第40話 初恋(はつこい) その2
あなたは、恋 してますか〜!!
ネズミ「やぁ、ウサギくん」
ウサギ「やぁ、ねずみくん。
ところで例の件、何か進展はあった?」
ネズミ「はぁ~!
いきなりそのことを聞く!?」
ウサギ「だって、今一番気になっていることだからね」
ネズミ「恋なんかしたことない君に、俺の気持ちを話したって全然通じないんだろうな~」
ウサギ「・・・・(また勝手に決めつけてる。僕だって分かるかも知れないのに!)」
ネズミ「はぁ~!」
ウサギ「目の下にクマができてるけど、眠れてないの?」
ネズミ「思いだすとさ、この小さな胸がドキドキしちゃって苦しくなるんだよ」
ウサギ「そりゃ大変だ!
何か対策を考えなくちゃ、だね」
ネズミ「そのことなんだけど、プレゼントでもしてみたらどうか、って考えているんだけどさ・・」
ウサギ「さっきからため息が多いけど、でも前向きになってるじゃん」
ネズミ「はぁ~!
そんなに溜息をついてる?」
ウサギ「とんでもなくついてるよ。
たった今もついただろ!」
ネズミ「これは草津の湯でも治せないって言われてるからね」
ウサギ「お医者さまも、だよね!」
ネズミ「へ~、 よく知ってるじゃん」
ウサギ「僕だってまんざらじゃないだろ!」
ネズミ「ん~!
この歌はかなり有名だから誰でも知ってるとは思うけどね」
ウサギ「こんな状況に追い詰められていても、ネズミくんの僕をいじろうとする部分は変わらないんだね」
ネズミ「はぁ~!
えっ! 何か言ったかい?」
ウサギ「全く上の空だ!
こりゃ、重症だね」
ネズミ「プレゼントのことだけど・・・」
ウサギ「そうそう、その話。
もう何か贈ったの?」
ネズミ「まだだよ。
だからそれをどうしようか? って話だよ」
ウサギ「その子、何を贈ったら喜ぶかな!?」
ネズミ「ウサギくんはもう贈る方で話を進めてる!
全く単純だよな~」
ウサギ「クッキーなんかのお菓子とか、いいんじゃないかな!?」
ネズミ「俺からクッキーを貰って喜ぶか?」
ウサギ「そんなの、贈ってみなきゃ分からないよ」
ネズミ「本当にウサギくんは稀にみる単純ものだね!」
ウサギ「それ、褒めてる?」
ネズミ「そんな訳、ないだろうが!!」
ウサギ「それは残念。
いいと思ったんだけどな~」
ネズミ「やっぱり相談した俺が浅はかだったよ」
ウサギ「じゃあさ、ぬいぐるみのマスコットみたいな、可愛いものはどう?」
ネズミ「ん!?
それならいけるかも知れないね」
ウサギ「僕の考えだって参考になるだろ!」
ネズミ「それをどうやって贈るか!? が問題だな」
ウサギ「そうだね~
ネズミくんが面と向かって渡そうとしたら、それは大騒ぎになっちゃうよね」
ネズミ「だよね~」
ウサギ「何かいい方法はないかな~」
ネズミ「そうね~」
ウサギ「知恵者のネズミくん、いいアイデアはないの?」
ネズミ「ないから苦しんでるんだろ!
全くもう・・・」
ウサギ「知恵者もこういうことになると形無しだね。
そうだ! 下駄箱に入れておくって、どう?」
ネズミ「そうか!
ウサギくんの嫌がることをした子に報いた時みたいに!
その手があったな!」
ウサギ「やっぱりあの時の下手人はネズミくんだったんだね」
ネズミ「下手人とはひどい言い方するね」
ウサギ「ネズミくんはしらばっくれていたけど、あの時は感謝したんだよ!」
ネズミ「感謝か~!?
今度はあの子の喜びに繋がってくれたらいいんだけどな~」
ウサギ「実行あるのみ!」
ネズミ「うん、やってみるか!?」
ウサギ「ネズミくん、少し元気が出てきたかな。
後ろ姿が何となく嬉しそうに見える。
後は結果がどうなるか、だよね~」
ときめいてみたり、苦しんでみたり、恋焦がれるって、人間の特権なんでしょうか。
いえいえ、ネズミくんだって恋焦がれている人がいるのです。
次回その3をお楽しみに!




