第13話『若気の至り』
「ほんとすんませんでした」
「ほんとすんませんでした。調子に乗ってました」
縄でグルグル巻にされたウォーレンとホワイトは、とりあえず謝ってみた。
「この世に言い残す事はそれだけか?」
オルガは2人を見下ろしながらそう言った。
「いや、だから謝ってるじゃないですか。何ですかあなた達は、二言目には死ねだの殺すだの」
ウォーレンはもう、許してもらう気はなかった。というよりサラサラ無かった。ついでに言うと冒頭のセリフも棒読みである。
「今度は逆ギレか。全くしょーもない連中だ」 ペタジーニは呆れ顔で呟いた。
「人の恩を仇で返しやがって。死ね」 そう言うとオルガは剣を振り上げた。
「えっ、ちょっとウォーレン!!ちゃんと謝りなよ!死んじゃうよ!しかも何か俺、最初っぽいけど!?」
ホワイトは慌ててウォーレンに訴えた。
しかし、ウォーレンは無言のままうつむいている。
「観念したか」
オルガが剣を振り下ろそうとしたその時。
「合格だ」 ウォーレンはオルガ達に言った。
「!?」
(何言ってんのコイツ!?)
ウォーレンの発言にホワイトは驚く。
さらにウォーレンはこう続けた。
「実は俺はでかい仕事を抱えていてな、どうしても腕の立つ奴が必要なんだよ。それであんた達に目をつけたって訳だ。なかなか、やるじゃねぇか。どうだい?俺と一緒に組まねぇか?(以上、棒読み)」
(そんな見え透いた嘘・・・) ホワイトは呆れて見ていてが、オルガは違った。
「何!?ほっ、報酬は幾らなんだ?・・・な、何!?そんなにくれるのか?」
ホワイトから見て、ウォーレンのジェスチャーは影絵のキツネの形にしか見えなかったが、オルガには通じているらしかった。