二十七ノ舞「過去との決別」
翌朝、いつも通り布団に居るアリスの頭を撫でて起き上がる。
アリス達が帰ったあと、起きて布団に一人で寂しくなるんじゃないかと思ってしまう程にこの状況に慣れてしまった。
まだ早い時間だというのに、トニーが起きていた。
挨拶をそこそこに済ませ顔を洗うと、トニーの方から話しかけてきた。
「ユウリ、オメはアリスのこと、どう思ってんだ?」
どう、と言われてもな。
少なくとも部屋や布団から追い出すほど嫌いではない。
魔法に関しては教えるのも上手く、説明もとても分かりやすい。
トレーニングに関しても根気よく着いてきているし、意外と気の利くところも好印象だ。
まあ口を開けばガッカリ美人という点は否定できないが。
「本人が言うようにアリスと将来的にそうなっても悪くはないな、くらいには思ってるよ。」
我ながらきちんと言葉にできないのが情けない。
トニーは一言「そうか」と言うと、過去のことやアリスのことを話してくれた。
虐められていたところを助けられ、弱かった自分を護衛として雇ってくれたこと。
隠れて人の何倍もの努力をして今の実力を手に入れたこと。
気が強い人に見られがちだが、実際は誰よりも繊細で壊れやすい性格なこと。
今までアリスが誰かに好意を抱いたことなどなかったこと。
それでも結婚願望は人一倍強く、憧れを抱いていること。
そしてアリスの護衛として、他の誰よりもアリスの幸せを願っていること。
「オラは、ユウリのことさ認めてる。
もしユウリがアリスを本気で選んでくれるなら、もちろん祝福するでよ。
それでも、中途半端な気持ちでアリスを選ぶのだけはやめてけれ。
オラは、アリスには本当に幸せになってほしいんだ。」
トニーの顔はこの前の姉さんのように優しく、それでいて真剣な表情をしていた。
俺もサクには幸せになってほしい。
おそらくそんな感情なのだろうが、出会って間もない俺たちよりも固い絆があるのだろう。
そう思わせるには十分な程の真剣な目に、改めて悩まされる日々になりそうだ。
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今日は以前の約束通りシャルロットを誘い、依頼を受けることにした。
アリスとトニーは当然のように着いてきたが、今日はケイオスも一緒だった。
黒い長いローブに上下黒服、左目に黒い眼帯、黒いグローブに両腕に包帯を巻いた長身のケイオスは、如何にも闇属性攻撃魔法が得意そうな感じだ。
「我が名はケイオス!我が眷族、トニーの友か!」
ケイオスは名乗ると、派手にフハハハハ!と笑っていた。
そのうち「我に従え!」とか言い出しそうな高笑いだ。
眼帯に隠された左目には、特殊な紋様があるのではなかろうか。
とりあえず見てる分には楽しそうな奴だということは、今ので分かった。
あまり近付かないようにしておこう。
というかアカネは、こんな奴に言い寄られてるのか。
チラリとアリスを見ると、後ろを向いて必死に笑いを堪えていた。
トニーはニコニコしているので、おそらく耐性があるのだろう。
シャルロットはドン引きして俺の後ろに隠れていたが。
姉さんはメンバーを見るなり嫌そうな顔をし、
「このメンバーじゃあ、討伐依頼以外任せられねぇじゃねぇか。」
とため息混じりに言われた。
マリーナの薬草知識は、姉さんにも意外と高評価らしい。
今回受けさせてもらったのは、クノッサスとの国境の森で増えた魔物を定期的に減らすという巡回系の討伐依頼だ。
なんでも、定期的に減らしておかなければ近くの小さな街やクノッサス周辺に溢れ出てくるようで、それを未然に防ぐための依頼らしい。
難易度はE~Dランクで、学生でも実力があれば問題なくこなせるレベルだそうだ。
目的の森までは馬車で4時間ほど。
時間が惜しいので、即座に全員乗り込み出発した。
しかしここで緊急事態だ。
シャルロットが乗り物に弱いのに、回復魔法を使えるのはアリスだけなんじゃないか?
