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恋や事件やオチャコの騒がしい物語  作者: 水色十色
二学期初日の事件
19/72

オチャコ推理中

 今は体育館に集まって、二学期始業式の真っ最中。

 あたしは学園長先生のお話を聞かない悪い子になっている。

 そうよ、そうなの推理なの。あたしの推理脳すいりのうをフルパワー全開モードで働かせているってことよ。つまり、あたしは、ずっと事件のことを考えているの。


《それにしても、犯人は男子だよね?》


 脅迫状の手紙なんて、バカな男子がやりそうなイタズラだもの。


《それとも、大福くんを好きな女子なのかなあ?》


 でも違うなあ。女子があんなにバカげたことをするなんて、ちょっと考えればあり得ないと分かる。だってそんなの一番嫌われる方法だからね。

 それで今朝からのことを思い返していて、ふとあることに気づくのだった。


《やっぱり織田くんは怪しい!》


 爛丸のことを、このあたしが追及した時、織田くんってば一瞬たじろいて、「そ、それは……」なんて口ごもっていたんだよ。心の内になんらやましさがないなら、十吉の弟から聞いたってスパリと答えられるはずなのに。豪胆な性格をしている彼にしては、あまりに不自然な態度だったわ。

 それと、いつもの彼は松平くんたちと一緒にゲームの話をしたり、バカらしい遊びをしたりしているのに、推理も猫も興味ないって言いながらも、この捜査に参加したこと。

 極めつきは、今朝トシヨンに話し掛けていた明智くんを激しく責めたこと。

 これですべての糸がほどけた。


《そうよ、織田くんはトシヨンが好きなのよ!》


 あたしは確信した。後で彼をとことん追及してやらないとね。

 やっぱりあたしの推理、ますます好調だわ。ふふふふ。

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