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プロローグ

 ──・・・んっ、、、眩し・・・・・・は?」



 深い黒の髪に黒に近い薄紫の瞳を持つ青年、東雲晴翔(ハルト)は謎の真っ白な空間で目を覚ました。そこは天井も壁も床も、境界線さえもわからないほど何処までも白い世界だった。

 


「えぇ・・・?...確か昨日は高校が丁度夏休みで帰ってきてそのまま寝たと・・・『違いますよ?』うわッ!!?」



 突如、背後から聞こえる声。その声に驚き咄嗟に振り返るとそこには

──天使がいた。

比喩なんかではない。実際に背中には計6枚の翼が生え、絶世の美女とでも言うのだろうか?それほどまでの美貌をしていた。


 それはこの非常事態をも忘れさせるほどの衝撃であった。数秒彼女の姿に見惚れてしまっていたがハッと彼女が言っていたことを思い出し問いかける。



「えっと、な、何が違うん、でしょうか?というかどなたですかっ!?」



 動揺していたのか、それともあまりに神々しいその風格に自然と溢れたのか、なぜか敬語で聞いてしまった。女性はその慌てっぷりにクスリと笑いこう答えた。



『貴方がここに来てから一ヶ月の時が経っているのですよ?まぁ、目覚めたのは先ほどですが。それと、自己紹介がまだでしたね。私の名前はリオン。神様です。』



 リオンと名乗る彼女。神と言われても信じざるを得ない容姿と覇気とでも言うのだろうか、その様な神々しさが伝わってくる。


 少し時間を置いて冷静さを取り戻すとともに一つの疑問が浮かぶ。ゲームやラノベが好きで有名な天使や神様の名前は頭に入っているが"リオン"という名前は一切聞いたことがないと。



『言い伝えや伝承が残っているのは比較的位が低い神々だけです。高位の神は外界、つまり地上に降りることができません。それこそ普通の生物とは有り方が違いますので世界そのものを破壊してしまう恐れがあるのです。』


「は、はぁ・・・。」


『私もその中の一柱...というか大体の世界を創り出したのは私なので強制的にその中の全ての神が私より下ということになります。』


「...つまり創造神・・・ということですか?」


『まぁ、最も位の高い神には司るものは限定されてないので一概には言えませんが創造も司っているので間違いではないです。』



 あまりにスケールが大きくついて行けなくなったがなんとか頭をフル回転させ一番聞きたかったことを聞いた。それ即ち、何故自分がここにいるのか。



『貴方が目覚めた此処は神界と呼ばれ神々が住まう世界です。本来人間が立ち寄ることは絶対にできないのですが今回は特例ということです。』


「その特例というのは?」


『まず初めに、薄々気付いているかもしれませんが貴方は地球にて命を落としました。』


「・・・やっぱり、か」



 此処に来てからこの神様に出会い察した。ファンタジーと思っていた転生の瞬間。それが本当であってもラノベのキャラクターのように喜ぶことはできない。


 別に引きこもりでも友達が全くいないわけでもない。両親に、姉もいたし関係も悪くなかった。派手なことはなくとも平和で結構充実した生活を送っていた。


 自分ではあまり実感がわかない。しかし家族や友人はどうだろうか?別にナルシストではないがそりゃ少しは悲しむだろう。息子、弟、友人、の訃報、自分がもしそっち側だった時どう感じるか。


 当然割り切ることはできない。しかしたった今、神様が言ったように死んだことが事実となったのだ。当然受け入れるしかない。そうするしかないんだ。

 ───・・・あれ...、、、わかってた、のに...察して、たのに...涙が...なんで、だろう・・・、、、



『・・・此処には貴方と私しかいないのです。無理をして堪えなくても良いんですよ。』

 

──っ!!...うっ......うっ...うっ...うわぁぁぁ」



 母親のように優しくそう言ってもらえたことに限界がきたのか子供のように泣いてしまった。そうして泣き続けること数分、少しづつ落ち着いてきたので続きを話してもらった。



『本来、命を落とした者は肉体という器と魂と行く中身の2つに別けられ肉体はその世界へとエネルギーとして変換され魂だけの存在となります。』


「はい」


『そして魂だけとなっさ存在を魂の色、善性が強ければ白く、悪性が強ければ黒に、その色を判断し白い魂は記憶を浄化し新たな肉体を作り元の世界に。』


「ふむふむ...」


『対して悪性の強い黒い魂はその悪性だけを摘出し能力値、つまり才能にマイナスとして振り分け白き魂と同じように元の世界へと送ります。』


「へぇ......あれ?俺、肉体あるよな・・・?」

 


 色がどうであれ魂と体を分けて記憶は消去してから元の世界に生まれ直すのは同じらしい。そこで疑問が浮かぶ。何故自分は体と魂が分かれていないのだろうか?



『それが特例の理由です。』



 そうして一枚の紙を手渡された。どうも口で説明するより何回も観ることができる紙のほうが理解できるとのこと。まぁ、そっちのほうが無駄がないし。



(えっと、、、なになに?・・・ふむふむ...ん!!?マジで!?)



 紙に書いてあったことを纏めると、


 魂の色が白でも黒でもなく白銀。何度か完全灰色の存在は居たけど白、黒、灰のどれでもない白銀は初めてということ

 

 理由としては俺の前世の文字通りすべての人物がその世界で英雄と呼ばれるような存在ばかりだったことで魂の持つ情報や能力値、才能が蓄積された結果こうなったこと


 どれくらいすごいかと言うとこの女神様には劣るものの他の神に対しては上位の神々を凌駕するほどでさらに強くなれば女神様にも引けを取らない存在になれるとのこと


 強すぎる魂故、地球が耐えられなくなり強制的に命を落とすようにプログラムがされたというのが自分が死んだ理由で本来ありえないこと


 ・・・うん。情報量多いね。紙で正解だったわ。普通に説明されてたら何時間かかってたことやら。 



「それで、これからどうすれば...?」


『セレンスティアという世界へと転生してもらいます。そこで自由に生活してください』

 

「え、それだけ、ですか?」


『はい。』


「何かしなければならないこととかは・・・」


『そうですねぇ...では、世界を破壊しようとする存在が出現したら止めてくださいますか?』


「わ、わかりました・・・でもどうやって、、、」


『一つ、私からスキルを送らせて戴きます。効果は前世の姿へと変わりその力を扱うことができるというものです。』

 

「そ、そんなすごいスキル...良いんですか?一人の人間にそんなの渡しちゃって。」 


『いくら平等とは言え、神々も感情を持つものがいます。私だってあります。貴方とはまた会えそうですからお祝いとして受け取ってください。』


「・・・わかりました。」


『では転生を始めます。準備はいいですね?』


「はい。大丈夫です。」



 そう言うと神様が何かを唱え始める。恐らく転生するための魔法とかだろう。そうして待っていると眠気とともに視界がぼやけてきた。



『あちらの世界に行ったら"開示"と唱えてください。貴方の能力値などを見ることができます。・・・ふふっ、久しぶりの話し相手ができて楽しかったですよ。また会える日をお待ちしております。』



 視界が暗転する直前、最後に見えた彼女の顔は女神を象徴するかのようにとても優しい笑みだった。

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 私が見たかった設定の小説がなかったので書いてみましたとさ。一応本作は主人公最強ものですのでツッコミどころやご都合解釈があるかもしれませんがご了承ください。

 私が見たかった設定の小説がなかったので書いてみましたとさ。一応本作は主人公最強ものですのでツッコミどころやご都合解釈があるかもしれませんがご了承ください。

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