第参話 出来損ないのヒーロー2
春になり新元号の令和も発表されましたね。桜も咲いて何もかも新しくなりました。僕もなるべく速く投稿したいと思っているので、気長に待って下さるとありがたいですm(__)m
「あんた、何者だ?」
その時、白鬼と統一の回りだけ冷たく暗く硬直した。
何が起こっているか分からなかった。見ていた私も足元が凍りついた感覚になった、冷や汗がでて血の気が引いていく。
「それはなんだい?」
「刀だ。知らないのか?」
「そんな、模造刀でどうするつもりだい」
「これが、模造刀に見えるのか。もっと目がいいかと思ったよ」
と言ってから左肩から右腹までをおもいっきり斬りおろした。だか、素早く後に飛び回転しながら統一はかわした。そのかわしかたはもう人の動きではなかった。
「素早いね、お兄さん」
「ようしゃないね~、少年」
木にへばりついていた、両手両足で木の側面に蜘蛛やトカゲのようなひっつきかたをしている。
驚いて声が出なかった、今人が目の前で木にくっついている。そんなことが出来るのだろうか、いや出来るはずがない生身の人間に。やはりこれは・・・。
「妖・・・怪・・・」
そう呟くと統一は首を傾け池菜を見る、そしてニヤリと笑う。
「なんだ君も知ってたの?」
「っ・・・!!」
そうすると白鬼が前に立つ。怖い顔と言うと伝わりやすい。でも、もっと具体的に言うなら、危険な顔・・・。
「おぉ。そんな怖い顔して、僕より強そうだな!!あそこの人を盾にするしかなさそうだ!!」
そう言った先には、砂場で遊んでる小さい子供たちがいる。
「はぁあああ!!」
張り付いていた木の表面から跳び、叫びなから襲い掛かる。
「危ない!!」
そう呼び掛けかけよっても子供は気が付かない。すると、白鬼が刀の先で地面にあった小石を弾き飛ばした、それと同時に走り初める。
弾き飛ばした石は、妖怪となった統一の目と目の間の眉間に吸い寄せられるように飛んでいった。
それに気が付いた統一は、手でそれを弾いて体制を崩す。そのまま、捕まえようとした子供とぶつかりながら着地した。走って来た池菜は子供を抱き締めた、白鬼はそのまま統一に斬りかかる。それを統一は後ろに跳んでかわして、林に入り逃げてそのまま道路を挟んだ家の屋根に跳び乗り姿を消した。
「今。何が起きたの・・・?」
時間にすれば数十秒いくかいかないかぐらいの出来事だった。全てが終った静寂の中、白鬼は統一が消えた家の屋根を睨んでいた。その静寂を壊したのは池菜のかばった子供の泣きはめく声だった。
私は家に帰った。あの出来事の後は何もなかった、あったとしたら白鬼があのまま黙って公園を出て行ったことだけ。幸い子供は怪我はなく無事だった。空がこの波乱を良きしていたかのように曇り始めて私は帰ってきた。
私は薄暗い自分の部屋の窓から曇った空を見上げる、だけど何も変はらなかった。さっきの出来事があまり実感しない二度めなのに・・・、いや、認めたく無いのだ。似たような人が、分かり合えそう人が妖怪だったことが・・・そして、連続殺人の犯人。
「私・・・、どうしたら良いんだろう・・・」
私の部屋に寝込んだ子犬を優しく撫でて語りかける。
「なにやってんだろ・・・。私」
意識が無く、ケガをして弱っている子犬に語りかけるなんて。
池菜が頭を撫でようとした瞬間かん、池菜にある風景が見えた。
『カイ!!、こっちにおいで!!』
『ワン!!』
これは何?、どこ、この場所?、家?
そこは見覚えの無い家、子供が両手を上げて待っている。
これは、私・・・、いや違う、視界が低いしこれは。この子犬の?
