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《OCO》-オブシディアンクリスタルオンライン-  作者: 仲元心影
序章 『始まりの現実』
10/46

序章-9 始まりのRAID

6月分の話です!

VR物なのに、リアルでファンタジー現象が起こっていますが、気にしないでください

あと、ちょこちょこ修正してる件に関しては、本当にすみません!

大幅には変えてませんので、そのまま読んでも大丈夫です!

それでは、本編をお楽しみにください


 ……こんなの、マンガみたいじゃないか……


 もはや、空想。

 現実逃避した様な、状況だった。

 公園を囲む様に、オーロラが発生している。

 ユイから出た、おかしな言葉。

 さっき起きた状態異常。

 そして、もう1つの異常が起きた。

 それは――――――――


 ドパララララララッ!!

 ドパララララララッ!!


 銃声。

 あちこちから無数に、鳴り響く。

「ッ!?」

 その音で、彼は正気に返った。


 始まった!!


「キャアアアアアアァァァァァァァァァ!!」

「うわぁァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 襲撃してきたと、認識した瞬間、悲鳴が聞こえた。

 そして、ここにいた人達はパニックを起こす。

「や、ヤバイ!! 逃げろ!!」

「ヤダヤダ! 死にたくない!!」

 同じ悲鳴を叫びながら、逃げ惑った。

「ま、マズイ!」

「早く避難指示を!!」

 警備員達は迅速に、避難誘導をする。

 だが、聞いてくれる人達は少なかった。

 無数の銃声と悲鳴。

 これだけで、地獄にいる事を軽く想像してしまうから。

「……ヤベーぞ、相棒!!」

 クッシーの、焦りの声。

「お兄ちゃん!!」

 ミッチーの声。

 不安な顔で、呼んでいる。

「……!」

 メイは恐怖で、ミッチーの腕にしがみついていた。

「……ッ」

 自分では、何もできない。

 そんな事は知っているから、ユイの方に顔を向けた。

「ユイさん!!」

 そして、名前を呼んだ。

 ユイなら、この状況から脱出できるかも知れない。

 そんな希望を持って、呼んだのだ。

「……」

 呼び声に反応するユイ。

 いつもの無表情に戻っている。

 でも、言葉は違った。

「……貴方達はここで隠れてください」

「な……!?」

 その言葉は、予想外だった。

「え?」

 それはクッシーも同じだった。

「え……?」

「……どうして?」

 不安で声が漏れるメイに、不安で質問するミッチー。

「これは、〝()()()()〟です。〝()()〟か、それを媒介とする物を壊さないと解除できません」

 質問に答えるユイ。

 もう嘘のレベルの答えだ。

「……え? あの、え?」

 ユイらしくない答えに、動揺するクッシー。

「《ハレルヤ教団》だけじゃない」

 ユイの答えは続いていた。

「もっと、()()()()()()()()が裏に――――」


 ドォッン……!!


 言葉の途中で、近くに銃声が鳴る。

 ユイの胸に何か、貫通した。

「――――」

 ユイは撃たれた。

「――――!?」

 彼はそう理解した時には、ユイは倒れた。

「……イヤァァァァァァァァァ!!」

 ミッチーは叫んだ。

 この事実を、認めない様に。

「キャアアアアアアァァァァァァァァァ!!」

「うわぁァァァァァァァァァァァァァァ!!」

「ほらほら、倒れろォ!!」

 悲鳴の中に、余裕ある声。


 ドガガガガガガガガッ!!


 また銃声。

 逃げ惑った人達は多く、倒れる様にしゃがみ込む。

「……伏せろ!!」

「……ッ!!」

「キャア!!」

 呆然から気づいたクッシーは、庇う様に押し倒す。

 強引過ぎて、メイとミッチーの声が漏れてたが。

「くっ……!」

 クッシーの指示を従い、彼はしゃがむ。


 ……誰が……ユイさんを……!!


「ッ!? テロリストがここまで!?」

 1人の警備員が拳銃を取り出す。

 戦闘体制に入った警備員が向ける、視線の先にいる者。

 その人は、彼も見ていた。


 コイツ等か……!!


 その人達は、テロリスト。

 白いフードのコート、その中に防弾チョッキ。

 透明なマスクが付いたヘルメット。

 それらを着た男達は、3人。

 テロリスト、《ハレルヤ教団》の信者だ。

「武器を捨てろ!! 撃つぞ!!」

 1人の警備員は吠える。

「フフッ」

 ヴァルハラ義勇軍兵は鼻で笑う。

 アサルトライフルを向ける。

「迷うな!! 撃て!!」

 もう1人の警備員が駆け付け、3人のヴァルハラ義勇軍兵達に向けて発砲する。


 カンカンカンカンカン!!

 ドガガガガガガガガッ!!


 義勇軍兵達も応戦する。

「キャアアアァァァァァァァァァ!!」

「あいつ等、おっ始めやがった!!」

 ミッチーの悲鳴。

 クッシーの愚痴。

「………………」

 彼の視線。

 ユイを見ていた。


 ……僅かに動いている……呼吸している、生きてる!

 でも、急がないと……!


 ユイの状態に、焦りを感じた。

 立てば、銃弾の雨にさらされる。

 彼にできる事はなかった。

 だだじっと待つくらいしか、できなかった。

「ぐはっ!!」

 1人の警備員に数発、被弾した。

「あ、オイ!!」

 血しぶきを上げ、倒れてる警備員。

 その人に声をかける。

「……イヤァァァァァ!!」

 ミッチーはまた、悲鳴をあげる。

「くっ、噂通りの実弾か!!」

 そう呟く様に言って、弾を装填する警備員。

 彼等が持つ拳銃は、強化BBガン。

 殺傷力が少ないプラスチック弾。

 だが、テロリストが持っているのは実弾。

 殺傷力が高い。

 さらに人数の差まである。

 勝ち目はない。

 そう思える状況だった。

「皆様、どうにか避難して下さい!!」

 そう叫び、警備員は撃つ。


 カンカンカン!!


 だが、発砲は途中で止まった。

「……がはっ……」

 なぜなら、もう1つのテログループがいたから。

 刀で胸を貫いている。

「うるさい」

 独特なデザインのフルフェイスに黒スーツ。

 それらのテロリストは3人。

「動かれたら、困る」

 その一言を残し、そのまま振り下ろす。

「――――――」

 体を切り裂かれて、警備員は崩れていった。


 ……全滅……


 最悪な状況。

 ここまで行くと、近くにいた警察官も倒されているだろう。

「……ふ、やっぱ手応えないな」

 1人の義勇軍兵は言った。

「先に潰すからですよ~」

 もう1人の義勇軍兵は返す。

「どうだっていい」

 3人目の義勇軍兵は否定的に言った。

「そうだ」

 黒スーツのテロリストは話に入ってきた。

「とりあえず、名乗っとく?」

 もう1人のテロリストは質問する。

「名乗るは、礼儀だろう」

 3人目のテロリストは答えた。

「……いくぞ」

 最初のテロリストは、ため息をついてから名乗った。

「我らはてんの使い、《天烏アマガラス》!! ゆえあって、貴様等に〝試練〟を与える者だ!」




次回で序章10話!!

この状況の中で、彼等はどう切り抜ける……!?

更新は7月の27か28日にします!!

お楽しみに!!

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