第一章-13 接戦のDARK WOLF
今年最後でPV4000人、突破しました!!
本当に見てくださり、ありがとうございます!!
精一杯、頑張ります!!
『……ガァァッ……!』
切られた方も、受け身を取られた。
だけど、他の二匹よりかはふらついてると。
目視で確認できる。
「……くっ」
さすがにヤバイか
「……え、えっと……」
アイリスは何か慌てだし。
「……手伝います!!」
《朝型》を取り出す。
どうやら〝モバイル〟操作には慣れてない様子。
「…………」
正直に言って、頼りないが。
戦闘面に関しちゃ、ある程度使える。
何より《異形の獣》相手に、銃口を向ける姿勢から。
何かしらの〝狩猟〟の心得があるらしい。
「――――――」
自分の目を疑いたくなるが。
今はそんな事を言っている場合じゃない。
再び戦闘体勢に入ってから、敵を観察する。
『ウゥゥゥゥッ……!!』
表示した名前は《ダークウルフ》。
いかにも序盤で出てくる名前だ。
「――――――」
相手は四足歩行。
基本的に一直線にしか来ない。
ならば、一気に《アクションスキル》を叩き込む。
『――――ウオォォォォォォン!!』
そう思考に答えを出すと、傷を負ったダークウルフは吠え始めた。
『――――――』
『――――――』
それに呼応して、彼等を取り囲む様に。
二匹のダークウルフは旋回し、背後を取る。
「……ッ」
そう簡単にやらせないか!?
一瞬の思考。
「……!」
アイリスの反射。
銃口を狙い定めて。
「シャドウくん!!」
言葉と共に、銃弾を発した。
『ギャァウン!!』
ダークウルフの頭部にヒットし、飛び付こうとした体は転がり落ちた。
『――――ガウゥ!!』
「チッ……!!」
彼の方も何とか避ける事に成功した。
だけど相手は狼。
カウンター時間が非常に短い。
「……ッ!」
バックアタック、それも連携で動いている。
次の予想を頭に入れて、体勢を前に向き直す。
『……ガァァァァ!!』
「ぐっ……!!」
やはり、飛び付いた。
刃で歯を受け止めた状態で、組み付かれる。
『アァァァァッ!!』
「……うおぉぉっ……!!」
このままだとマズイ。
そう彼はとっさに、ステータスバーを確認する。
「――――――」
MPは、ほぼ回復している。
〝魔法コード〟が使える。
「――――ふん!!」
『ギャウン!?』
不意を突く形で、ダークウルフの頭を殴り付ける。
「……〝魔法コード〟!!」
ダークウルフが怯み、離れる隙を狙って。
「〝Fa - 21〟」
彼は左手を差し出す。
「《ファイアーアロー》!!」
その手から炎の矢を生成し、放った。
『……ギャ、アァァァッ!!』
その炎の矢はダークウルフに直撃し、瞬く間に燃え上がらせた。
「……ッ!」
炎が熱く感じる。
素早く体勢を立て直し、次の攻撃に備える。
『……ギャァァァァァ!!』
その直後で、またバックアタック。
「――――ッ!!」
それはもう、見切った。
彼は振り返って、《宝剣》を振り上げる。
『――――ギャッアッ』
潰れる、声。
それが流れると同時に、ダークウルフの身体は地面に叩き付けられた。
「……ふーッ……!!」
自分の気持ちを落ち着かせ、刃を振り払う。
そして燃えた魔物は、真っ二つになった魔物は全て。
消滅した。
「――――――」
視線をアイリスの方に向ける。
「……お見事」
どうやらアイリスの方が早く、終わっていたらしい。
銃口を向けて、待機していた様だ。
「…………」
なぜ、撃ってこない?
そう言う疑問が沸き起こったけど。
「……やっぱりシャドウくんて、戦いの経験があるよね?」
アイリスが銃口を下げ、こちらに寄ってきた。
「ワタシ、何も援護が出来なかったから。いろいろ、教えて欲しいな……?」
「…………」
アイリスの上目遣い。
子供だ。
何も分からない、〝超〟が付くくらい。
〝箱入り娘〟だと、そう疑問に回答するのであった。
……苦手だ。こう言う〝人種〟……
「…………」
「――――」
「…………」
「――――」
「…………」
「……あぁもう、分かったよ!!」
何で何も言ってこないんだよ!!
「教える、教える!! 教えればいいだろ!!」
そう言葉にした瞬間、アイリスの笑顔が満開に咲いた。
「やったぁー!!」
「時間ねぇからな! とりあえず、フレンド登録とパーティ申請な!! 話はそれからだ!!」
そうモバイルを操作して、アイリスに送る手続きをするのであった。
「……ふふ」
無邪気に笑う、その姿は――――
次回もお楽しみ!!
更新日は29日か30日です!!