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ケースⅣ 田代良輔 2章

………「私は亜久田と申します。昨今自殺をする人がたくさんいるでしょう。そんな人達に幸せな一時(ひととき)を過ごしてもらい安らかに死んでもらう。そんな商売をしています。」亜久田はその美しい声で優しく語りかけた。「はぁ…まあ部屋に上がってもう少し話を聞かせてください。お茶も用意しますから。」田代は亜久田を部屋に上げるよう促した。普通ならこんな胡散臭い客人を追い払うべきだと思えるがそう思わせないそんな不思議な雰囲気を亜久田という男は持っていた。部屋に入った亜久田の目の前にお茶を置くと田代が口を開いた。「先ほどの話もう少し詳しく聞かせてください。」亜久田はお茶を一口飲み口を開いた。

「私は精神的、身体的、経済的に悩み苦しみ自殺を考えている方々に一時(ひととき)の幸せを提供して安らかに死んでもらう。そんなサービスを提供しています。」亜久田そう語ると続けて「私はクライアントが望む事を最長1週間提供します。そして1週間後表向きは心臓発作で亡くなってもらいます。」亜久田は更に続ける。「実は私悪魔なんです。悪魔だから新鮮な魂が必要なのです。」そして亜久田はここでお茶に再び口をつけた。一方田代の心はドキドキ高鳴っていた。

もしこれが本当なら再生数を稼げる、ゲーム配信にもたくさん視聴者が来てくれる、そして投げ銭で稼げる!

「よろしくお願いします!実は俺動画投稿者なんです!1週間後に死ぬゲーム配信者ってめちゃくちゃバズると思いませんか?」田代は思わず声を裏返りながら興奮気味に話した。「あの悪魔って事は私と田代さんとの秘密にして下さい。」亜久田は思わずそう返す。

「安心して下さい。亜久田のあの字も言いませんよ。1週間毎晩ゲーム配信をして配信途中で自分が倒れるって事でしょう。そして気になった視聴者があの手この手で調べたら実は俺が配信途中に死んでいた事が分かる。こんな面白い話他にないでしょう!ほら早く契約しましょう。」田代がそういって契約を急かした。

「一応ルールとして何か田代さんに提供しないといけないんですけども…」すると田代は「だったら1週間ずっと宅配ピザ食べたいからその代金払って。俺ピザを1週間ぶっ通しで食べてみたかったんだよね。あ、1週間ピザ生活も配信で紹介しよう。」亜久田は内心呆れつつも顔は一切変化させなかった。

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