すると、突然視界が変はりしっかりと子犬が少年の顔を舐めているのが見えた。
『ハハ、やめろよ~』
舐められている少年は楽しそうにしていて、子犬も嬉しそうにしている。
何か、とても暖かい空間で幸せとはきっとこんな風だろうと思った瞬間に景色が一変した。砕けた窓、破れたカーテン、倒れたイスと・・・血まみれの少年と大人二人が倒れていた。それと、黒いズボンに黒い上着を着て立たずむ男性。
これって・・・、いったい、なにが起こって?!
『ワン!!』
そう、困惑していると下から子犬の声がした。ちょうど足元に子犬がいて、男性に威嚇していた。
駄目!!、そいつに近ずいたら!!
子犬が黒い男性に襲い掛かったところを見たら、元に戻された。目を覚ますと見慣れた部屋だった、私は子犬の横で眠っていた。
「今のは。いったい・・・」
紛れもなくこの子犬の記憶だった、焦って子犬を見るが子犬は起きていない。
「そう。あなたも被害者だったのね・・・カイ」
撫でながらそう呟いた。
その日は夕食があまり食べられなかった、考えすぎかもしれない多くの事が一変に起こり始めたのだから。当たり前と言えば楽だ、でも自分が関わった事だ向き合うしかない。
池菜は考えていた統一さんを助ける方法を、シャワーを浴びながら、パジャマに着替えながも、階段を上がって自分の部屋のベットに入って寝ながらも考えた、考えに考えても何も出て来なかった。
気が付いたら朝になっていた、いつの間にか寝てしまっていたらしい都合が良いか悪いか今日は休日だ。考える時間はたくさんある考えろ、そお思いながら何も浮かばない。
彼は妖怪で人を殺している、私は白鬼みたいに強くないだけど分かり合いたい、彼と分かり合いたいでもどうしたら分かり合える・・・、どうすれば・・・。
そう考えると、ペットの枕元に置いてあったスマホから電話があった。
「うわあああぁ!!って電話か・・・」
考え過ぎて、電話の着信音に驚いてしまった恥ずかしい。
電話をかけて来たのは吉だった、スマホを手に取り電話にでた。
『あ、やっとかかった。昨日は顔色悪かったけど。大丈夫?』
スマホから吉の声がする、昨日の事を心配してくれているらしい。そんなのわざわざ電話しなくて良いのにと思って、笑ってしまった。
「ふっ」
『あ。今笑ったでしょー、親友の心配して電話してやったのにー』
「ごめんごめん、ありがとう」
『もー』
こんな時のお節介な電話とても落ち着いた。
『大丈夫なの、体調は?』
「うん、大丈夫だよ、おかげ様で」
『ふー。で。どうしたの急に体調崩すなんて、池菜らしくないよ?』
「そうかな~」
私は取り繕った会話を、ただ無気力に口にする。
そうだ、このことを吉にいえば、でも巻き込みたくない。でも、自分の手に余るだから・・・。
「・・・あのさ。」
『うん?何?』
「もしも、助けたい人がいたとして。その人がいけない事をやっていて。でも、その人をどうしても助けたかったら・・・どうする?」
『なに?また―――』
「良いから、教えて」
話を遮って言った、すると電話の奥で黙っている吉、『う~ん』と唸っている。
『よく分かんないけど。自分がやりたいと思った事をすれば良いと思うよ、私は。』
その言葉は胸に刺さった、その通りだ悩んでいたのがバカらしいと思うぐらい当たり前のことだった。それを聞いたらまた、可笑しくなって笑ってしまった。
「アハハ、そうだよね。何悩んでたんだろ私」
『?、よく分かんないけど。よかった役にたてて』
「じゃーね、ありがとう電話」
スマホの赤いボタンをそっと押して、吉の電話を切った。その後吉の言ってた事を思い出す。
「自分がやりたいと思った事・・・ね」
そっと瞼を閉じて「よし!!」と言って部屋を駆け足で出ていき家を後にした。
その時白鬼は、古くて小さな平屋の家の前に立っていた。
「ここか・・・」
白鬼はその家に入って行く、中は薄暗いく廊下を少し歩いて右の襖をスライドさせる。そこは四畳程の狭い畳の部屋だった窓が一つ白鬼の方に光を差す。そこにいたのは黒い服に身を包み正座する後ろ姿があった紛れもない統一背中だった。
