表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

ささやかな情交

一緒に逃げて欲しい。駄目なら一緒に死んで欲しい

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。R15描写はないですが、

情交ネタ、歴代きってのメンヘラ回になりました。

作者も不思議〜(*●∧●*)

女は俺の隣に体育座りして、漫画を読んでいた。バトルアクション物。結構血飛沫舞う系。割と流行りのシリーズだから俺も内容は触り程度に知っている。

不意に女が本を置き、黙って手首を握り締めた。女の非力な手。けれども懸命に力を込めているのが分かる。男でも僅かに痛いと感じる位には。女は真正面を向きながら、ぽつりと一言。

「君は……一緒に逃げて欲しい」

「いきなりどうした?」

人が死ぬシーンでも見たのだろうか? 結構気に入りのキャラだとか? まぁ気に入った奴が亡くなる際には結構落ち込むものだな。そんな事をつらつらと考えていたら、女が此方を向いた。目には波紋一つ無い。ただただ無言で俺を映す。そしてそのまま掌全体を使って顔に触れて来た。

「怖い人が来たら、戦わないで良いから手を引っ張って、一緒に逃げて欲しい。戦わないで、良いからね。でも置いてかないでね」

「そこは戦って欲しいじゃないのか」

何気なく言った一言のつもりだった。しかし音のない水面に、波紋が生まれた。女は目を見開くと、ひとみの縁から止めどなく涙を零し始めた。表面張の限界を超えた水が溢れ出る様に。

慌てた袖で涙を拭いてやる。それでもぐずった様に泣き止む事は無かった。

「死んでもそんな事言わないで。絶対に」

それから膝枕を所望された。俺の膝の上にしっかりとしがみついて、腿を濡らす。そしてそのまま眠ってしまった。


「どうして泣いたんだ。普通守って欲しいと願うのが……あー……いや、偏見だな」

殆ど女性と交際した事が無いせいか、こういう所でボロが出る。所謂、偏見と言うもの。テレビとか、雑誌で見ると『守って欲しい』とはよく聞いたんだがな。

一頻り泣いて落ち着いたのか、先程と同じ様に掌全体を使って顔に触れてくる。それら撫でる様に、首まで滑る。

「死なないで欲しい。私を置いて行かないで欲しい。だったら一緒に……ぐぬっ」

「最後まで聞きたい」

きっと最後に続く言葉は生死の言葉だろう。それでも、その感情を受け止めてやりたい。受け止めて抱き締めてやりたい。

女は黙って俺の首に巻き付くと、耳元で深呼吸を繰り返す。それからぽつりと一言。

「一緒に死んで欲しい。でも私の夢は、私の体も君の体も、出来れば傷一つ付かずに余生を謳歌する事だから」

「ん」

「傷ないか確かめてた。治る傷にしてね」

基本甘ちゃんなので、守って欲しいとは思ってます。

でも守って死んでしまったら、私が殺した様なものなので、やっぱり手を繋いで逃げて欲しい。


懐かしい児童書ネタです!!

話題になっていたのは別のものでしたけど、それに類する形で皆様お名前上げて下さいました。

嬉しい⸜(*ˊᗜˋ*)⸝

読書嫌いな私がハマったきっかけの小説ですよ。

確か、卒業式の手前辺り。幽霊を見て、友達の手を引いて逃げるシーン。

心当たりある方は良いお茶が飲めそうです。


それとたまたま目に付いた

『やっぱり守って欲しい』

というワード。

守っては欲しい。でもそれ以上に一緒に生きて欲しい。

好きな人が一緒に居ない人生とか寂しくないです?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