攻略本あるとないとじゃ違うよな
街の大通りにあるコンビニ、俺はそこの常連だ。しかもかなり良い。
支払いは常にSuicaで、お金を数えたり釣り銭を渡す手間はなし。
買う物もお菓子に飲み物を少しで、My袋持参。
時々レジ脇に置いてある募金に協力。
さらにはレジ精算後お礼を言うのを忘れない。
完璧だと思う。
何故ここまでしたか、理由は今目の前にいるこの人の攻略・・・いや、仲良くなる為だ。
「僕は内原宇宙です。下の名前は宇宙って書いてそらと言います。」
「どうも、あのなんでここに?」
「僕もみんなの仲間、いや家族?ん~まぁみたいなものだからですかね」
俺は今意味がわからないと、戸惑う素振りと表情だろう。
普通いきなりファンシーな場所に連れて来られ、個性豊かな面子に囲まれた上にだ。
普段利用しているコンビニ店員と対面。
何がどうなってるのか、混乱状態にならない方がおかしい。
「ん?僕変な事言ったでしょうか?」
俺のそんな反応を見て内原さんは、周りにいるみんなを見渡せば。
またもや、進藤に視線が注がれる。
「・・・ごめんなさい」
流石に進藤も居た堪れなくなったらしい。
横目で内原さんをみれば、事態を理解し苦笑して、俺に頭を軽く下げる。
その目に敵意がない事にとても安心した。
先程の言葉を思い返す。
「僕もみんなの仲間、いや家族?ん~まぁみたいなものだからですかね」
家族、そう例える程に目の前にいる人は、みんなが大切な存在なんだ。
だからこそ、一周目で初めて会った時感謝はされど、警戒された。
みんなに危害を加える者ではないかと。
大丈夫だよ。
だって、俺にとってもみんなは家族同然なんだから。