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厨二病症候群  作者: 北条南豆木
第七章 お手々を繋いで
29/31

ギャップ萌えってあるよな

進藤から視線を外し、トォールが語りだした。


「どこまで調べてんのか知らないけど、俺らが街で悪ガキみたいな~感じになってるのは知ってるよねぇ。なんか結構有名になり始めてるし~」



進藤と茨木さんが黙って聞いてる中、お前の間伸びした口調で『みたいな感じ』は死語だろ、なんて場違いなことを思った俺はかなり空気読めないんだろうな。


「でさ、前からだったんだけど俺らが遊びに使おうってしてたおもちゃが逃げちゃう事があってさー」


トォールの言う『おもちゃ』は間違いなく人間を差してる。

人を玩具に例えるとか厨二乙。


「それが最近さらに増えちゃたんだぁ。情報屋気取りのおチビさんのせいで~」


間伸びした口調のお前が話しだすと終わるまで長いよな。



先程から真面目に聞く気ゼロな俺。もう話し聞いてるフリさえ面倒だ。


「どういう事だよ」


真面目に聞くなんて、進藤お前いい子だな。


呑気にどうでもいい思いにふけってる俺など皆知らずに話しは続く。



「えー、ここまで言ってまだわかんないの?おチビさんは馬鹿なの?しょうがないな~。だからね」


しょうがないのはてめーだよ。

やばいって。進藤怒り爆発寸前で、いつ殴り行ってしまうかはらはらする。


「お前が~あちこちで『最近あの場所きな臭い』とか『いついつにこういう事件あったんだぁー』とか街で言いふらすから、俺らのおもちゃ予定だった奴らがそれ聞いて、危険察知しちゃって、対策練っちゃうわけぇ」


眉を顰めまだ理解出来ない様子の進藤。茨木さんが口を挟んだ。


「つまり、あんた達の言う『おもちゃ』で遊ぶ為に用意した場所や状況が、時正の情報でばれちゃてやりにくい。そういう事でいいのかしら」



よくできましたと言うように、両手を叩く。



「美人なお姉さん正解。もしかして、お姉さんが一緒に此処に来たのってまともに話す為?おチビさんじゃ馬鹿で話しなんないから」


いやいや、美人なお姉さんはお前等をぶちのめす為に来たんだよ。

にしても本当に進藤を恨んでって、ちょっと待て。



「おい、一つ聞いてもいいか?」


ずっと黙っていた俺が唐突に差し込み、トォールは少し驚くように目を開き首を傾げる。



「なになに?望君。君を巻き込んだ理由でも聞きたいの?」


「いや、察しがついてるからいい。そんなことより、お前の兄さん大丈夫か?主に頭」


「はっ??」


間抜けな声をだし、トォールが隣を見るのに皆がつられれば、そこにはすーすー寝息をたて、木の箱に座って壁に寄りかかり爆睡しているティールの姿。



茨木さんが「信じらんない」とこぼしてる。

俺も信じられない。ありえない。



なにより、あどけなく寝るティールに「可愛いかも」なんてときめいてしまった自分が信じられない、信じたくない。


あいつより俺の頭の方がやばい、ちくしょう。

更新遅くなりすいません。



いきなり、しかもまだ終わっていませんが、実は今書いているこれと、間接的に繋がりがある連載物を書こうと思っています。

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