当たり前
ちなみにガレットは今メイド服を着ており、上から降って来る時一瞬だけスカートの中の秘境が目に入った気がするのだが気のせいだろうか?
俺の動体視力から導き出された色は白で、ガーターベルトまでしていた気がする。
その光景を俺の脳内メモリへ保存して、再生速度を落として再確認できない現実は本当にクソゲーとしか言いようが無い。
そして、その一瞬の見えたかどうかも怪しいパンチラ一つで俺の頭の中はガレット一色になってしまうのだが、これは俺がむっつりスケベでありどエロ魔神というわけではなく、サブミリナル効果とか何とかアレとかコレとか兎に角そこら辺のあーだこーだが作用してしまっているだけで、むっつりスケベなどでは断じてない。
「てか、ガレット……」
「は、はいっ! 何でしょうかっ!?」
「何でメイド服なんだ?」
いや、別にメイド服でも何でも良いんだが普段から男装っぽい服装をしているガレットがメイド服を着ているというのに物凄く違和感を感じてしまうのである。
そして、それと共に普段ズボンしか履かない人が履くスカート、普段男物ばかり着てる人が着る女性物の衣服、普段男装している為忘れがちなのだがドラゴノイドであるガレットは、火炎袋の機能も胸には含まれている為巨乳であるとか、チラッと見えたガーターベルトだとか、とにかくそれらギャップ過多で萌えとかそういう次元ではなく普通にトキメキがメモリアルしそうになりそうなのをグッと堪える。
「ご主人様がクヴィスト家の使用人であるメイド達を見る目と同じ目を僕にも向けて欲しくて、ご主人様お付き係の時はいつ呼ばれても良いように基本的にはメイド服を着てますっ!!」
ああ、なるほど。
俺が本物のメイドさん達にトキメいているのを見られていた訳ね……うん、もう今更驚かないよ。
ただ、ちょっと今回は驚きよりも羞恥心ゲージがガリガリ削られているだけだ。
仕方ないじゃん。 本物のメイドさんだよ? 見るだろっ! 当たり前だっ!!
そしてガレットは褒めて欲しそうに上目遣いで俺を見つめてくる。
その表情ははっきり言って卑怯だと俺は思う。 なので俺がチョロいというわけではない。
「まぁ、普段とのギャップも相まって可愛いんじゃないか? 魅力的だよ」
「はぁぁああんっ!! 僕はっ! 僕はもう一生! 死ぬまでこのメイド服を脱ぎませんっ!!」
「いや脱げよ。 普通に汚いわ」
「ご主人様っ! すみませんが学園の制服をメイド服に変えるように直談判しなければならない用事ができましたのでここを一旦離れてもよろしいでしょうかっ!!」
「やめろブリジット。 いいか? 冗談とかではなくてガチでやめろよ? お前のメイド服ならばあとでたっぷり見てあげるから、マジでやめろよ?」




