第26話 指定席(指定席)
この暑いさなか、参議院選挙が始まりましたね。
さて、誰に投票しようかな?
どの党に投票したらいいんだろ?
ネズミくんは投票権が無いのですが、考えているみたいですよ!
ネズミ「やぁ、ウサギくん」
ウサギ「やぁ、ネズミくん。今日は何だか覇気がなさそうだね」
ネズミ「そうなんだよ。
どっこいしょっと!」
ウサギ「おや! 今日はネズミくんのそこの指定席に座るのに、掛け声がかかったね」
ネズミ「こう暑い日が続くとね。いくら俺でも流石に疲れるよ」
ウサギ「ネズミくんが座るその石は焼けてない?
おしりが火傷しちゃうかもよ!」
ネズミ「大丈夫だよ。ここは丁度日陰になっていて、いい感じさ」
ウサギ「ネズミくんが肘をかけるケージの枠の方は大丈夫?」
ネズミ「こっちの方はちょっと熱いな。でも肘をつかないとしんどいからね」
ウサギ「何だかお爺ちゃんみたいな言いぶりだね」
ネズミ「情けないけど、全く自分でもそう思っちゃうよ!」
ウサギ「ところでその石、座り心地がいいの?
丁度ネズミくんのお尻にサイズがピッタリみたいだけど」
ネズミ「うん!ピッタリサイズだよ!
俺はウサギくんと違ってスマートだからね」
ウサギ「・・・・(嫌味っぽいいいかたするな~)」
ネズミ「ところでウサギくん。
今この石を俺の指定席だって言ったけど、指定席にもいろいろあるって知ってる?」
ウサギ「いろいろって?」
ネズミ「実際の椅子ばっかりじゃないってことだよ」
ウサギ「へ~! そうなの?」
ネズミ「この前テレビで言ってたんだよ」
ウサギ「またどこかのお家で盗み見したの?」
ネズミ「人聞き、おっと違った、ネズミ聞きの悪いこと言わないでくれよ。
単なる俺の出先の内の一つなんだから」
ウサギ「それで、なんて言ってたの?」
ネズミ「また選挙があるって知ってる?」
ウサギ「知ってるよ。選挙カーが良くこの辺にも来てるからね」
ネズミ「ウサギくんも成長したね。
俺のお陰で!」
ウサギ「分かってるよ!
だからそれはもう言わなくてもいいと思うんだけど・・・ね」
ネズミ「君には何回も言っておかないと、多分忘れられちゃうから」
ウサギ「・・・・」
ネズミ「それでさ、今回の選挙に当選すると6年間ず~と議員の椅子に座れるんだって」
ウサギ「そんなに長く?」
ネズミ「それでさ、もう何回も当選している人がいて、この地域はこの議員の指定席ですね!って言ってたんだよ」
ウサギ「なるほど~
それも指定席なんだ」
ネズミ「これって、凄いことだよね~
多分この石よりも、相当座り心地がいいんだろうね」
ウサギ「そんなに長く座っていられるんじゃ、そうなんだろうね」
ネズミ「俺のここの指定席なんか、誰かが来てこの石を蹴飛ばしたらそれでおしまいさ」
ウサギ「確かに」
ネズミ「でも6年もの間、何してるんだろ! ましてや何回も当選している議員のことが気になるよね」
ウサギ「えっ! 物知りのネズミくんも知らないの?」
ネズミ「そんなもん、知ってるわけないよ」
ウサギ「なんで?」
ネズミ「だってさ、選挙の時に言うことは言ってもそれをやってるか、やれてるかの結果は確認できてないんだから」
ウサギ「そうなんだ~
じゃあ、その議員は結果が伴なわなくてもそのなが~い間をず~と指定席に座っていられるんだ」
ネズミ「ね~!
それが不思議なんだよね~
あぁ、そんなことよりこの俺の指定席、何時まで健在でいられるか、俺にとってはそれが問題だな~」
ウサギ「ネズミくん、ぼやきながら帰って行ったけど、この石、誰かが蹴飛ばさないようにしてあげたいな。
だけどそれは僕にはできないことだよね。
残念だけど、こればっかりは仕方ないか!」
先ずは熱中症にかからないように気をつけましょうね!




