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《OCO》-オブシディアンクリスタルオンライン-  作者: 仲元心影
序章 『始まりの現実』
11/46

序章-10 始まりのHORROR

また、修正しました

組織名にある〝これ〟から《これ》に修正しました

本編そのまま見ても大丈夫です


 最初のテロリストは、ため息をついてから名乗った。

「我らはてんの使い、《天烏アマガラス》!! ゆえあって、貴様等に〝試練〟を与える者だ!!」

 テロリストの組織名。

 青い刀に、見た事がないライフル。

 どう考えても、日本にいるとは思えない。

 それに、目的。


 〝試練〟?

 まさか、〝デスゲーム〟の事か……!


 それで〝ハレルヤ教団〟と協力するのは、頷ける。

 でもなぜ、得体の知れない組織と繋がるのだろう。

 そこが謎だ。

「……なぜ、名乗る」

 3人目の義勇軍兵はツッコむ。

「礼儀だからさ」

 2人目のテロリスト、天烏兵アマガラスへいは反論する。

「ハァ……」

 その反論に、最初の天烏兵アマガラスへいはまた、ため息をつく。

「とりあえず、()()を済ませてくれ」

 義勇軍兵Cは話を切り出す。

「あ、そうだな」

 言われて思い出した様に答える、天烏兵アマガラスへいB。

「じゃあ、済ませよう」

 そう言って、天烏兵アマガラスへいAはビー玉みたいな物を取り出す。

「……?」


 何する気だ?


 疑問が生まれる行動。

「本当に使えるんですかね?」

 義勇軍兵Bの疑問の声。

「何でも、探し物に特化した〝結晶〟の様だが」

 天烏兵アマガラスへいCは答える。

 多少の疑問を持っていたが。

「使えれば、それでいい」

 天烏兵アマガラスへいAはそう言って、ある言葉を繋げた。

「〝接続〟」

 言葉を繋げる。

 瞬間、右腕に青い光が灯る。

「〝起動〟」

 言葉を繋げる。

 青い光が、水晶に流れ込む様に、輝き出した。

「〝開基かいき〟」

 言葉を繋げる。


 ……これはもう、〝魔法〟じゃねーか……


 幻想じみた現象に、そう思ってしまう。

「〝検索〟」

 言葉を繋げた瞬間、青い光が波紋の様に広がった。

「!?」

 その光に驚く。

 何かしたか分からないが、攻撃ではない事は確かだ。

「……」

 波紋が広がるとすぐに、天烏兵アマガラスへいAは反応した。

「いた」

「早っ」

 天烏兵アマガラスへいBは驚きの声を上げる。

「て事は、近くにいるんですよね」

 義勇軍兵Bはそう言って、辺りを見渡す。

「……ッ」

 テロリストの視線。

 それに入ると、体が強ばる。

 勝てない、死の恐怖を感じてしまう。

「あぁ、そうだ」

 天烏兵アマガラスへいAは、指を差した。

 その方向にいたのは、クッシー達。

「そいつの下にいる、花飾りの少女が〝()()()()〟だ」

「ッ!?」

 その言葉に、彼は驚愕した。

「――――え?」

 ミッチーも驚愕する。

 顔色が恐怖で、青く染まりながら。

「あ~、そいつかー」

 義勇軍兵Bはそう言いながら、歩み寄って来る。

「どうやら、俺達の方が当たりを引いたな」

「そうだな」

 天烏兵アマガラスへいBと天烏兵アマガラスへいCの会話。

 どのテロリストも皆、ミッチーに近づいて行く。


 何で、ミーを狙う……!?

 〝星の巫女〟って何だ!?


