あらすじ:第五章『終末への工程表』※ネタバレ有
全てのお膳立てはアンリミテッドが行った。
『協定』に則り、万全の準備を整えて戦争に挑むフェネクと、全くの備えが無いバイカ。勝てるわけが無い、戦う前から結末が判っている勝負に、トワは『英雄』に助けを求める。
着々と侵略の準備は整い、戦乱の火蓋は切って落とされた。人の手による魔術が火を噴き、攻城兵器が鈍い軋みを上げて動き出す。堅牢なバイカの市壁も門も、『英雄』と『人』の共同作業で、あっという間に陥落した。
遊ぶついでと、アンリミテッド達は、各人各様の暴力に酔いしれる。
一方、人々の助けを求める声にナイトウはたまらず戦火の中に飛び出す。彼が行う事は、手が届く限りの命を救う事であった。しかし、戦う事に特化した己の力では、刻一刻と喪われていく命を救う事などできる訳が無い。こぼれ落ちる命に、涙するナイトウ。それでもやるしかない、と己の魂を燃焼させながら突き進む彼を阻む、アンリミテッドの二人組。
他方、ナイトウに取り残されたチャカは、トワの館で待機をしていた。ナイトウの真意は判るが、どうして自分に頼らないのだと悩む。そんなチャカに迫る、変態、シゴ。
館に迫る悪意。シゴの悪行に、城から戻ってきたヒゲダルマが掣肘を加えるも、敗北する。
混乱の中、バイカ城に残っていたタイタンが目にしたものは『協定』文章。この絶対絶命の窮地、トワ達に協力を求められた彼が思いついた逆転の秘策は、自ら『十字』を破壊する事だった。『十字』の前に姿を現したタイタンと、それを待ち受ける戦闘狂ムショ。
因縁の戦闘が始まる。
ナイトウは殺し合いを避ける。タイタンは殺し合いを受ける。チャカはただ、相手の自滅を待った。
激しい戦闘の末、ナイトウは大空へと放り出され、チャカはシゴの苦しみの一端を理解し、『十字』はへし折れる。折れた十字を前に、タイタンとムショはお互いに己の勝利を確信した。
そして、封印が解かれた。
十字に封じられていた『邪神』の欠片が、戦乱で荒れたバイカに解き放たれる。
人類の敵を前に、人間達は敵も味方もなく、一致団結して事に当たる。タイタンも、ムショも、クオンもフェネクもなく、争いを一旦止めて共に立ち向かう。
しかし、強大な『邪神』は、英雄達の力をもってしても止めるのは難しかった。猛毒を振りまきながら暴れまわる巨大な『蟹』を相手に、膝を着く二人。
英雄の窮地に、人間は総力を挙げて『蟹』に立ち向かう。
多大な犠牲を出しながらも『蟹』に振るわれる人間達の剣、槍、魔法。さしもの『邪神』も、人間達の猛攻に手を焼いた為、一気にバイカ中に居る者達を粉砕しようとする。
天空に投げ出されたナイトウは、無力に泣いた。それでも、己の力の限りで人を助ける道を選ぼうとする。チャカのナビゲートでナイトウの撃った<火弾>は、赤く燃え盛る不死鳥となり、無差別破壊を目論む『蟹』を貫く。
ナイトウの魔法で露出した『蟹』の急所を、戦線に復帰したタイタンとムショは息の合った連携で破壊し、『蟹』は倒されたのであった。
そうして、戦争は終わった。
バイカは『十字』を喪い、フェネクは軍を引く事となった。
多大なる犠牲の元に、再び訪れる平和。
そして、八木は何者かがシステムの限界を超えたことを知る。




