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俺だってそうする

「そうかっ!! そんなにこの首輪が気になるのかっ!? ふふ、良いだろうっ! この僕が、首輪について教えてあげようではないかっ!!」


 そして俺がチラチラとドラゴノイドである彼女の首についている首輪を見ていた事でどうやら勘違いをしたみたいである。


 彼女は嬉々として自分の首につけられている首輪について話し出そうとするではないか。


 元々はプライドの高い種族であるドラゴノイドが何故奴隷、それも隠すのが容易な紋様ではなくて首輪を付けている理由については興味があったので大人しく聞く事にする。


 ここで変な事を言って彼女の気が変わってしまっては元も子もないので俺はぶっちゃけ首輪ではなく、首輪を通してまだ見ぬ飼い主の事を考えていたとは決して言わない。 俺は空気を読める。


 そして彼女はとても嬉しそうな表情で喋り出す。


「この首輪は先日行われた射撃大会で優勝した事によって僕のご主人様にお願いしてもらって手に入れた首輪なんだっ!! 僕はずっと首にご主人様からいただいた首輪をつけるのが夢だったんだよ。 ご主人様は優しいからみんなが首輪が欲しいと言ったらちゃんと首輪を数日後には人数分買ってきてくれたのだが、その日いただいた首輪はもちろん家宝して大切にしているのだが、やはり、何か功績を得たときにいただける自分だけの首輪はやっぱり喉から手が出る程ほしかったんだ。 やっぱりその他多数と同じデザインの首輪ではなくて自分の為だけにデザインされ作られた僕だけの首輪。 その首輪をつける事こそが僕の第二の人生での夢だったんだっ!! その夢が叶ったときの感動はひとしおでなっ!!」


 彼女の話を聞いて見たのだが、さっぱり意味が分からない。


 そしてやはり奴隷である事が自慢であり、その中でも優れた奴隷にだけつける事ができる首輪をしているのだと言われたところでやっぱり俺には理解できなかった。


 なんで優れた奴隷である事がそんなに嬉しいのか。


 そして、その射撃と言う競技で使われている物が、先ほど恐鳥をぶっ殺した『銃』という物らしい。


 それらを他のメンバーに説明したところで誰も理解してくれないだろう。 それどころか俺の頭を疑われてもおかしくはないし、俺だってそうする。


 とりあえず俺はまだ生きており、彼女は奴隷であることを誇りに思っており、そしてこの奴隷の主人とは美味い酒が飲めそうだという事が分かればそれで良いじゃないか。


 ただ、欲を言うとすれば彼女の主人に、どうやれば奴隷に対して首輪をつけるたくなる調教ができるのかという事を是非とも俺にも教えて欲しい物だな。


「おっと、ついつい話し込んでしまったようだ。 それではまだ僕は仕事が残っているのでここら辺で本来の任務に戻らせてもらうよ。 それではまたどこかでお会いしましょうっ!!」


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