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ザ・ユニコールワールド  作者: クレシアン
テロリスト事件
26/41

クエスト112:決着①

ドラクエもダクソ3も終了しました。

PS4には面白いカセットがたくさんあっていいですね!

次はモンハンに期待しています。


「ようこそ我が世界へ。君達を歓迎しよう」


僕が招待した虚無の世界。

さあたっぷり仕返しさせてもらおうか。


「くっ、なぜモーネのスキルが成長を阻止するものだと理解したのだ」

「ちょっと不思議な夢を見ただけさ」


 ミカヅキが鋼の体で刃を伸ばす。


「熱よ、灼熱塵(ボルケーノ)!!」


 かつて一帯を焼き尽くした秘奥義。

 それを縦に、レーザーにして放った。

 

「ぐあああああ!!」

「我が炎は鋼をも溶かす、ってな」


 やはりモーネのスキルを止めた後からスキルの歯切れが良い。

 よくよく考えると敵の対策法なんていくらでもあった。

 

 ここは何も無い空間。

 どれだけ攻撃しようが周囲に被害が及ぶことは無い。

 

「はあ、はあっ......」

「終わりだ、父さんの右手達。残念ながらあんたらはもう俺に勝つことはできない」


 モーネは気絶、ミカヅキは体のそこら中が溶けていた。

 二人を完封した。もう誰の目から見てもチェックメイトだった。

 

「どうやら、そうみたいだな......」


 ミカヅキは立ち上がり手を刃にする。

 ......何だ? まだ何か策が......?

 

「すまない、我が弟よ。不甲斐ない兄を許してくれ」

「っ!! 待て!!」


 僕の制止の呼びかけに応えず、彼はモーネを突き刺した。

 なんて奴だ。自分の弟を――!!

 

「所詮は私達など博士の眷属。直接血を引く君には敵わない、か。うぐぅ!!」


 さらに自身の腹部にも刃を突き刺した。

 ミカヅキは口から血が溢れ出た。あの助手と同じ。自殺を図った。

 

「くそっ!! なんでなんだ! なんで父さんなんかに拘る!!

お前らたった一つの命を!! なんであんな奴に!!」


 僕の悲痛な呼びかけにただミカヅキは笑みを浮かべた。

 

 

「たった一つの命だからさ」

「!!」



 僕は言い返すことができなかった。

 彼の一言、たったその一言に全ての意味が籠められている。そんな感じがした。

 

「残念ながら私達は君に協力することはできない。

博士の実の息子とはいえ博士に仇なす存在に利益を渡すこともない」


 ミカヅキの体がモーネを包んだ。

 僕はスキルカードにしようと近づいた瞬間二人の体が溶け出した。

 

 強力なスキルだ。

 あの助手のように安々と差し出してくれる道理はないわけか。


 

「じゃあな、芥川翡翠。お前らなら......きっと、博士を......」



 無機質な空間にはただ僕だけがぽつりと立っていた。

 

 

☆     ☆     ☆


「勝負が、決しただと!?」

「ええ決着はもう着いたも同然よ? さっさと降参してくれたらもっとありがたいわね」


 朱里は目を瞑りながら水を含む。

 セイアッドはたまらず反抗した。

 

「寝言は寝て言いやがれ。

手札の枚数、ジョーカーの位置。お前が不利なのは明らかだろぅ?」


 確かにその通りである。

 ババ抜きの開始から約10分。

 そのうちほとんどの時間は初期の手札切りで費やし、順調に手札の交換を進めていた。

 

 その結果

 朱里の手札はジョーカーを含む7枚。

 セイアッドは6枚

 

 ジョーカーの位置が割れている以上、朱里の勝利は無いと言ってもよい。

 

 しかし彼女は続ける。

 

「全く、危なかったわ。もしただこのまま勝負が続けば私の負けだった。

不謹慎ではあるけどあの3人に感謝しなくちゃね」


 このやりとりの中でもセイアッドはカードを揃え差はさらに広まる。

 

(いや、ブラフを立てているだけだ。くそアマが......!!)



 勝敗は火を見るより明らか。

 セイアッドは緊張していた肩の力を抜いた。


 

(長かった。二人でババ抜きなんてするもんじゃねえな......

でもこれで勝てばこの女のスキルを封印したままだ。長くはなったが俺の勝ち......)




「なっ」


 セイアッドは急に声を上げた。

 まさかそんな、とも続けた。

 

「やっと気がついたみたいね、あなたの致命的なミスに......!!」


 朱里は手札を机に投げ出した。

 もはやババ抜きどころかの騒ぎではない。

 

「あなたは次にまさかお前、心を読むスキルは封印されていないな!!という」

「まさかお前、心を読むスキルは封印されていないな!! ...ハッ!!」


 朱里は自身の胸に手を当てた。

 

「その通り。私は最初からあなたがスキルを封印することを見抜いていた。

封印できる数がただ一つであることもね」

「くそっ!! だからわざと勝負に乗ってきたのか!!」

「その通りよ。ちなみにあなたが封印したスキルはこっち」


 朱里がそれを取り出すと、そこには筋力強化と書かれた折り紙サイズの紙があった。

 

「だからあなたが封印する瞬間。私はこの筋力強化のスキルを使用し続けた。

そして『音が聞こえなくなった』と嘘まで吐いたのよ」


 更にトランプを指差して続けた。

 

「だからこの勝負には時間のかかるババ抜きを選択した。二人でもできないことはなく、さらに表情の読み取りに専念しやすいババ抜きをね。

あとは必死で伺ったわ、あなたが芥川博士についての情報を漏らすか。心を読んでね」

「ッ......!!」


 セイアッドは驚愕した。

 この短い時間の間で彼女は戦いではなく自身の仕事をしていた。

 もはや勝負など意味はない。彼女は景品を勝負の最中に掴み取ったのだ。

 

「それに私が勝ってもあなたが情報を手渡すとは限らない。

私は『記者』として試合に臨んだのよ、一介の記者として」


 

 

「ふふ、ふははは。あはははははは!!」


 セイアッドは突如笑い出す。

 清清しく、今までのような笑みとは打って変わって。

 

「さすがと言うべきか。奥様の使者は。

勝負に負けて結果として勝つ。参考になったよ」


 そして彼はテーブルのナイフで自らの首をサクリと斬った。

 切れ味の鈍いソレを何回も、深々と。

 

 

「あなた、何を!?」

「俺の封印は死んでも解けねえ。だから今俺が博士にできることと言ったらこれだけだ」


 血はドクドクと流れセイアッドは床に倒れ込む。

 

「これ以上の情報もくれてやるつもりはねえ。

もう見られるだけ見られちまったがな......ごほっ!!」


 咳と共に大量の血液がトランプにかかる。

 最後に彼は、意識がなくなる寸前まで笑みを続けた。

 

「しかし......お前達が挑むのは......絶...望」




 こうしてただのババ抜きは終了した。


主に頭脳戦で対決したのが翡翠と朱里でした。

あまりスキルカードを量産してしまうと翡翠が強くなりすぎてしまう為敵はしっかりと対策を立てていましたね(自殺法)

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