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厨二病症候群  作者: 北条南豆木
第五章 迷い込んだ森の中
20/31

あなたはだぁれ?とか意味深なセリフはかっこいいよな

一同皆写真と俺を交互に見る。



しばしの沈黙。最初に口を開いたのは進藤だった。


「やっぱそっくり。望の真っ黒版だな」


そうだな。


「いっそ、これ深井君を探してるって言われた方が納得よね」


そうですよね。茨木さん


「ゲームの2Pみたいだな」


・・・確かに。皇城さん例えが上手い。


「・・・・」


久木。そんなに疑問の眼差しを向けられても、俺の口からは何も言えないんだよ。

首かしげても駄目!可愛いな、ちくしょう。



髪や服が黒い以外全て俺と同じ。

写真に写る人物。


「で、この人の名前はなんて言うの?年は深井君と同じぐらいよね?」


茨木さんが進藤に聞けば、進藤は依頼人を見る。


彼女はまた身を固まらせ、口ごもるだけ。

茨木さんに進藤は不思議そうにしているが、皇城さんに久木はピンときたらしい。



「知らないんだな。名前どころか年も住んでる場所も何もかもすべて」


皇城さんが威圧感ある眼差しを依頼人に向け、確信を込めて言う。


しかし、隣で久木が上下に首をふり、頷く姿で威力半減。



不思議がっていた二人は驚きで目を見開く。

彼女はうつむき何も言わない、いや言えないんだ。



俺はもう一度テーブルに置かれた写真を見る。




彼女が探してる人物。

ある意味では実はもう見つかっているのだ。


何故なら、これは俺なのだから。


もっと言うならば、俺を元にして作られた「架空の人物」




つまり実在しない存在なのだ。

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