表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣の舞~サムライと呼ばれた祖父に鍛えられ、いざ騎士育成学校に入学したら剣術一位だったのでこのまま世界最強剣士を目指すけど、ラスボスはたぶん実の姉~  作者: あっきー
第9章 団体戦編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/167

八十九ノ舞「変化の術」

累計4万アクセス突破しました!

この場を借りてお礼申し上げます。


-----


2回戦を2日後に控えた朝。

昨日の深夜鍛錬は早々に切り上げたため、早くに目が覚めてしまった。

アビステイン兄妹の朝は早いようで、2人とも起きて何やら話していた。


「新しい神話級は味方にも被害を及ぼすので、団体戦向きではないんですよね。」

「ふむ、それなら2回戦はユウリを中心に攻めようか。」


どうやら明後日の2回戦の作戦会議みたいだ。

攻撃メンバー2人と中衛が揃っているだけあり、攻めについての話が多くなってしまう。

まあそれも信頼できる守備メンバーが居るからでもあるんだけど。


「俺ならいつでも行けるぞ。新しい速度強化も、見てすぐに対応できるわけじゃないしな。」

「ユウリさん、おはようございます。」

「おはよう。それじゃあ2回戦は暴れてもらおうかな。」


もちろんそのつもりだ。

イオは3回戦では大役を担ってもらうことになる。

それまで温存しておきたいからな。

先輩たちと違って、試合によっていろいろなメンバー編成をできるのは俺たちの強みだと思う。

アカネやシャルロットと攻めてみるのも面白そうではある。

その場合アビステイン兄妹に負担がかかりすぎるから、現実的ではないけどな。



-----


「さあやって参りました、団体戦2回戦最終日!

第1試合はアビスリンド対イーストテイン!

第2試合はセントラルポート対マジックギルド!

勝ったチームがベスト8進出です!

愛弟子の格好いい姿を観ようと、変装したルーナ隊長が最前列に陣取ってあっぶな!!

普通、実況席に盾飛ばします!?

