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第25話 花火(はなび)

暑い日が続きますね!

夏の風物詩の花火で今を乗り切ってください(むりかな〜)

ネズミ「やぁ、ウサギくん」


ウサギ「やぁ、ネズミくん。今日は少しは真面まともな話になるのかな?」


ネズミ「それ、どういう意味?」


ウサギ「だって、この前来た時はとんでもないダジャレで涼しくなるどころか余計よけいに暑くなっちゃったからね」


ネズミ「君にはあの高尚こうしょうな話についてこれなかった、っていうだけじゃん」


ウサギ「・・・・(どこが高尚なんだか)」


ネズミ「今日はさ、夏らしく花火について語ろうかと思っているんだけど、どうだい?」


ウサギ「それなら真面な話になりそうだね」


ネズミ「そんなにめてくれなくてもいいよ」


ウサギ「全く褒めてないと思うんだけど・・・」


ネズミ「まぁいいや。

 あのさ、ウサギくんはどんな花火が好き?」


ウサギ「そうだね。

 どれもほとんど好きなんだけど、やっぱり線香花火せんこうはなびがいいかな」


ネズミ「どうして?」


ウサギ「だって、あの静かにパチパチと大人おとなしく光るところがたまらないでしょ」


ネズミ「でもさ、直ぐに下におっこちちゃって『あ~あ!』って声がよく聞こえてくるよね」


ウサギ「そのはかなさもまたいいんじゃないかな!?」


ネズミ「随分ずいぶんと分かったようなこと言うね~」


ウサギ「太郎くんが何回か僕の近くでやってくれてさ、それを見ていて好きになったんだよ」


ネズミ「なるほど。太郎くんの影響えいきょうは大きいね。

 じゃあ、きらいな花火ってある?」


ウサギ「ロケット花火ってやつかな!」


ネズミ「どうして?」


ウサギ「何時いつだったか何人かの若い人たちが僕の方を目掛めがけてこれを打ち上げたことがあるんだよ」


ネズミ「あらまぁ、やっぱりそりゃたまげるよね」


ウサギ「そうなんだよ。

 そりゃぁもうたまげたぐらいじゃまないよ。

 びっくりするやら、こわいやらって!

 僕、その時はず~っとちぢこまっていたんだよ。本当に死ぬかと思ったんだ」


ネズミ「確かに人を、あぁ君はヒトじゃなくてウサギだけど、そこを目掛けて打っちゃだめだよね」


ウサギ「多分その人たちは僕を目掛けた訳じゃないだろう、とそう思いたいんだけど・・・」


ネズミ「やっぱり君はいい子だね」


ウサギ「ところで何で僕にこんなを質問するの?」


ネズミ「いや、今度の土曜日に近くの河原かわらで町が主催しゅさいするすごい花火大会があるって聞いたからさ」


ウサギ「えっ! そうなの?」


ネズミ「君が花火をこわがらなければいいなって思ってさ」


ウサギ「怖がるなんてとんでもない。すごく楽しみだよ」


ネズミ「それならよかった」


ウサギ「でも何でそんな心配したの?」


ネズミ「だってさ、おさない子供は花火のあのでかい音にびっくりしちゃって泣きだしちゃう子もいるからさ」


ウサギ「僕が怖がって泣いちゃうかもしれないって思ったの?」


ネズミ「うん。君はまだ幼いからね。

 それで好きな花火を聞いたら線香花火って答えだろ。

 こりゃヤバイなって思ったよ」


ウサギ「たしかにロケット花火はちょっとだけどね。

 でもあの大きい花火は大好きだよ」


ネズミ「でもこれで花火大会の日にここに来て、君の子守こもりをしなくても大丈夫だいじょうぶって思ったら気持ちが楽になったよ。

 安心したところで帰るよ。

 じゃあ花火大会、楽しんでね」


ウサギ「最近のネズミくん、僕をおどしてみたり、かと思えばみょうやさしかったり、なんでそうなるのかよく分からないけど、でもこんな風に僕を思ってくれてるってことがあるから、こうやって友達として付き合っていられるのかな。

 ネズミくん、良いところもあるじゃん。

 ん!

 ネズミくんがさっき言った僕への一言だけど、僕はそんなに幼いのか?

 あぁ、このことに気が付いたらだんだん腹が立ってきた。

 さっきのいいところがあるとの思いは完全に取り消しだ!」

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