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龍王の娘  作者: 瑞佳
第二章 白虎国編
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危険な皇子様達 その1




私は馬車に乗り王都に入ろうとしていた。


矢張り王都の周囲は高い堅固な石の外壁で覆われていてその周囲には王都に入るための大勢の人間の列が並んでいる。そして浮浪者がその周りで物乞いをしたりしているのが伺える。そして青龍国と同様に土塊で作られた粗末な家が王都の周囲を取り囲んで貧民街を形成しているが青龍国の数倍はある規模だ


それだけ貧しい者が多いのが伺える。


「青龍国より貧しい人が多いみたい」


「そうか? こんなもんだろ」


「私も他国の状況は分かりませんが、何時の時代もこのような状態です」


馬車は人々が並ぶ横を進みながら別の門から直ぐに止められる事無く王都に入る。そこには先程の粗末な家とは違い石造りの立派な家が立ち並び人々の服装も違う


まさに裏と表の世界が壁一つで区切られている。


そして前方の王宮は白亜の宮殿がそびえ立って権威を知らしめている。


青龍国は木造に朱塗りの建物だったけど此処は大理石を使用した建築物だった。


「凄く綺麗な建物、私達あそこに行くんですね」


「綺麗なもんか。中は王に取り入ろうとする欲と色に塗れた虎族の巣窟。お前も一人でウロウロすると空き部屋に引きずり込まれ食われるぞ」


馬車の中でズーッと不機嫌なフォンフー様が意地悪そうに言う。


「人が折角楽しんでるのに水を差さないでください」


「フォンフー様のは大袈裟ですけど、王宮では決して一人では行動してはいけません。出来れば常にベールを付けていた方が安全なんですが… 」


「インフー様かフォンフー様の側に常に一緒にいますからベールは外だけがいいです」


私の黒髪と金の瞳はは矢張り人目を引いてしまうらしいので、折角王都に来ても常に暑苦しいベールを付けないといけないらしい。女性にとってベールは必需品らしく、深窓のお姫様になると透ける紗の薄絹のベールを常に頭に被っているらしいけど、半人前の侍女の私は必要ないし、暑苦しく面倒


外を行きかう人を見れば色とりどりのベールを被っている女性が多く、こちらの人達は鮮やかな色を好む様で人が多い市場などは色の洪水のよう。


今私の着ているのも真っ赤な絹に金糸が施された衣装、まるでお姫様気分でファン様のお屋敷にいた頃のよう


馬車から見える風景を楽しむ内に馬車は王宮を立派な正門を潜り、辿り着いたのは王宮の隅にある離れのような建物の前で降ろされる。


インフー様に手をとられ馬車を降りると花が咲き乱れる庭園の中に建てられた白い石のお屋敷で、人の気配もあまりないみたいに静まっている。


「これが俺に与えられている住まいだ。お前はここから出ないようにしろ」


「えー 王宮を見て回りたかったのにー」


「それは後で俺かフォンフーが見せてやる。余裕があればインフーと街に出ても構わない」



「本当ですか! 絶対ですよ」


「良かったですね。皆のお土産でも見に行きましょう」


「はい!」


楽しく会話をしていると玄関の扉が開けられ侍女らしい人達が数人出て来て頭を下げ、その中の一人が挨拶するが、垢ぬけた綺麗な人で王宮に使える人は矢張り違うよう。


「お帰りなさいませフォンフー皇子様、長旅でお疲れでしょう、中に入りお寛ぎ下さいませ。私は滞在中お世話を申し遣われました女官のピヨルフーと申します」


「暫らく世話になる。それとこの娘はレイカだ、我々と同じように接しよ」


「はい、承りました」


侍女達の視線が一斉に私に注がれ一様に驚いたような顔をするが直ぐに普通の顔に戻る。

私の容姿は特殊だから何処でもこの反応で慣れてしまったけど、この人達からは何か嫌な感じがする。


フォンフー様が私に耳打ちする。


「いいか、こいつ等には気お付けろ気を許すな」


「へ?」


通された広い居間で寛ぎながらお茶や美味しいお菓子が振舞われるが、侍女達は流れる様な美しい動作でテキパキとこなしていき、フォンフー様が部屋を出るよう命じると静かに退出して行く。


