第45話 金曜日(きんようび)
連休明けは如何お過ごしですか?
当方現役を退いても、何となく連休明けはだるいのです。
ネズミ「やぁ、ウサギくん」
ウサギ「やぁ、ネズミくん。
今日は何だかノリノリだね」
ネズミ「分かる?」
ウサギ「そのくらい分かるよ。
だってステップを踏んでるみたいだったから」
ネズミ「かっこよかった?」
ウサギ「う~ん! よく分かんない」
ネズミ「こういう時はお世辞でも『かっこよかったよ』って言うもんだよ」
ウサギ「ネズミくんにお世辞を言ってもしょうがないと思うんだけど」
ネズミ「そんなんだからウサギくんは『進歩がない!』って言われちゃうんだよ」
ウサギ「・・・・(そんなこと言ってるのはネズミくんだけだろ)」
ネズミ「ところでさ、何で今日は俺がノリノリだか分かる?」
ウサギ「そんなこと、わかる訳ないじゃん」
ネズミ「おっ! 随分と突け放すような物言いするじゃん」
ウサギ「僕が何でそんな受け答えをしたか分かる?」
ネズミ「そんなの簡単だよ」
ウサギ「じゃあ、答えてみて」
ネズミ「俺に対する嫉妬だろ」
ウサギ「何で僕がネズミくんに嫉妬しなくちゃならないのさ?」
ネズミ「どうしても俺に勝てないから」
ウサギ「・・・・(勝とうなんて思ったことないけど、そう言われると一寸腹がたつな~)」
ネズミ「今日は金曜日だからね」
ウサギ「何、それ!」
ネズミ「だから俺がノリノリの理由だよ」
ウサギ「気まずい雰囲気だったのに突然答えを言うから訳が分かんなかった」
ネズミ「気まずかったの?」
ウサギ「気が付いてないの?」
ネズミ「ゼンゼン!」
ウサギ「鈍感でいいね!」
ネズミ「何が鈍感なんだい。
俺は今日が金曜日だってことを楽しんでるんだよ。
ウサギくんと違って俺は感性が豊かだからね!」
ウサギ「・・・・(はぐらかされた。いつものことだから別にそれでいいんだけど)」
ネズミ「何で金曜日は楽しめると思いますか?」
ウサギ「明日が土曜日だから!?」
ネズミ「おお!正解だよ。凄いじゃん。すんなり当てたね」
ウサギ「そんな、褒めるほどのことじゃないよ」
ネズミ「いやいや、大したもんだよ」
ウサギ「ところで何で翌日が土曜日だと楽しめる訳?」
ネズミ「それはさ、次の日が休み、ってことだろ。
しかも二連休の初日になるからね」
ウサギ「だけどネズミくんは学校に通っている訳じゃないし、何時だって毎日が休みみたいなもんじゃない!」
ネズミ「失礼だね~
俺は月曜から金曜まで時間は特に規則正しく、って決めてるんだ」
ウサギ「それで明日はそれがフリーになるから楽しいってこと?」
ネズミ「いや、それは関係ない」
ウサギ「ネズミくんの言っていることが良く分かんない!」
ネズミ「あのさ、明日が休みってことはだよ、今晩は一寸豪勢な夕食ってことになるんだよね」
ウサギ「何だ、そうか~
ネズミくんはそのお残りを期待しているんだね」
ネズミ「やっと分かったかい」
ウサギ「でも毎週、金曜日だからってそうはならないんじゃない?」
ネズミ「俺の出先は一か所じゃないんだよ。
今日は線路の向こう。次の週は病院の傍とかさ、クンクンすれば匂いでわかるんだよ」
ウサギ「便利な鼻だね」
ネズミ「夕方が待ち遠しいな~」
ウサギ「じゃあさ、日曜日はどうなっちゃうのかな?」
ネズミ「いい質問だね~」
ウサギ「そぉ!?」
ネズミ「日曜の夜は食べ始めるときはまだいいんだけど、食事が終わる頃になるとだんだん雰囲気が重く成って来るところがあってさ」
ウサギ「月曜が辛いって思う人がいるってことだよね」
ネズミ「そうなんだよね」
ウサギ「友達に会えるのに」
ネズミ「それが嫌だって場合もあるからね」
ウサギ「そうか~
嫌いな人とか意地悪な人とかいたりして、いろいろなケースがあるかもね」
ネズミ「そう、だから解決策はひとつじゃないってことなんだ」
ウサギ「何だか僕も辛くなってきた」
ネズミ「だからさ、今日は金曜日だってしっかり認識してさ、楽しんじゃうのさ」
ウサギ「そうだね。
それも発散の方法の一つになるかも知れないね」
ネズミ「ウサギくん、随分と理解力が上がったじゃない。
俺のお陰!感謝しなよ。
じゃぁ、バイバイ!
夕方が楽しみだな~!」
ウサギ「あんな風に気持ちの切り替えができたらストレスなんか溜めないで済むのかな~
全く羨ましい性格だよね~」
今週はあと4日。
3周目はまた3連休があって、来月はクリスマス!
大晦日!




