二幕)
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ゼリーの怪物と禁断の術式

「さっきの蟹って何か出ましたか?」

クラリッサが聞いた。


「ええっと、人魚の涙はないか…。」

ハーベルがアイテムを見せながら説明を始めた。


【クラブグラブ】【シザーズ】


【クラブグラブ】

ボクシングのグラブのような形をしているが、用途は不明。手にはめることで防御力を多少向上させる可能性がある?


【シザーズ】

巨大なハサミのような形をしており、特別なスキル「切断」と「転写」を持つ。

「切断」スキルにより、硬さに関係なく、どんな物でも切り取ることが可能。さらに、「転写」スキルを使えば、切り取ったものを別の物に貼り付けることができる。

例えば、絵や文字などを切り取って別の場所に転写することも可能。


•••••••••

このシザーズの「切断」と「転写」は、何かに使えそうだから獲得しておこうかな… 。

•••••••••


「シザーズは、もらっておいていいですか。」

ハーベルが皆に尋ねた。


「私は使わないからどうぞ。」

「私も結構です。」

「もちろん、ハーベルが使ってください!」


「ありがとう!」


••••••••••

ハーベル ♂ 【医術師】【ネクロマンサー見習い】

種族:ヒューマン

武器:【シックスセンス】【シャークバイト】【シザーズ】

魔法属性:全属性

固有スキル:「統合」

「破壊」「精製」「合成」「構築」「解析」「分解」

獲得スキル:「設定」「把握」「毒耐性」「召喚」「魔法陣」「ライブラリー」「分離」「蘇生」「切断」「転写」

光:上級魔法9 神聖:応用魔法6 薬剤:応用魔法4

闇:上級魔法7 虚空:応用魔法4

炎:上級魔法7 黒炎:応用魔法4

水:上級魔法8

風:上級魔法8 雷鳴:応用魔法5

土:上級魔法8

••••••••••


「次は、35階層のボスですね…。」

「これは何のマークですか。」

クラリッサが首をかしげながら聞いた。


「クラゲ?」

「そうね、クラゲみたいね…。」


「クラゲって何ですか?」

クラリッサはまだ見たことがなかった。


「うーん、説明しにくいな…。」

「見た方が早いですよ!」

そう言って、アクシアがボス部屋の扉を開けた。


そこにはこれまた巨大なクラゲがプカプカと浮いていた。


「何です、あのゼリーのお化けは…。」

「ゼリーのお化けか…うーん、的確な表現!」

「確かに…。」

「そんなことに、感心している場合じゃないですよ!」


「雷鳴:第4応用魔法!サンダー!」

ハーベルが間髪いれずに詠唱すると、鋭い稲妻がクラゲを直撃した、


プシューーー。


「効いてない?」

クラリッサがそう呟いた瞬間、クラゲが高速で回転すると、ハーベルの放った電撃が四方八方へ電気の矢のように襲いかかる。


「危ない!」

ハーベルが間一髪、アクシア目掛けて飛んできた矢を背中で防いだ。


「うう…。」

呻き声をあげてハーベルが倒れる。


「ハーベル、大丈夫!?」

アクシアたちがハーベルに駆け寄った。


「ああ、油断した…。でも、大したことないよ!」

ハーベルは痺れを我慢しながら立ち上がる。


「解析!」

「アイツ、雷耐性があるみたい…。」

ハーベルがクラゲを解析してみた。


「雷が効かないのは、厳しいわね…。」

「あんなのどうやって倒すの?」

クラリッサは困惑している。


「クラゲは熱に弱いですわ!」

アクシアがアドバイスをくれた。


「なるほど、じゃあ煮ちゃいましょう!」

リーフィアが右手の指を一本立てて、ふざけたように無茶を言い出した。


「いや、どうやって…?」

クラリッサもまだ困惑している。


「いいや、それはいい案かもしれませんよ!」

ハーベルが辛そうに身体を擦りながらニヤリと笑うと、なにやら思いついたようだった。


「アクシア、俺があのクラゲを壁で覆ったら、その中に大量の水を出してくれないかな!」

「お安い御用ですわ!」

ハーベルとアクシアが目で合図して頷いた。


「粘土:第4応用魔法!ラウンドウォール!」

ハーベルがシックスセンスを振り上げた。


ドドドド…ドドドド…ドド…。


クラゲの周りを覆うように巨大な円筒形の壁が競り上がってきた。


「アクシア、お願いできますか!」

「はい!」


「エイペックス・ダウンパー!」

アクシアが両手を上にあげて叫ぶと、巨大な壁の内側に集中豪雨のようにどんどん水が溜まっていった。


「うぉ、すげえ第9上級魔法だ!」

ハーベルが感動して目を輝かせながら叫ぶ。


「仕上げだ。加熱:第5応用魔法!ブレイジング・カルドロン!」

ハーベルがシックスセンスをクルっと回した。


大釜の周りにボッと炎がついて、一瞬で釜の中の水は沸騰してグツグツと煮え立ち始めた。


「本当に、クラゲを煮てる…。」

クラリッサはまたまた困惑してしまった。


「ああ、何でしょうこの光景は…。」

アクシアもよく分からない状況に困惑していた。


「もういいかな…。」

ハーベルがラウンドウォールを解除すると、すごい勢いで熱湯が周りに流れ出した。


クラゲは完全にどろどろに溶けてしまっていた。


「こんな倒し方があるんですね…。」

アクシアは逆に感心してしまっていた。


「アイテムはどうかな?」

【サンダーブローチ】【ゼリーな壺】


【サンダーブローチ】

雷属性アップ、痺れ耐性アップ。「避雷針」スキルにより、相手からの雷攻撃を無効化することができる。


【ゼリーな壺】

奇妙な色のゼリーが湧いてくる壺。未知の効果があるかもしれない…。


「サンダーブローチは、アクシアがつけといたら、もう感電せずにすむよ!」

「あ、ありがとうございます…。」

アクシアが微妙な表情で受けとる。


「いや、ハーベルぐらいしか海に向かってハイパラライズなんか使わないから…。」

クラリッサがおもいっきりツッコんだ。


「なかなか、人魚の涙が出ないね…。」

「次に期待ですね!」

アクシアが両手をぐっと握った。


次回 人魚の涙が導く運命の再会

続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

リアクションと⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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