「よく、ここが分かったね・・・」
白鬼に気が付いているが振り向かず、うつ向いて話始めた。
「あぁ、血の匂いを嗅いで来た」
「そんな出鱈目な方法で見つかる何て・・・」
そう言いながら天井を見上げる。
「僕は、どこから間違えたのだろう・・・」
「さぁ。知るかそんなこと」
「そうだよね・・・、君が知る分けないよね・・・」
統一は白鬼の方を向いて苦笑いをする。
「見逃しては・・・、くれないよ・・ね」
「あぁ」
統一は立ち上がり、白鬼の方を向いて構える。白鬼も刀を取りだし構えた。
「最後に聞いていい?、君は何者だい?」
「白鬼、通りすがりの妖怪だ」
白鬼と統一が出会ってから数分後、池菜は土手ぞいをひたすらに走っていた。統一さんの居場所をあてもなく探していた、すると住宅街の方から煙が上がってるのが見えた。
「あれは、もしかして・・・」
その煙がした方に向かって行った。池菜は嫌な予感がした、最悪の結末を想像していた。
どうか、間に合って!!
煙の上がってた場所え行った、でもそこには煙など上がっていなくて平屋の家があるだけだった。でも、確かにこの場所で煙が上がっていた。恐る恐る中に入って見ると入った瞬間に景色が一変した、あちらこちらが燃えていて熱さで前に進めぬほどだった。
「何これ、どうして炎が」
思っていると右側の壁が凄い音をたてて壊れた、そこから左側の部屋に転がって行った。池菜が慌てて転がって行った部屋を見に行く、そこには息を荒でた統一さんだと思はれる人と服が黒くなっているが静かに統一を見つめる白鬼がいた。
家が燃えて炎と黒い煙でよく見えないが確実に戦っている、池菜は火花と熱い空気で喉が焼ける、煙で苦しく呼吸ができない。
「や・・・、やめて・・・ 」
池菜がいることに気が付いてるのかいないのか、リビングだと思はれる部屋で二人は構わず睨みあっている。
白鬼が構え直す、すると一瞬で真ん中の火のついたテーブルを統一に蹴り飛ばす。腕で防いだが一瞬視界から消えたせいで白鬼を見失った。
どこだ・・・、どこに消えた・・・?見えない、なぜだ!?
煙で満たされた部屋を見回す、だが足音もしない煙すら動かない。
「やはりなその目の肥大か、お前見えてるな」
「!?」
どこからか声がする、声の場所が分からない。
「ダメ・・・」
統一が池菜に気がつき廊下の方を向く、白鬼は静かに前から飛び込んできた。それに築いて向き直すが、もう遅かった。
「遅せーよ」
《鬼式暗殺術 ーー黒煙斬蝶 》
それは音もなく静かに黒い煙から現れて、綺麗に体を斬りつけた。
池菜はその動きがゆっくりに見えた。心臓の音がうるさく脈打つ白鬼が統一を斬ろうとする姿、斬られようと統一の姿以外、何も見えなくなった自分の体の痛みも熱さも全て。必死に倒れこむように駆け寄って統一にてを伸ばしたが届かなかった。
「お前は、少し寝てろ」
「何で・・・,,,」
私は意識が遠のいていった。目覚め時には白鬼はいなくなっていた、覚えているのは意識を失う私を見下ろす静かな目だけだった。
「これは・・・」
周りを見回すと家が無くなっていた、あるのは燃え尽きて黒くなった柱や木材だけだった。そしてその中に統一が下敷きになっていた。
「統一さん!!」
統一さんの上にある燃えた木材をどけ仰向けにさせる。
「統一さん、統一さん!!」
必死に呼び掛ける、すると少しだけ反応した。少し目を開き池菜の顔の方を向く。
「君か・・・、何でここにいるんだい?」
「あなたを助けに来ました!!」
統一は「君は優しいな」と変わらず微笑む、自分が息絶えると言うのに、昨日出会った時と同じように。彼は弱々しい声で話す。
「彼に、あり・・・と、つた・・・えて・・・、くれ」
「彼?いったい誰のことですか!?」
彼は言い残し、静かな青い炎に包まれ消えていった。
その時、池菜は子犬と同じように彼の記憶に飛ばされた。
ここは、あの時と同じ。記憶の中?
