第一章-15 押し寄せるMONSTER'S
前の話を修正しました!!
そちらの方も、見てくれたら嬉しいです!!
『ギャア……!!』
やはり、レベルアップの成果が出ている。
一撃でダークウルフを倒す事が出来た。
「ふぅ……!!」
『――――――』
もう一匹来る事も知っている。
真正面から刃を、彼は振り払う。
『ギャアッ……!!』
「……2匹目……!!」
消滅エフェクトを、見向きしないで。
彼に襲いかかる大群に、刃を向ける。
『ガルルルル……!!』
『……ギャンッ!!』
「――――!!」
アイリスも、かなりの腕を上げている。
遠距離からの狙撃を繰り返し、大雑把にダークウルフ達を撃ち抜いていく。
『ギャッ!!』
『ギャッ!!』
「…………ッ!!」
自らの《アクションスキル》を頼らず。
アイリスが作ってくれたチャンスを逃さず。
彼は、走り出す。
『……グルッ……!!』
「――――――」
注意が向こうに、アイリスが捕捉される前に。
彼はダークウルフを、斬り裂く。
『ギャア……!!』
もちろん一撃で沈められるから、すぐさま次の獲物に向かって。
《 R . P . G . C 》を振り下ろす。
『ギャウッ……!!』
「…………」
これで彼が認識している、ダークウルフの群れは全部だろう。
それの消滅エフェクトを見届けて、アイリスの方に視線を向ける。
「…………!!」
アイリスが、焦っている。
「――――――」
こっちに向かって、逃げている。
彼は深く呼吸を吐き捨て、刃を構える。
「……シャドウくん!」
アイリスの声が、ギリ聞こえる。
「上、上!!」
「……ッ!」
暗いから分からなかった。
何か羽ばたいているのが見えた。
『キィィ!!』
「――――ッ」
体当たりを仕掛けてくる。
ダークウルフ程ではないが、あれよりもサイズが小さい。
「……ふん!」
『キャッ……!!』
とっさに避けて、反撃をした所。
呆気なく、直撃を貰っていた。
「――――――」
消滅する寸前、姿を捉えた。
あれは、コウモリの姿。
「……新種か!?」
あれよりもサイズが一回り大きいコウモリ型の魔物、《ダークバット》とは別の存在だ。
「うぅ……!!」
発砲音が複数、響いてくる。
アイリスが立ち止まって、迎撃体勢に切り替えたんだろう。
「……ッ!!」
ダークバットとは、数が違い過ぎる!!
しかもマップ感知には引っ掛からないと言う、初見殺し仕様。
「クソ……!!」
どれだけ《宝剣》を振り回しても、黒い毛玉を撃ち落としても。
一向に数が減らない。
「どうしてだ……!!?」
名前は分かってる。
《ダークバット・ドレイン》。
いわゆる吸血コウモリだ。
「……ッ!?」
何の思考も纏まらず、次のウェーブが来てしまう。
先ほど戦った樹木型のモンスター、《ダークオーク・トレント》が大量に押し寄せてくる。
『……バキャァッ……!』
鳴き声か分からないけど、急に蔓の様な物を伸ばし始める。
「……くっ!!」
ここは接近して、鞭の様な攻撃を抑制する。
だけど、鞭と言うより。
弾丸の方が例えが良い、突きの攻撃を繰り出してきた。
「――――――」
頬を掠める。
ギリギリに避けた所で、《アクションスキル》を叩き込む。
「《アクションスキル》――――――《スラッシュ・レイド》!!」
『――――グォォ!?!?』
木片が、飛び散る。
樹木が抉れて、その身体をも。
全て飛び散った。
「……!!」
レベルが、威力が高すぎて。
貫通したのは良い誤算だ。
『――――フゥゥ』
だけど、一瞬の硬直が――――――
「はぁぁ!!」
『ア!!』
「……ふ」
それをカバーしてくれるのが、アイリスだ。
的確に攻撃を続けて、あっという間に全てを片付ける。
「……大丈夫、シャドウくん!!」
「……ふん、無事だ」
相変わらず信用が出来ないが。
ここは返事をしよう。
「……!!」
彼は目視して。
そして、アイリスは降ってきた蔓の様な触手に気付いて。
一斉に避けた。
『キャキャキャキャッ!!』
『……オォォッ……!!』
「…………」
再び囲まれた。
また背合わせで、お互いの隙を塞いでいる。
「……やっぱり、〝縄張り〟っぽい所に入ったのかな?」
「……〝縄張り〟?」
そのボソッと言った単語が、彼に大きな気付きを与える。
「――――〝モンスターハウス〟か!!」
知らぬ間に、入ってしまった……!!
次回もお楽しみに!!
更新日は26日か27日です!!