そこまで考えておらずイオを連れて来なかったことを後悔していると、高笑いをしながらケイオスが「我に任せよ!」とシャルロットに回復魔法をかけた。
「汝の荒ぶる竜を鎮たまえ。ハイ・ヒール。」
「お前どこからどう見ても闇属性魔法を使いそうなのに、上級聖属性使えるのかよ。」
そんな俺の呟きにアリスが笑いに堪えられなくなり、思い出し笑いも含めて30分は笑い続けていた。
トニー曰く、マジックギルドでも1、2を争う回復術師らしい。
見た目とのギャップがエグイなおい。
印の練習をしながら到着を待っているのだが、なかなかのスピードで印を結べるようになってきた。
手は練習しながらも、他愛ない会話を出来るほどには上達している。
そろそろ印に魔力を吸収する練習を始めても良いかもしれないな。
放出は普段から速度強化でやっているので、なんとなく分かる。
しかし吸収となるとイメージが湧かないので苦戦を強いられそうだが。
そんな様子を微笑みながら眺めていたアリスは、自分が惚れた男は本当に努力家なのだな、と誇らしさすら感じていた。
何やかんやで目的地に到着。
前衛はシャルロットとトニー、中衛に移動範囲の広い俺と射程範囲の広いアリス、後衛にケイオスという布陣だ。
森の中なのでシャルロットには魔法禁止を言い渡し、トニーに上手くフォローに回るように伝えると、シャルロットは渋々ながら了承していた。
こんな森しかないところで火事など起こそうものなら、クノッサスの方々にも迷惑がかかるからな。
回復魔法を使えるケイオスが後衛で一人なのは大丈夫なのかと聞くと、「我が一族は探知魔法が得意分野だ」と自信満々に高笑いをされた。
探知と回復とは中々に貴重な戦力だ。
アリス達が連れてきたのも頷ける。
「む、我が眷属よ。2時の方角、矮小なサーヴァント3体だ。気を抜くな!」
ケイオスが左目の眼帯を押さえながら、トニーに指示を出す。
トニーは即座に駆け出し、2体の矮小なサーヴァントをワンパンで消滅。
トニーの脇を抜けた1体をシャルロットが子どもをあしらうかのように剣を振り、一瞬で消滅させた。
倒したスライムから黄色く光る小さな欠片が出てきて、ユウリが拾う。
アリス曰く、この光る欠片を冒険者ギルドに持って行き換金できるそうだ。
先程からこんな具合でスライムを15体程度倒しているのだが、明らかにシャルロットがつまらなそうにしていた。
気持ちは分かるが、危険度の高い魔物が出る討伐依頼など学園に回ってくるはずもないだろう。
しかし、ケイオスの慌てた声で即座に臨戦態勢をとらされた。
「全員止まれ!!
0時の方向、少し距離はあるが超強力なサーヴァント2体の反応!!