『母ちゃん!!みてみて!!』
布を首もとで結びマントのようして、仮面を付けた子供の統一がいた。
『あら、凄いわね』と言って、手を叩く母親の姿があった。
『・・・母ちゃん、何やっての?』
『洗濯物をたたんでるだよ』
『俺も手伝う!!』
『あら、本当か――――』
俺は正義の見方が好きでヒーローに憧れた。そんなヒーローになりたくてヒーローぽっい格好をしてヒーローらしい事もやってた。そして、そんな格好を見て母ちゃんは優しい笑顔と声で褒めてくれた、僕はそんな母さんが好きだった。どんなに辛くても何時も側にいてくれて、自分が体調を崩しても家事をしていた、そんな母さんが僕にとっての身近なヒーローだった。そんなある日母さんが体を壊した、そこから寝込みきりになり年を越す後とに弱っていった――――。
『だいちょぶ、お母さん。』
『悪いね。迷惑かけちゃて・・・』
『そんなことないよ、何とかするから』
そこには男性と女性がいた。男性は布団の横で女性の白い手を両手でしっかり握っている、女性は布団に横になっている痩せ干そって白い体、手を握られているが今にも通り抜けそうなほど弱く白い。
このままではお母さんが、僕が何とかしないと。
景色が変わって、今度は統一さが男性に頭を下げていた。
『お願いします、ここで働かせて下さい!!』
『そお言われてもね~、うちは人足りてるし。貧乏だから働かせてくれて言われても。』
『そこを何とか!!』
『帰ってくれ』
そして、男性は扉を閉め店の中に入って行った。統一さんは男性がいなくなった後でも扉の前で頭を下げ続けた。
その後も、場所は変わっていった。何度もどんな人でも頭を下げてお願いしていた、だが何度やっても同じ答えだった。でも、彼は諦めなかった。
それでも、神は不平等に石を投げる。
彼はいつもの帰り道を帰っていっただけだった、夜の暗がりを街灯の下を通りながら、横断歩道を渡ろうとした時トラックが飛び出して彼は呆気なく死んだ。
そして、彼の母親の事だが心残りで生き返った、妖怪になってまで。だが彼の母親はもう息を引き取っていた、それから彼は生きる意味を無くし町を徘徊していた。幸せな家族を見ると妖怪となって襲っていった。
池菜は不思議な空間にいた、白い煙のようなものに囲まれどこからか聞こえる雨尾とがする空間に、池菜は統一と向かい合っていた。
「どぉ?みっともない話だろ?」
そう言って笑顔を見せるが、池菜にはもう分かっていた。その笑顔が偽物の表情で本心を隠していることが、それを分かってもなお何も出来ない自分を。無力感で今にも潰されそうだったが、池菜は笑顔で優しく語る。
「いえ、かっこ良かったです」
「そんな、謙遜は」
恥ずかしそうな顔をする統一。池菜は目を閉じて気持ちを思いを言葉にして伝える。
「本当ですよ・・・」
「確かに。頭を下げっぱなしで、人として情けないかもですけど。それでも母親のために頑張る姿は・・・。とっても男かしかったです」
最後に満面の笑みで言う。
こんな言葉で彼は救われるのだろう。でも、これが今の私に出来る、精一杯の感謝。
「ありがとう、本当に君に出会えて良かった」
泣きながら、そう言った統一の笑顔は今までで一番柔らかな笑顔だった。
