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還元  作者: 風切東
6/12

ある夢の中にて

頭の中の構想が書こうとすると消えるんだ。

これ何て言うトラップ?

それは五歳のある日の事・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ある屋敷の庭にて


「お母様!」

「なぁに?○○○○。」

「魔法を教えてくださいませんか?」

「! まぁ、いきなりどうしたの?」

「だって、みんな魔法を使っているんだもの。弟の◯◯◯◯だってもう使いこなせてるのに、僕だけ何もできないんだもの。みんなの手伝いしたいのに何もできないんだもの。」


少し拗ねた様な物言いの少年に母は微笑んで、

「○○○○は優しいのね。でもね、魔法を使うだけがみんなの手伝いになるわけじゃないのよ?今お父様から習っていることが有るでしょう?それを身に付けることで今じゃなく将来大きくなってからみんなに恩返しが出来るようになるの。そして、その勉強に熱心な姿が教師せんせいにとって何よりの恩返しになると思うわよ。」


母の言葉を聞いてまだ納得出来ない様子だったが、なんとか自分を納得させた様で、顔を上げて笑った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それは八歳のある日


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

真夜中の自室にて


少年は寝付けずにいた。

何故弟たちにだけ魔法を教え、自分には何も教えてくれないのかがわからなかった。


布団に潜り、悶々としているとドアが静かに開いた。

寝た振りをして侵入者を観察すると父の従者だということがわかった。


従者は少年が寝ていることを確認すると、

「すみません、○○○○様。」


転送用の魔方陣を展開し、少年をどこかに放り出そうとした。



しかし



突如魔方陣はかき消えてしまった。


「!? これは!?・・・今すぐガスバル様に報告しなければ!!」



少年は無論起きていたが、あまりにも急な展開に頭を捻るしかなかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それは十歳になる日


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

父・ガスバルの書斎にて



「○○○○、お前に言わなければならないことがある。」

「そうですか。私にもお父様に用事が有るのです。」


そう言われガスバルは少し驚いた様子を見せた。


「ふむ、ではその用事から聞こうか。」

「ありがとうございます。」


そう言って少年は一回深呼吸した後に告げた。



「お父様、私を勘当していただけませんか?」



「・・・今なんと言った?」

「勘当してほしいと言いました。」

ガスバルは流石に驚いて一瞬固まってしまったが、すぐに理由を尋ねた。

「私はお父様たちから様々なことを学びました。しかしまだ一度も外を見たことがありません。私は世界を見たいのです。しかしこの貴族の名前が有る限り偏った世界しか見えないでしょう。その為に勘当してほしいと頼んだのです。」

「・・・そうか、世界が見たいか。お前にはちょうどいい頃合いなのかも知れないな。」


ガスバルは一呼吸置いて話し出した。


「お前は八歳の頃にどこかに送り飛ばされそうになったのは覚えているな「はい。」あれは私の指示だったのだが気が付いているだろう?」

「・・・はい。」

「あの時私は魔法を使えないお前を邪魔だと思っていた。」

「魔法を使えない・・・?」

「なんだ、まだ気付いてなかったのか?まあいい。これも私の用事の一つだからな。」

「・・・・・・。」

「今日はお前の力について教える。

まずお前に魔力は存在しない。」

「えっ?」

「この現実に絶望しないように幼少時に魔法の練習はさせなかった。」

「・・・なら何であの日以降に魔法の訓練を入れたんだ?」

「魔方陣がかき消えただろう?そこにお前の力が関係してると思ってな。実際手探りだったがどうにか理解出来た。教えてやる。お前の力は・・・」



「"魔法を魔力に還す力"だ。」



「ただしそれにも制限がある。ちゃんと聞いておけよ。」


『1つ、左の掌に触れた時のみ効果がある。』

『1つ、左の掌に直接触れた物に同じ力が付与される』

『1つ、自分掛かる魔法で左手に掛かる魔法はかき消える』(転移や回復魔法を消してしまう)


「しっかり覚えておけ。」


「もう1つの用事は誕生日プレゼントとして望みを1つ叶えてやろうと思っていたんだが・・・。本当にいいんだな?」


それまで呆然としていた少年は現実に戻り、答えた。


「えっ?・・・あ、はい。」


「わかった。これよりお前を勘当した者として扱う。家族には真実を伝えない。が、母にだけは話しておく。勘当した形になるがお前の家族はここにいる。何時でも帰ってこい。」

「・・・はい。わかりました。ありがとうございます。」


「これからはなんと名乗る気だ?」

「私はゼロから歩いて行く者です。そして魔力もゼロと言うことなので、ゼロを意味する名前にするつもりです。」

「そうか。ならば私はシルファと呼ばせて貰おう。」


「去らばだ、シルファよ。」


そして少年は書斎の入り口に歩いて行き、ガスバルに振り返り


「ガスバル様、貴重な時間を割いて頂きありがとうございます。それではお元気で。」



そうして少年はラミラーティス家から姿を消した。


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とある宿屋の個人部屋にて


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ベッドに寝ていた男は起き上がり呟いた。


「ったく、懐かしい夢を見たぜ。」

(今更見る夢じゃあ寝ぇよなぁ〜)

夢をみた自分を笑いながら少しずつ身体を起こして行く。


「シルファさ〜ん?ギルドマスターが来ましたよ〜?」




また退屈な1日が始まった。

遅くなりすぎました。

どんだけ考えても形が崩れるという罠(-_-;)


またもや文章が暴走して予定とは大幅に違う終わりかたをしてびっくり( ̄□ ̄|||)


でも方向が間違ってないから大丈夫だよね?(笑)

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