 唐突に妹を狙い出したテロリスト達に、彼は混乱する。

 でも、どんな理由があろうと、妹を助けなければならない。

 だが、体が動かない。

 恐怖か、混乱か。

 体が震えて動けない。

「オイ、少年」

 義勇軍兵Cは、クッシーに銃口を向ける。

「――――ッ」

 彼の動揺。

退いてもらおう」

「――――やだね」

 義勇軍兵Cの脅しに、クッシーは睨み返す。


 ……動け


「……ならば――――」

「ちょっと待って」

 義勇軍兵Cは引き金を引こうとすると、義勇軍兵Bは制止する。

「あ?」

「あぁ、待って貰おう」

 天烏兵Aも加勢する。


 動け


「子供を討とうとするのは、好ましくない」

「………………」

 天烏兵Aの言葉に、うとましい顔を浮かべる義勇軍兵C。


 動け


「それもそうだけどさぁ」

 対する義勇軍兵Bは、不思議そうな顔で言った。

「何か、()()()()()?」

「――――!」

 その質問に、クッシーは反応する。

 触れられたくない過去を、触れる様に。


 動け


「何?」

「……どういう意味だ?」

 義勇軍兵Cと天烏兵アマガラスへいAは、分からない様子。

「え、だって。何か〝朝比奈あさひなさま〟に――――」

「ヤメロ」

 義勇軍兵Bは理由を話そうとすると、クッシーは遮る。

 殺意を込めた言葉。

 そして、拳。


 ドゴシャ


 言葉に気を取られた義勇軍兵Cの顔面に、直撃する。

「――――ぐはっ」

 不鮮明な声。

 ひび割れたマスク。

「ッ!?」

「ヒビキ!」

 天烏兵アマガラスへいAと義勇軍兵Bの、動揺の声。

 いつの間にか、クッシーは立ち上がろうとする。

 それと同時に、拳を振り切ろうとする。

「がはッ!!」

 一瞬で振り切り、義勇軍兵Cはブッ飛ばされる。

 そして、クッシーは言った。

「それ以上、〝あの女〟の話をするんじゃねェ」

 鋭い眼光と、黒く輝くメリケンサック。

 それらが合って、より強い殺気を具現化する。

「……!」

 天烏兵アマガラスへい達は、一斉に武器を構えた。

「……ヤバ」

 義勇軍兵Bは苦笑しながら、アサルトライフルを構えた。

「………………」

 彼は思う。


 ……動けよ

 動いてくれよ、オレの体

 アイツは、アイツは――――――動いている


「何をしているんですか? ()()()

 一触即発な状況の中で、義勇軍兵Aは笑顔で言った。

「!?」

「何だと?」

 天烏兵達はざわめく。

「あ、やっぱり?」

 何となく察していた義勇軍兵Bの呟き。

「……ッ」

 そのセリフに、クッシーは怒りの表情を強める。

「なぜ、我々を襲うのですか? なぜ、その子を渡さないのですか?」

 ニヤニヤと笑いながら、義勇軍兵Aは言い続ける。

「……お前が、お前等が、言うのか……!」

 クッシーはそう言った。

 憎しみや怒り、殺意が混じった言葉。


 復讐に囚われて、動いている


「お前? イヤ、私の名前はミヤギですが」

 そんな言動に臆さず、義勇軍兵Aは名乗る。

「うるせェ!! どうでもいいンだよ!!」

 クッシーはそう返した。

「オオっと、失礼。貴方には関係ない話ですか」

 義勇軍兵A、ミヤギは反省する様子はなく、ただ悪ふざけの様に笑う。

「ですが。その子については、関係あります」

 そして、のたまう。

 一番の戯言ざれごとを。

「その子は〝安東家〟であり、〝星の巫女〟ですよ? 我々の敵を、利用するしかないじゃないですか」

「……!」

「だから、渡してください。国重様。一緒に、我等の敵を倒そう」

「だったら、俺の敵をブッ飛ばす!!」

 その戯言に、クッシーは動く。

 怒り任せの行動。


 だから、動け!

 オレッ!!


「……ッ!!」

 彼も動く。

 助けたい、一心で。

「……!」 

「なァ!?」

 ミヤギ達の動揺。

 ほぼ同時に動き出したから。

「――――――」

 彼はポケットから取り出す。

 取り出して、展開する黒い警棒。

 狙うのは、義勇軍兵B。

「――――――」

 クッシーは狙う。

 戯言ばかりほざく、ミヤギを。

「うおっ!?」

 彼は警棒を振り回すが、義勇軍兵Bはアサルトライフルでガードされた。

 でも、後退させる事はできた。

「――――チッ」

 クッシーの拳が飛ぶ。

 ミヤギはそれを、銃でいなす。

「ぐっ!」

 銃でぶつけられ、クッシーは転ばされる。

 そしてミヤギはその隙を突き、彼に銃口を向ける。

「!!」


 ヤバい


 彼はそう直感してしまった。

 だが、思わぬ助けが来た。

「――――ふん」

 天烏兵だ。

 天烏兵Aはミヤギの前に立ちふさがる。

「な……!?」

 動揺する様に、声が漏れるミヤギ。

「……!」

 まさか、敵に助けられるとは思わなかった。

 けど、相手は正体不明のテロリスト。

 何を考えているのか分からないが、必ずこちらも邪魔してくる。

 そんな動揺もあったが、彼はそのまま天烏兵Aに突っ込む。

 ライフルを使われる前に、一気に間合いを詰めようとする。

 でも、それは無駄だった。

 天烏兵Aはライフルを手放し、素早く刀の柄を掴む。

「……ッ」

 その動作を、無意識に察知した。

 そんな危機感から来る反射で、即座に警棒で防御する。

「無駄だ」



 天烏兵Aがそう吐き捨てた瞬間、世界がスローになった。




無意識に加速する本能、その原因は……!!

そして、次の更新は8月の31日にします!!

次回もお楽しみに!!

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