美女って実は●●●設定 これも定番だよな
厨二病症候群 二章 お茶会の時間ですよ
まるでおとぎ話の中に入ってしまったかのように思わせる場所。
造花が巻き付けられている、シンプルな黒のシャンデリア。
部屋全体に所狭しとある兎・熊・猫などの人形。
ローズピンクにブルーグリーンに塗られた壁。
鳥や木々、自然をモチーフにした白いウォール・ステッカー、タトゥーシールの壁版みたいな物だ。それが貼ってある
後ろを向けば、外からはただの金属だったドアは、縦じまにピンクと黒の模様があり、ノブは古い木で作られた物になっている。
床はコンクリートではなく木だ。
「お客様一人ごあんなーい」
後ろで進藤がニヤリと笑い得意げに言う。
このセリフに、ぶわりと一気に懐かしさが込み上げる。
「いらっしゃい、ここ初めて来ると唖然としちゃうわよね」
前を向けば、俺の初恋の人がいた。
ふわふわパーマがかかってる 艶やかな黒髪ショート。
パッチリお目々に長いまつ毛。
俺より少し高い身長に、スラリとした体型。
服は大きな黒い衿付きで、落ち着いた色合いの水玉模様のパーカーにジーンズ。
どこから見ても美女。
前回、高1の時出会い人生初の恋をした。
ん?初恋遅過ぎではないかって?
周りがマセてるだけだ。
久しぶりに会う好きだった人。
ああ、もう今日は心臓が色んな意味で高鳴りパレード状態。
男だと知っていてもパレードは止まない。
そう、男。オス・同性・男性。言い方変えても意味は同じ。
「茨木染也よ。よろしくね」
でも、やっぱり美女だと思う。