表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

59/265

秘密結社ブラック・ローズ

「あ、あの……ご主人様」


 そんな俺達を置いて行かれる子供のような表情で自称筆頭奴隷であるサラが俺を呼ぶ。


「どうした?」

「わ、私も一緒に……その、あの……」


 そしてサラが何か俺に伝えたそうな表情をしているので問いかけるのだが、言って良いものかどうなのかサラの中で葛藤しているようで口ごもり、言葉が続かずどもってしまっているようである。


「サラさん、今回は私の我儘でご主人様を付き合わせてしまったので、私が責任をもってご主人様をサポートいたします。 それに、クロード殿下とスフィア様のお顔を知っているのは同級である私とご主人様だけであり、ここにいる奴隷達はサラさん含めておりません。 なので、その両方からみても今回ご主人様をサポート、そうですね、初めての(・・・・)ご主人様との共同作業(・・・・・・・・・・)私と二人で(・・・・・)行わせて頂きます」


 そんな更にどう返事をすれば納得してくれるだろうかと考えているとブリジットが勝ち誇ったような表情で、何故か『初めて』や『共同作業』や『二人で』といった言葉を強調して説明するではないか。


「ぐっ、し、しかしそれはご主人様の総意ではありません。 我ら秘密結社ブラック・ローズ全体の底上げを見るならば他数名も経験を積ませるべきであると思いますのでご主人様の凄さを見て盗めるこの機会を潰してしまうのは逆に如何なものかと思いますが?」


 そしてそんなブリジットに負けじとサラも対抗して言い返すのだが、すこし引っかかる言葉が聞こえたような気がするのだが気のせいだろうか?


 確かに俺は死亡フラグ回避のために奴隷を購入して組織として育て上げようとしているのは事実である。


 しかしながら秘密結社ブラック・ローズというのは作った記憶も無ければ命名した記憶も無いのだが……。


「それでしたら心配する必要はございません。 秘密結社ブラック・ローズの底上げは私も賛成ですし課題の一つでもございますので後日私がしっっっっかりと、この眼で私だけ(・・・)が見た光景を皆様に自慢、ではなくて分かりやすいようにお教え致しますので安心して頂いて大丈夫です」

「いえ、それでしたらブリジットさん一人に負担をかけてしまう事になるますので分散させた方がブリジットさんの負担も減り、効率も良いのではないですか?」

「なぁ、盛り上がっている所悪いが少し良いか?」

「はい、何でしょうかご主人様」

「私たちの事は気にせず何なりと仰ってください」


 とりあえずこの事を有耶無耶にしておくことは危険であると本能的に判断した俺は二人の会話に、申し訳ないと思いながらも割って入る。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