第15話『神か悪魔か』
「アッ、一体ドコイッテタンデスカ、オ二人サン」
居酒屋『クロちゃん』に戻ってきたウォーレンとホワイトを見て、スイスのハーフ松岡が心配そうにやってきた。
「うるせぇ、この役立たずが!!」
ウォーレンはスイスのハーフ松岡にそう言うと、店長の所へ走っていった。
「ヘッ、今ナント?」
驚いているスイスのハーフ松岡の肩にホワイトが手をポン、と乗せこう言った。
「気にするな。あいつは今、気が立ってるんだ。だから、まぁ許してやれ・・・役立たずが」
「ハイ・・・エッ!?」
スイスのハーフ松岡が異変に気付いた時には、既にホワイトの姿は無かった。
「店長!大変だ」
「何が『大変だ』だ!お前ら一体どこ行ってた!!」
ウォーレンとホワイトを見て店長はお尻に火がついたかのように怒り出した。
「いやいやそれどころじゃねーんだクロ坊。実は海賊が・・・」
「今、クロ坊って言ったよね?ね?・・・何?海賊!?」
もちろん、バカ店長の事だから『クロ坊』をスルーせず、いちいち食いついてから海賊に反応した。
「そうか・・・お前ら辛い目にあったんだな」
「ええ、店長にだけは迷惑をかけまいと思ったんですが・・・」
ウォーレンは店長に一部始終を話した。
・・・もちろん、ねじ曲げられた事実を。
「良いってことよ。その鬼畜のような海賊どもを、ここで迎え撃ってやろうぜ!」
「ありがとうございます」
店長の言葉に頭を下げるウォーレン。
しかし、ふとホワイトに見せた不敵な笑みは、まるでデ○ノートの夜○月だった。