反応から察するに、単体でBランク相当だ。」
ドクン─
その言葉に、ユウリの心臓が跳ねた。
思い返すは、過去のトラウマ。
5年前、当時10歳だった自分が単身で危険な森に入り、遭遇してしまった魔物の記憶。
ドクン、ドクンと心臓が早鐘を打ち、剣を持つ手、両脚、身体全てが震え、視界も狭く息も荒くなっていた。
「──する?・・・ユウ?ユウ!!」
シャルロットの大声で我に返った。
全身に嫌な汗を流し、肩で息をしている俺を心配そうに覗き込む仲間の姿があった。
「ユウ、大丈夫?」
シャルロットが俺の震える手を掴み、もう片方の腕で汗を拭いてくれていた。
「撤退しましょう。わざわざ危険に踏み込むことはないわ。」
冷静に状況判断をするアリスに、ケイオスが震えた声で言った。
「いや・・・どうやら手遅れのようだ。」
ユウリが顔を上げると、ゆっくりとこちらへ向かってくる二つの影が見えた。
黒いライオンのような身体をしているが、片方は2メートル、もう片方は3メートルはあろう巨体。
その目は金色に光り、尻尾から蛇が三匹生えたその魔物は、明らかにこちらをロックオンしていた。
アイツだ。
忘れもしない、あの身体、あの目。
かつてユウリを殺しかけ、姉の必殺の居合斬りを跳ね返し、右腕を奪った魔物だ。
「速度最大強化」
反射的に発動していた。
前回使ったのはいつだったかなど、考えもしなかった。
無意識にギリッと歯軋りをし、木刀を持つ右手はマメが潰れて血が流れるほどの渾身の力を込めていた。
『神威』を使い駆け出そうとした瞬間、視界に赤い髪が揺れた。
「過去に何があったかは分からないけど・・・」
ユウリの身体を纏った電撃にまともに触れ、痺れと痛みに顔を歪ませながら。
そう言うシャルロットの左手はユウリの背中を、右手は頭を、優しく包み込んだ。
「今のユウは、一人じゃないよ。
隣にはいつも・・・いつまでも、アタシが居るよ。
今はアリスも居る。それにトニーだって。
だから、いつもそんなに一人で背負い込まないで良いんだよ?」
痛みに涙目になりながらも、その表情はとても穏やかで。
その声はユウリの心に優しく響き渡った。
後ろで高笑いをしながら「我も居るぞ!」とケイオスも続く。
瞬間、ユウリを覆っていた雷が消えた。
それを見たケイオスがすかさずシャルロットに回復魔法をかけていた。
-----ユウリ視点
俺はまた、同じことを繰り返すところだった。
一人で後先考えずに突っ込み、仲間に迷惑をかけてしまうところだった。
さっきの俺をアカネが見たら泣いて怒るだろうな。
こんなザマじゃ、何一つ成長したと言えねぇよな。
大きく息を吐き、目を瞑った。
思い出せ。最高の好敵手と試合をした時のことを。
集中しろ。未来ある騎士と闘い、凄まじい速さの槍を避けた時のように。
アリスがケイオスに「敵の解析を」と言うが、そんなことは必要ない。
「ゾンビキマイラ。
単体でBランク+相当のゾンビタイプの魔物。
2体以上で数に応じてA~Sランクにまで一気に跳ね上がるから注意が必要だ。」
俺の声を聞いたシャルロットが顔を上げ、ほっとしたような、嬉しそうな表情をした。
後ろからの声に驚いて振り向いたアリスと目が合うと、顔を一気に赤くしていた。
トニーとも目が合うと、目を見開き嬉しそうにニヤリと笑った。
「風属性魔法を反射してくるから、使わないように。
弱点は首に埋まっているコア、または氷属性魔法だ。」
過去の反省と経験、その後の研究で知り尽くした相手だ。
危険度は高いが、このメンバーなら勝てる。
それと礼も言わなくては。
「シャルル、助かった。本当にありがとうな。」
座りながら回復魔法を受けていたシャルロットに手を伸ばす。
「行けるか?」
「当然!」
満面の笑みで手を取り、立ち上がるシャルロット。
一方のアリスは少し寂しそうな表情で、「これは勝てないな」と小さく呟くのだった。
-----通常視点
「速度強化」
「擬獣化─白狼」
ユウリとトニーは自身の強化魔法を。
