表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青い稲妻  作者: 北村美琴
第2部イリア編
79/152

生還

 圭一、マヤ、中島は爆発で怯んだDEX 達の側から離れ、小屋の方に走った。

 敵の相手はレジスタンスの方々がやってくれるという。

 ロボット達ならまだしも、あのDEX 相手に少々不安が残るが、マヤは仲間達を信じ圭一達の手を引っ張った。

 小屋は完全に崩れている。

 立派な丸太小屋だったという面影は無く、今は真っ黒に焦げた炭となってしまった。

 バリー達は、大丈夫だろうか。

 博士達と協力して丸太をどかす。

 後ろではロボット達と戦う仲間達の声が響いていた。


 ボロッ。


 手が黒く汚れるのも気にしない。

 今はただ、彼らを救出しなければ。

 その思いが強かった。


「マグ! バリー! クローン! 無事か? 俺達の声が聞こえるか?」


 メドゥーが呼び掛ける。

 カタッ、とかすかに丸太が動いた。


「そこか!」


 音がした箇所にメドゥーが急ぐ。

 潰れた屋根の下。

 邪魔な木をのけると、木に囲まれた穴の中にクローンの姿が見えた。


「クローン!」


 圭一達も集まる。

 もっと穴を広げると、ようやく三人の姿を確認出来た。

 クローンがバリーとマグの体を両脇で支え座り込んでいる。

 ここは、シャワー室か?


「メドゥー、サン……」

「……クローン。立てるか? マグ達は……」

「心配イリマセン。麻酔……、デ眠ラサレテイルダケデス」

「じゃあ、お前も……」

「動キヲ、抑エ込マレマシタガ、何トかコノシャワー室へ……。ココ八濡レテイマシタカラ、炎ノ熱サモ耐エル事ガ出来マシタ。オ助ケ下サリ、アリガトウゴザイマス」

「そうか。今、引っ張る」

「八イ」


 メドゥーや博士達に助けられ、クローン達は無事に生還した。


「良かった、クローン……」


 マヤが涙目で彼女の手を握る。


「マヤサン。アリガトウゴザイマス。ケレド、アナタ方モ怖イ目二アワレテ」

「うん。でも助かったから。遅くなってごめんね」

「イイエ。アナタ方ノ無事ナ姿ヲ見ラレテ嬉シイデス。私コソ、ゴ迷惑ヲオカケシテシマッテ……」

「そんな事ないよ」


 圭一が微笑む。


「クローンやみんなが居たから、マヤを助け出せたんだ。だから、ありがとう」

「圭一サン……。コチラノ方コソ、一緒二戦ッテ頂イテ感謝シテイマス」


 圭一の言葉に、クローンは感激して涙を流しかけた。

 けど、マヤに言われる。


「クローン。ここは笑って」

「……エ?」

「笑顔は、『力』になるから」


 悲しみを乗りこえて来た彼女ならではの言葉。

 クローンはニッコリと笑う。


「よし」


 マグとバリーは、博士達が乗って来た車の席で寝かせられていた。

 そこにクローンも座る。

 直前、メドゥーが囁いた。


「クローン。マグ達を守ってくれてありがとな」


 クローンは笑って返す。


「イイエ。コチラモオ世話二ナリマシタカラ」


 その時、DEX と戦う仲間達の様子は?

 ロボットは二体とも倒されている。

 だが女性一人が怪我をし、血が流れる左肩を押さえて地面に横向きで倒れていた。

 他の仲間達の服や顔にも砂や血の跡や汗のシミが飛び散っている。

 息が荒い。

 中には上着が破けている者もいた。


「これはいかんな」


 フィールズ博士が突撃しようとした所をジンが止めた。


「博士、おいらが行くべ」


 エネルギー砲を担ぐ。

 DEX は、ジン達の方を見ていない。

 これはチャンス。

 あ、DEX の目線が……。

 ジンを捉えたと同時にエネルギー砲を放った。


 ズバン。


 DEX の光線より早い。

 このままDEX 本体に命中してくれれば。

 そう願ったが、そう上手くはいかなかった。

 光線でかき消される。

 失敗か。

 いや、ある意味失敗ではない。

 ジンがエネルギー砲を発射したタイミングを見て、仲間達が女性を抱き博士達の所に戻って来ていた。

 ジンにとっては当たっても当たらなくても、どちらでも良かった。

 DEX の意識をこちらに向ける事が目的。

 女性を助ける為の時間を稼ぐ為に。

 ただ、当たっていたら本当はなおさら良かっただろう。

 DEX は近づいて来た。


「火ノ中デ燃ヤシタ八ズノ奴ラモ、生キテイタカ。ナラ、ココデ全員死ンデモラオウ」


 ドクターによって女性の治療が始まったばかり。

 圭一達は光線銃を手に、DEX と向かい合った。



この小説を面白いと思って下さった方、ブクマ登録して下さると嬉しいです。

また、感想も募集しています。

いろいろなご意見を聞かせて下さいませ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