物事には順序があるよな
場所は移り俺は今たまり場にいる。
そう、俺はだ。
「ごめんなさいね。あの子計画性ってもんがないのよ。後今日は宇宙が仕事でいないから、凝ったのだせないけど、許して」
「いえいえ。茨木さんに出して頂けるなら、なんでも構いませんよ」
「あら、私口説かれてるのかしら」
頬を染めてはにかむ茨木さん。
男だけれど、ときめきます。
「おい、茨木俺にも珈琲」
「あなた、たまには自分で入れなさいよ」
茨木さんに呆れた目で見られようが、なんのその皇城さんは真顔で言う。
「お前に「あなた」って言われるとなんか、いけない気分になるな」
「お黙り」
呆れた目から蔑む目で、皇城さんを見ている茨木さんにはあれだが。
なんか、わかる気がしてしまう。
男だけれど。
新婚さん的な感じが・・・な。
進藤は「会わせたい人物がいる」そう言い出て行ってしまった。
あらかじめ「会わせたい人物」を茨木さんか誰かに連れて来てもらえば、待ち時間がなくスムーズにすんだのにな。
確かに奴には、計画性はないと思う。
茨木さんが入れてくれた紅茶セイロンと、茨木が作ってくれたハート型の容器に入ってる苺プリンを食べつつ、待つこと十五分。
「お待たせー。お客様一人ごあんなーい」
進藤の明るい声と共にドアは開かれ、後ろには俺と同い年ぐらいの女の子。
白兎が「アリス」を連れてやって来た。
さぁ歓迎をしよう。
進藤のお決まりのセリフから始まり、久木が椅子を引き、茨木さんがお茶をだす。
この場に内原さんがいないのが、悔やまれるが。
俺がニヤリと笑い
皇城さんがほくそ笑めば
ほら
パレードの合図だ
四章 終