そしてアリスは、シャルロットの剣の強化を施した。
「氷結の剣」
それを見たシャルロットがクスリと笑い「皮肉なものね」と一言零した。
普段は炎を纏うはずの剣が氷を纏い、いつもと同じレベルで強化されているのだ。
攻撃魔法のみならず、付与魔法すらも使いこなす銀髪の少女は、まさに魔法の天才だ。
「勝とう、全員で。」
その言葉に全員が頷き、敵を見据えた。
自分のサポート能力を世に知らしめるために。
惚れた男との今後のために。
好敵手との再戦の約束を果たすために。
今後も愛する人の隣に立つために。
そして、過去との決別をするために。
「行くぞ!」
それぞれ秘める想いは違うものの、一斉に駆け出した。
大きい方のゾンビキマイラが跳躍し、突進を仕掛けてきた。
それをトニーが真正面から受け止めた。
少しずつ押されているものの、アリスの詠唱時間を稼ぐのには十分だった。
「アイスアロー!」
アリスの放った氷の矢はゾンビキマイラの後ろ左脚を捉え、吹き飛ばした。
トニーを押し込み後ろに飛び距離をとると、吹き飛ばしたはずの左脚が蘇生した。
「狙うなら首のコアを!もしくは全身を凍らせないとダメだ!」
アリスはユウリの言葉に頷いたものの、味方がこれだけ動いている状態で正確に撃ち抜くのは、いかに『全能』と呼ばれるアリスであっても至難の業だった。
その攻防から間髪入れずに、小さいゾンビキマイラがシャルロットに向かい突進してきた。
そこにユウリが『神威』で割って入り、剣で前脚を上に弾いた。
「シャルル!」
シャルロットは呼ばれる前から敵の懐に潜り込んでいた。
ユウリなら、必ず前に入ってくれると信じていたのだ。
「喰鮫!!」
屈んだ状態から飛び上がり、下から打ち上げるアマハラ流奥義の技だ。
しかしシャルロットの力では、胴を軽く浮かせるだけでとどまってしまった。
空中でバンザイ姿勢のシャルロットに、ゾンビキマイラの前脚が降りかかる瞬間、横からユウリが『神威』でシャルロットを抱えて距離をとった。
「ありがとう、ユウ。」
ユウリの隣に立ち剣を構え直すシャルロットが大きく息を吐く。
自身の力の無さは知っていたものの、あそこまでお膳立てをしてもらったのにも関わらず宙に浮かせることすら叶わないとは。
そんな気持ちがシャルロットに緊張を与えていた。
-----シャルロット視点
ユウは横からアタシの頬に人差し指を当てて軽く押してきた。
あまりに急だったから驚いて身体を跳ねさせてしまった。
思わずユウを睨みつけた。
「俺の横に立つなら、怖い顔はなしだ。
ずっと隣で闘ってくれるんだろ?」
心臓が跳ねた。
考えて言った言葉ではなかったものの、確かにそう言った。
たったこの前まで、隣に立ちたいと思いながらも背中を追いかけていた。
その相手に自分から隣に居ると言い、その通り隣に立っているのだ。
緊張なんてしている場合か。
やっとと言うには短い期間かもしれないが、自分の願いが叶っているのだ。
愛した人の実力を、認めてくれた自分の実力を、信じろ。
「ユウ、アタシがアイツの攻撃を受け流すわ。」
その言葉にユウが驚いた表情をして、「その後はどうするんだ?」と聞いてきた。
そんなの決まってるじゃない。
「ユウが何とかしてくれるでしょ?」
-----通常視点
ニヒヒと笑うシャルロットに、頬をかくユウリ。
二人が無言で拳を合わせると同時に、またゾンビキマイラが突進を仕掛けてきた。
シャルロットが駆け出し距離を詰めると、ゾンビキマイラは右前脚を大きく振りかぶり、そのままシャルロットを殴りつける。
直撃する寸前にシャルロットは右に跳躍し、パンチの威力を軽減し剣で受け止めた。
着地した瞬間、全力で逆方向へと走りながら剣を振り抜く。
またも右前脚を振り上げる形となり、真下に居る自分に振りかかろうとしていたが、シャルロットは神速で敵の懐に潜り込んだ影に向けて小さく呟いた。
「スイッチ。」
「剣の舞 壱式改 居合─喰鮫!!」
