透明
掲載日:2015/01/26
さみしい。
さみしい。
認めたくない。
孤独がほしい。
僕がいればいい。
さむい。
さむい。
温かい場所がいい。
ぬくもりがほしい。
僕は孤独だ。
誰もいない。
君がほしい。
君にいてほしい。
孤独のある空の下。
さみしさに輝くオリオンの下。
遠くに海を眺めて。
その砂浜に身をゆだね。
月の奏でる音を聞く。
目の前にあるのは、硬く閉まった扉。
扉の向こうには、また扉。
のぞき窓さえない。
透明な扉の前で、身震いする。
この扉が越えられない。
こわい、こわい。
太陽が、追いかけてくる。
開けるパスがわからない。
この世界から出ていきたい。
もっと狭い世界でもいい、自由になりたい。
はばたく羽根があるのなら。
向こうの世界にたどり着けるなら、切り落としてもいい。
三枚の、扉を開けて。
寒い寒い外に出て。
この気持ちを過熱させよう。
そうしたら、お風呂に入って。
熱くなった気持ちを、冷たく冷まそう。
大丈夫。
僕の熱は、まだ冷める。
僕の世界は、残っている。
寂しがり屋の僕から、寂しがり屋の僕へ。
知ってるよ。もう認めたらいいじゃないか。




