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1歩先で笑う君を。  作者: 劣
6/30

▷仕事人間の心労。


社長室まで戻って来た。

当の照汰郎しょうたろうさんと言えば、

あくびをしながら椅子に座っている。

…寝不足なのかなこの人。

少しスケジュールを調節する必要があるな。


「そういえば照汰郎しょうたろうさん。」


「ん〜?どうした〜?」


「…言わなかったのは、わざとですよね?」


きょとんとしてる照汰郎しょうたろうさん。

かと思ったら、悪い事を考えている子供の様な顔になる。

やっぱり、そんな事だろうと思った。

まぁ俺も知っていながら黙ってたんだけど。


宮丘みやおか 創静そうせいと面識があるって。

別に言っても良かったんじゃ?それに紗浦さうらの担当は

入ってきた時から真琴まことにするつもりだった事も。」


「えぇ〜?だって面白いじゃーんっ!」


あははっと無邪気に笑っているが、

言ってる事めちゃくちゃなんだよな。

そもそも何故そんな話になったかというと、

“頼まれた”と言ってしまえばそうなのだが。

紗浦さうら 紫乃しのの担当を最初から

真琴まことにしなかったのは、当時 真琴まことは入社1年目だったから。


会社側としての、社員への考慮だ。

仕事に慣れさせてから、という話にまとまったのだ。

“頼んできた相手”もその話で、承諾してもらった。

真琴まことも大変な事に巻き込まれたよなぁ。

運の悪い奴だ。真面目な奴だから抱え過ぎないと良いけど。

何故 真琴まことが選ばれたのかは、さすがに俺も知らない。

照汰郎しょうたろうさんは知ってる感じだったけど。


「あ、それと。俺行った事あるなんて

知らなかったんですけど?」


「ん〜?どの話の事??」


はぐらかすつもりなのか、本当に分かってないのか。

…この顔は本当に分かってないな。

紗浦さうらの家に行った事があるなんて。

大体いつ行ったんだ?少なくとも最近ではないはず。

記憶を巡らせてみるが、全然検討つかない。


紗浦さうらの家に行った事、あるんですよね?」


「あ〜何年も前にな。大体あの家って創静そうせいのお祖父さん?だっけな。

そこらの人のものを創静そうせいが譲ってもらって、

リフォームしたらしいからな。

俺も創静そうせいも大学の時だから…7年前か?」


「同じ大学だったんですか?」


「そーそー。学部も学年も違うけどなんかの

飲みで一緒になって仲良くなった。」


…結構関わり深くないか?

会話してるところを見ると、そんな関係には見えなかったが。

…なんだか真琴まことが可哀想になってきた。

照汰郎しょうたろうさんは完全に他人事で、楽しんでるみたいだけど。

不安だ…。


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