第一章-14 助け合うPAIR
本当に遅れてしまって、すみませんでした!!
今回の話から展開が変わります!!
それでは、本編どうぞ!!
「……ふふ」
「――――――」
とりあえず、送る物は全て送った。
あとはアイリスが許可、了承をすればいいだけ。
「……あ」
そのアイリスの様子はと言うと、なぜか微笑みを向けられていた様だ。
今はモバイル音で、意識をそちらに向いてはいるけれど。
「…………」
なぜ、笑った……?
不快感は感じるけど。
それ以上の困惑が、彼の中にあった。
「――――――」
少し警戒していると、アイリスがこんな事を聞いてきた。
「……あの、シャドウくん」
「……ん?」
「この、青いボタンを押せばいいよね?」
「その通りだよ、バカ」
何かアホらしく思えてきた。
「ふふ、ありがとう。やっぱり、優しいね」
「……ふん、勝手に言ってろ」
何でコイツは……
ここまで来ると、もはや異常だ。
バカ正直にも、程がある。
「……ふふ」
天然そうな笑みが余計に疑わしく思えてきた。
「…………」
ピロンっと音がして。
一旦の疑惑を置いとくとして。
彼はステータスバーに映る、表示。
『〝アイリス〟が《加入》されました』
と言う表示を確認する。
「――――――」
やはり、レベルが……
「……あ、シャドウくん! 急がないと!!」
「ッ!? オイ、待てよ!!」
何故か付いていく形になったのが、気に食わないが。
時間がないのは確かだ。
ここで消費した時間を取り戻す様に。
彼等は、この森を駆け抜けるのであった。
黒開暦5年7月27日
仮想世界・フィールド《暗黒の森・麓付近》
相も変わらない暗さで、森を駆け抜ける二人。
彼は周りを警戒しながら、アイリスにステータスの振り方などを教えていた。
彼女は不慣れながらも、きちんと教えた通りに出来たが。
その話はさておき。
問題は無事に《最初の街》に辿り着けるか、間に合うかだ。
案の定、道中にはダークウルフはもちろん。
コウモリ型、樹木型のモンスターまで現れた。
倒さないと面倒くさい、命取りになる。
そう倒しながら進むが――――――――
「――――くっ!!」
やはり、大型のトレントが行く手を阻んできた。
「……シャドウくん!!」
目の前に現れた大型トレントに、遅れを取る事なく。
アイリスは的確に、頭らしき部位に銃弾を放つ。
『――――ギャアぁぁぁぁ!!?』
バキャッ、と音が響き。
身体が後ろに倒れていった。
「……さすがだな……!!」
つい、笑ってしまう。
ここまで助け合って、《宝剣》を振り回している時にも。
必ずサポートしてくれている。
「ふふ!」
声が聞こえていた様だ。
アイリスから優しい微笑みを向けられてしまった。
『――――ガウぅ!!』
「わ!」
その直後でダークウルフの襲撃。
アイリスは直前に気付いたので、ギリギリで避けれたが。
『ワゥ!!』
『ワゥ!!』
「……!!」
またダークウルフの集団に、囲まれてしまった。
時間がないのに――――――
「……ッ!!」
強行手段。
ダークウルフ達の合間に向かって、走り込む。
「……シャドウくん!?」
突然の行動に、アイリスは驚きを隠せない。
そんな事もお構い無しに、彼は強行突破を仕掛ける。
『…………!!』
ターゲットが全て、彼に向けられた。
絶対に足では勝てない。
先の戦闘で、レベル6になっているが。
それでも勝てないと、彼は知っていた。
「――――――」
《超能力》は使えない。
使ったら、〝反動〟が来るからだ。
まだ使う場面じゃない。
でも。
『ギャウ……!?』
ダークウルフ、もとい四足歩行の動きは予想できる。
避けて、捌いて。
反撃の機会を狙う。
『ハッ、ハッ!!』
『……ギャウン!!?』
後ろから発砲音が聞こえた。
「………………」
アイリスの声が聞こえない。
集中している様だ。
「……」
少しの思考。
『――――――』
隙を突く、ダークウルフ。
「――――ムダだな」
もう紙一重で、回避できる。
そして、腹を。
身体を2つに斬り分けた。
彼らは無事、間に合う事が出来るのか?
次回もお楽しみに!!
更新日は26日か27日です!!