第9話『一難去って、また一難』
刀を持った男達がウォーレン達に近付いてくる。
ウォーレン達は必死にもがくが、なかなか縄がほどけない。
「shit,get out here!(畜生、どこかへ行きやがれ!)」
興奮したウォーレンは母国のポーランド語で吐き捨てた。
しかし男達はすでに、刀を振り上げている。
「Hey,boy do it!?do it do it do it boy?(ヘイボーイ、何してんだ!?一体どう言う事なんだ?一体俺が何したって言うんだ?一体何がどうなっているんだ?)」
興奮したウォーレンは母国のポーランド語でさらに吐き捨てた。
しかし男達は一斉に刀を振り下ろす。
(もうだめだ!)
ホワイトがそう思ったその時、「海賊だ!敵船の海賊オルガだ!」 1人の男が叫んだ。
「何、大変だ早く船長に伝えなければ!」
「親分、こいつらはどうします?」
「そんな奴等ほっとけ!とにかく急ぐぞ!」
そう言って男達は船長の部屋へ消えていった。
ウォーレン達はしばらく何があったか分からずにポカンとしていたが、ホワイトが「よし、早く逃げるぞ!海に飛び込め!」と言ってウォーレンを海に投げ捨て、自らも海に飛び込んだ。
「おーい、助けてくれー!」
ウォーレン達は海賊オルガと呼ばれた船に向かって叫んだ。
もしかするとさっきと同じ目に遭うかもしれないが、今はそれに縋るしかなかった。
「おーい、助けてく・・・あっ!」
しかし、船はウォーレン達に気付かずにそのまま突っ込んで来た。
「危ない!ウォーレン逃げろ〜!」
ホワイトが叫んだが時既に遅かった。
(プチッ) 「ギャァァァァァァ」
「ウォーレーンー!!!!!」