危うく実況が居なくなるところでしたよ。」


笑いに包まれる大闘技場。

その壇上に互いの代表が出そろい、顔を合わせた。

隣で対戦相手に目もくれず「盾にも攻撃手段があるのね」と感心している奴も居るが。

対戦相手のイーストテイン代表。

姉さんやルーナ隊長の母校か。

当時姉さんは団体戦にはエントリーしていなかったみたいだが、感慨深いものはある。

2人ともこのベージュ色のセーラー服を着ていたんだよな。

姉さんが適当に着てたことはうっすらと覚えてる。

上着を腰に巻いて前でしばったりしてたな。


「やあ、イオン君。また闘えることを嬉しく思うよ。」

「お久しぶりです、デイビットさん。今回はわたしの出番はないかもしれませんけど、油断は一切せずに参ります。」

「はは、お手柔らかにね。」


こちらはこちらで個人戦でイオがお世話になった方らしい。

あの時はアリスに付きっきりだったからな。

軽く話に聞いただけなので、特に面識があるわけではない。

まあその方が遠慮せずに全力をぶつけられるわけだけど。


「それでは間もなく試合開始です。

選手は所定の位置へお集まりください。」



-----1か月前


「だあ、くっそ。雷になるってマジでどういうことだ。」

「少し休憩しましょう。このままではできるものもできなくなってしまいます。」


ウエストテイン首都から少し離れた平地。

ここでサクと新技を研究するのが日課になっている。

何度やっても『速度強化』に変化を与えられず、魔力の使いすぎで疲労困憊になっているところだ。

サクから飲み物を受け取り、地面に座って考える。


今までの雷を纏う『速度強化』。

スピードは間違いなく、この大陸の12の学校の学生の中で3本指には入るだろう。

それはもちろん、俺の反射速度も関係しているだろうけど。

だがそれを一目見ただけでプラグニスさんは「3倍は速く動ける」と言う。


雷になるとイメージをすると良いと言われ、愚直にそうし続けてきた。

しかし何度やっても今までの『速度強化』を超えることはできていない。

などと考えているとサクが何やらぶつぶつとつぶやいていた。


「なる・・・鳴る?違う。成る・・・うーん、今やってるけど。

じゃあ雷?・・・カミナリ・・・カミ、ナリ?」

「ん?」

「んえ?」


2人して素っ頓狂な声を出してしまった。

今、何か閃いたような気がするんだが。


「雷の語源って確か『神鳴り』だっけか。」

「そうですね。ゴロゴロというのが神様が鳴らす音という言い伝えからだったと思います。」


それになれとはどういうことなのか。

こんなことならきちんと勉強しておくんだった。

まずは言葉の意味を理解するところから始めるのが必要かもしれない。


「なるってのは変化するって意味だよな。」

「ある状態から別の状態に変わることですね。雨が雪になる、とかですー。」

「サクって意外と頭いいよね。」

「意外とは失礼な!これでも学力1位で入学してるんですよー?」

「そうだったのか、初耳だ。」

「相応の結果があるから選抜メンバーに選ばれているのに、そこに疑問を持たなかったんですね・・・」

「いや、サクの実力なら戦闘面かと思ってたからな。」


おっと、話が脱線した。

ウチのシノビのハイスペックさが分かったのは嬉しいのだが、今は置いておこう。


『神鳴り』に変化する。

プラグニスさんの言葉を訳すとこうなるわけだが、意味が分からないな。

グー〇ル翻訳でももっとまともな翻訳してくれるレベルだ。


「へんか・・・へんげ?」

「変化の術ですか?それこそ『神成り』ですね。」

「なるほどね、試してみるか。」

「試してって・・・まだ印も知らないでしょうに。」

「そこはもうほら、神様、仏様、サクラ様。」

「やめてくださいよー!!ちゃんと教えますから!!」



-----通常視点


「それでは、試合開始!!」


フィールドは市街地か。

足場が悪いフィールドじゃなくて助かるわ。

これなら全力で走れる。


「んじゃいってくら。目と耳ふさいでおいてな。」


全員が俺の言葉に頷き、目を瞑り耳をふさぐ。

シャルロットに至ってはしゃがみ込んで小さくなっている。

まあ真横で雷が発生するようなもんだからな。


イメージを鮮明に描きながら、印を素早く結ぶ。

分身の時は放出していた魔力を、今回は身体全体にとどめる。


「変化の術─建御雷(タケミカヅチ)!!」


たぶんプラグニスさんの言いたかったこととは違うだろうけど。

俺とサクで辿り着いた答え、『神成り』。

雷自体になることはできなかったけど。

イメージ上の雷神に化けることはできた。


化けると言っても見た目が鬼のように変化するわけでもない。

変わったことと言えば背中に雷太鼓のような大きな太鼓が2つ浮遊している程度だ。

だが使用できる雷の量は段違いの大きさになっている。


「『速度強化─雷神』」


地面から空に向けて雷が立ち上る。

それはまるで落雷の如く。

ゴロゴロと音を立てて、ユウリ全体を包み込んだ。


「『剣の舞─拾式 勝利への先駆(ステップトリーダー)』」



-----ショウヤ視点


ユウリの気配が消えた瞬間に手を耳から外し、うっすらと目を開ける。

まぶしさに少々目がくらんだものの、その時点で既に勝敗は決していた。


「クリスタル破壊により、勝者アビスリンド学園!」


アカネの驚く声と、イオの苦笑いが同時に聞こえ、大闘技場へと戻される。

未だにしゃがみ込むシャルロットをつつき立たせると、キョロキョロしながら意味が分からないと言いたげな顔をしていた。


暴れてもらうとは言ったものの、ここまでとは。

電荷の影響か、髪がいたる方向に跳ねているユウリとハイタッチを躱す。


「相変わらず破天荒な奴だな、君は。」

「姉さん見てみろ。アレとDNA一緒なんだぞ。」

「・・・ノーコメントとしておくよ。」


学生時代のルーナ隊長は、いつもこんな気持ちだったのだろう。

仲間だが、常に何をしでかすか分からない。

とはいえこれほど頼もしい仲間も他には居ない。

心配と信頼が半分ずつ、ってところだな。


この姉弟には、いつまでも振り回されそうだ。



-----


続く第2試合。

マジックギルド対セントラルポート。

サンドラの『振動する剣』によりリシリア先輩が撃破されるも、アリスとケイオスのコンビネーションによりサンドラを撃破。


一方の攻撃はトニーとナナシー先輩が、4人相手に突っ込む。

最後は乱戦になるも、ジーニーの拳がクリスタルを砕いて決着となった。



やはりアニマルズをクリスタルに近づけるのは危険だな。

トニーは近・遠距離攻撃で、ナナシー先輩は数の暴力で、それぞれ高い攻撃力を有している。


トニーは中距離で対処しつつかな。

剣の間合いを取り続けられるのが一番苦手だろう。

ナナシー先輩は同時に複数守れる手段、または同時に複数を攻撃する手段がないと相手するのはしんどいだろう。


これは今夜の作戦会議は長くなりそうだ。



拙い作品ですが、最後までお付き合い頂けたら嬉しいです。

今後ともよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