ミドルレンジ最強の居合斬りと、アマハラ流奥義の合わせ技。
ゾンビキマイラは5メートルもの高さまで打ち上げられいた。
「アリス!!」
シャルロットが叫んだ瞬間、打ち上げたユウリが消えていた。
見えていなくても分かる。
ずっと背中を追いかけて、剣を見続けてきているのだ。
そしてこの後のアイツが思い描いているビジョンも。
シャルロットはもう片方のゾンビキマイラの方へ駆け出していた。
アリスは声を聞く寸前から詠唱を初めていた。
ユウリが敵を打ち上げた瞬間に、やるべき事を理解していたからだ。
「敵を捕えよ!氷の檻!」
打ち上げられたゾンビマメイラが氷の檻に囚われるも、アリスは続けて魔法を発動した。
「ロック!!」
氷の檻の周りを完全に氷が纏った。
シャルロットが駆け出したのを見て、これで自分のやることは終わりだと確信していた。
トニーは自分よりも大きな相手と、両手で組み合っていた。
しかし彼の獣の鼻が神速でこちらに向かってくる好敵手の匂いを捉えた瞬間、思い切り両手で相手を押し、身体を反転させて全力で空中の氷塊に向かった。
すれ違う瞬間、好敵手に「ナイス」と言われ、思わず嬉しさにニヤついた。
「地属性魔法 そびえ立つ地!」
ケイオスがトニーの前方の地面を2メートルほどせりあげた。
それを踏み台にし、5メートルの高さから落下を始めている氷塊を、両手を組んで頭の上から思い切り振り下ろし地面に叩きつけた。
叩きつけられた氷もろともゾンビキマイラは粉々に砕け、黒い煙を上げて消滅した。
体制を崩した相手に向け神速で突進していたユウリもまた、信じていた。
隣に居ると言ってくれた剣士を。
「剣の舞 参式 雷斬─桜吹雪!!」
3本のカマイタチは、ゾンビキマイラの両前脚を切り落とし、喉元を裂き、弱点であるコアを露出させていた。
疲労感によろけたものの、横を駆け抜ける最も信頼している剣士に「スイッチ!」と告げ、託した。
「氷舞─氷花の刺!」
それはまるで、ユウリの陸式のような刺突。
一直線に駆け抜け、正確にコアを撃ち抜いた。
バキンと音を立ててコアは砕け、黒い煙を上げてゾンビキマイラは消滅した。
ケイオス以外の4人がその場にへたりこんだ。
1人ずつ順番に回復魔法をかけて、全員が無言で立ち上がった。
5年前に倒した時は1人で、後に2年ものあいだ剣を持てなくなる重症を負った。
しかし今回は、ほぼ全員が無傷での勝利だ。
ユウリはふらふらとシャルロットに歩み寄り、力なく抱きしめていた。
「シャルル・・・ありがとう・・・恐かった・・・無事で良かった・・・」
涙を流しながらポツポツと言葉を零すユウリに、シャルロットも最初は普段見せない弱気な部分に困惑していたものの、ユウリの頭を撫でて「よく頑張ったわね」と慰めるのだった。
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ゾンビキマイラから出た紫色の塊を2つ回収し、帰路に着くため馬車に乗り込んだ。
「馬車が通る道の近くに、あんな危険な魔物が居るなど普通では有り得ない。」
ケイオスが帰り道の最中そんなことを言うが、全員が疲労困憊で返事をする者は居なかった。
ただポツリと「アンタ普通に喋れるのね」とシャルロットが零した。
その後は1人、また1人と眠りに落ちていった。
夜遅くになり学園へと戻った一行は、その足で学園長室へと向かった。
詳細を説明しドロップ品を全て渡すと、姉さんが珍しく頭を下げ謝罪した。
危険な目に合わせてすまなかった、と。
報酬については報告をしてから追加報酬を出させると説明していた気がするが、まったく頭に入ってこなかった。
その後は誰が何を喋るでもなくそれぞれ寮へと戻り、すぐに布団に入った。
眠りに落ちる寸前、アリスが抱き枕を抱くように絡みつきながら布団に入ってきたが、振り払う元気はなかった。
拙い作品ですが、よろしければ最後まで見てやってください。
よろしくお願い致します。




