表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
●悪役キャラに転生したみたいなので闇の秘密結社を作ったら何故かハーレムになっていた件  作者: Crosis
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

87/265

閑話ー奴隷娘の休日4

 そもそも、売れ残りという時点で察してほしい。


 あの時の私達は人として見られていなかったのだ。


 特にヒューマン以外に関しては差別が激しく、元から人として見られていない節がある。


 女なら誰でも良いという男性も確かにいるのだが、奴隷を買えるような人達、特に貴族という生き物は自分の性癖よりもプライドというものを大事にする生き物らしく、奴隷を正規の店で購入すると足がついてしまい他の貴族にバレる為基本的にヒューマン以外の種族を購入する事は少ない。


 ヒューマン以外を購入するとすれば変な噂が立たぬように男性であり、鉱山で潰れるまで働かせるなどである。


 特にドラゴノイド等の男性は身体が強く、頑丈な為ヒューマンよりも高値で取引される事も多い程だ。


 私の場合は貧困街で産まれ、親に売り飛ばされた為、骨と皮だけの身体では売れる訳もなく、といった感じである。


 だからこそ、ご主人様によって救っていただいた奴隷達はこの国ではあまり見ない種族の割合が多いのである。


 でも、だからこそここでの生活では差別も無く、さらに衣食住の面倒も見てくださるだけでなく、稼いだお金は全額自分の為に使う事ができると、至れり尽せりである。


 そもそも、元々死をただ待つだけの存在であったのを助けて頂いた時点で、私にとって、いや、私達にとって神の様な存在へと神格化されてしまうのは仕方のない事であろう。


「ねね? 今日はどこで探してみます?」

「うーん、こないだは武器屋だったから今日は服屋でも見てみる?」

「僕達が選んだ服を、ご主人様が着る……最高じゃないかっ! それは言うなればご主人様が僕達に包まれると言っても過言ではないっ!!」

「そ、想像力が豊かですわね、ガレットさん。 でも、確かに服屋も良いですわね。 ついでにわたくし達の服でも見て見たいですし、何ならご主人様へプレゼントするものと同じものを買えば、これはもはやペアルックと言うのではっ?  そして、ぺ、ペアルックと言えば恋人同士の代名詞っ!! こ、これはもう、わたくしとご主人様は恋人同士と言うのではないでしょうかっ!?」

「ガレットも大概だけどメアリーもかなり想像力豊かだよね?」

「そ、そうでしょうか?」


 そして、そんな感じで本日行く店は服屋に決まった。


 一ヶ月ほど前にブリジットさんからそれとなく聞いたご主人様の誕生日。


 その日の為に四人でプレゼントを探すのは、それはそれで楽しいものである。


 奴隷商にいた頃には、まさかこんなにも幸せな日々が訪れるとは想像すらする事ができなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