そして、統一は消えていた、何も残らず綺麗に。周りを見ると人がたくさん集まっていた、スマホで写真を撮る人だらけだった。その中、池菜は立ち上がり人の集まっている方に歩くゆっくりと向かった。人混みは池菜が近ずくとぞろぞろ後ろにさがっる、そんなことお構い無しにそこにいた女性に白鬼の事を聞いてみる。
「・・・あの。少年を見ませんでしたか・・・」
「あ、あっちの方に行ったわよ」
そう言って指を指した方は、彼と最初に出会った土手の方だった。私は走った、何で走ったのだろうこの行き場の無い胸の痛みを消すために、分からない痛みが私をそうさせた。
土手に着くと白鬼が座っていた、曇りで暗く白いパーカーはよく目立った。パーカーには黒い炭がついていた、これは多分私を焼け崩れた家から庇ってくれたのだろう、だがその時の私は気が付かなかった。
隣に立ち白鬼を見下ろす。
「無事だったか。何しに来た、俺に何にかようか」
彼はこちらを向かなかった、川の向こう住宅街を見ている。いつもみたいな静かな目で。
「何で、統一さんを殺したの・・・」
「妖怪だからだ」
「っ!!」
私は彼を見られなくなった、怒りなのだろうか。初めてだった人を見たくないと思ったのは。
「あなたは何とも思ってないの!!」
取り乱してしまう、それと同時に雨が少し降って来た。池菜の気持ちはぐちゃぐちゃだった、何を言いたいのか分からなくなる。
「あなたは殺した、人を―――!!」
「あいつはもう人じゃない」
「それでも―――!!」
「あいつは、人ならざる力を手にいれ。それを使い何人も人を殺した」
白鬼は感情などお構い無しに、事実だけを淡々と池菜に突き詰める。
「助けられたかも知れない!!」
「もしも、助けてどうする。何人も人を殺して。あいつだけ助けて、どうする?」
彼が私の顔を見て、言って来た。雨が激しく降り始め川に落ちる音、足元に落ちた音、その全ての雨音がバラバラに音を出す。服は雨を吸って重くなり髪も濡れて毛先から雫を落とす。
白鬼は立ち上がり池菜の目を見て教える。いや、教えるには余りに冷たく鋭い瞳で言った。
「やつを救えなかった理由を上げるとするならば。お前が無力だから。だから救えなかった。それだけだ」
その言葉は鋭く、重く、そして、身勝手な言葉だった。強者は弱く無力な人を助ける義務など無い。だから、彼がそう言ってしまえばその党利なのだ。
彼の言葉は正しい、何も間違っていない。でも、それだと報われない人もいる。自分とは言わないが死後の世界で願う人をいるかも知れない。だから、あなたのやった事は・・・。
白鬼は立ち上がり去っていく、背中は何時もと変わらない、雨の下でも。死が起こった後でも。その背中に池菜は無力な言葉をぶつけるしかなかった。
「あなた・・・」
あなたのやった事は―――。
「人じゃない・・・」
―――許されない。
「俺は・・・、妖怪だ」
白鬼は立ち止まりそう言ってあしらった。
雨はやむ気配など微塵も無く、統一さんが誰かに言い残したことなど忘れ。未熟な私は一人下を向いて悔しさと後悔で満たされていた。その悔しさで涙を流したのか、自分の不甲斐なさで涙を流したのか、今となってはもう覚えていない。
書いていてこの結末は気持ちの良いの良いものではありませんでした。だけど、彼らの選択は間違っていません。それぞれの思いがそうさせたのです。これから池菜は自分の思いのために強くなろうとします。