「やっぱり王宮の侍女は違いますね」


「澄ました顔をしているが腹で何を考えてるか分からん。どうせ俺の動向を探ろうとしているんだろう」


「フォンフー様なんか探って何になるんです?」


「お前…まじムカつく女だな。俺が第八皇子だと言う事を忘れるな」


「は~い」


「それより、これから如何なさいますか?」


「先ずは父王への挨拶に行くがその前に湯浴みをする。レイカ手伝え」


「はい」


「それでは私は本殿に行き取り次ぎをお願いして参ります」


そう言ってインフー様はお茶もそこそこに出て行かれてしまい大変そう。


私は侍女のピヨルフーさんにお風呂の用意をして貰い、フォンフー様のお世話をする。向こうのお屋敷でも偶にしてたので少しは侍女らしくしないと


フォンフー様が目の前で洋服を脱ぎ棄てて行くのを畳み終えてから、頭を洗って差し上げるのだけどフォンフー様はサッサと自分で次々としてしまい、側に控えているだけで良い


「普通は二、三人の人に洗って貰うのが普通の皇子様じゃないんですか?」


「他人にベタベタ触られて気持ち悪い、おい、背中を洗え」


「わたしはいいんですか?」


「お前は女じゃない」


「どう意味ですか?子供だから」


「意味が分から無いからいいんだよ」


偶にフォンフー様の言う事はわからない


それから体を拭いて差し上げてから、王族の正装の白い衣装の着付けを手伝うとやんちゃ坊主から皇子様の出来上り


「何時もちゃんとしていれば皇子様らしいのに」


「フン! こんなダラダラした衣装じゃ歩きずらくて適わん」


田舎のお屋敷のようにお気楽なくらしは、ここでは無理だろう。しかもこれから虎王様、自分の父親に会いに行くのにあまり嬉しそうでない


「久しぶりに虎王様にお会いになるんでしょ。虎王様ってどんなお方ですか?」


「ただのスケベ親父だが陽気な爺で嫌いじゃない」


「すけべ親父!!」


父親あり、虎王様に何て言い草、流石にフォンフー様


「お前が大人だったら確実に後宮に入れられただろうな… そうしたら2百何番目の側妃様で贅沢三昧生活が送れるぞ」


「二百!! とんでもない私はそんなものになりません!」


「だが王宮で働く侍女や女官は王族や虎族の正妻や愛人になりたくて虎視眈々の狙っている女が多いのだぞ」


「むぅ~ 私はそんなの望んでません」


「ところで、力を食う練習をしておけ」


「ヘッ? 誰とです」


「ピヨルフーは虎族だ、それとなく接触して力を奪ってみろ」


「いいんですか!?」


「構わん、人間が神力を食うなど誰も思うものか」


いいんだろうかと少し心配だけど少しくらい食べても大丈夫だろうと考え試してみる事にする。


それからフォンフー様とインフー様は王に謁見するため、私だけこの屋敷に取り残されてしまう。






「レイカ様、お暇でしたらお庭を散策しませんか」


与えられた部屋で本を呼んでいるとピヨルフーさんが部屋にやって来てそう誘って来る。


「でも、フォンフー様が屋敷から出るなの仰っていました」


「その辺りを少し歩くだけですから大丈夫ですよ」


優しそうな猫なで声で誘って来るので、何かありそうな気がするけど神力を奪う練習になるので此処はお誘いに乗ってみる。


「そうですね。ハクも連れて行っていいでしょうか」


「ハク?」


「ハク、お出で」


ハクを呼ぶと籠で寝ていたハクが飛び出して私の肩に乗ると、ピヨルフーさんが悲鳴を上げる。



「キャー なんですかこの猿は!」


先程とは違いきついヒステリックな声をあげる。


「申し訳ありませんピヨルフーさん。ハクは私の姉妹のように育った猿なのですが宜しいでしょうか?」


なるべく悲しそうな口調でお願いしてみる。


「ま… いいですわ、それではご案内しますからどうぞ此方へ」


ピヨルフーさんに案内されて美しい花が咲き乱れる庭園を散歩するとファン様のお屋敷の庭も凄かったけどこちらも綺麗に剪定された木や大きな池まである。


「素晴らしいお庭ですね」


「そうでしょう、此方は王宮の端なのですが本宮殿の庭はここより更に大きく趣向が凝らされています」


まるで自分の庭を自慢するように言う


流石に王宮は広い、この庭でさえかなりの広さなのに更に広大な庭があるなんて。だけどそんなに庭園があっても無駄な様な気がするんだけど


「レイカ様、あちらに東屋がありますので少し休憩致しませんか」


池の畔にある東屋を指してキーンさん提案して来るが、散歩を始めたばかりなのにもう休憩なんて可笑しい… 何かあるのかな?


東屋に行くと誰か先客がいる。


「レイカ様どうぞ此方に」


キーンさんに背中を押され東屋に入るとそこには二十代くらいの美しい青年と後には三人の屈強な護衛兵がいる。


青年は藍色の髪を後ろで金の髪留めで結び、細く整えられた眉の下には灰色の切れ長な目、鼻も細くすーっとしており繊細な美しさだ。


「ほー この少女がフォンフーが連れて来たのか…なんと珍しい黒髪にしかも人間でありながら金の瞳とは  名は何と申す」


フォンフー様を呼び捨てにするという事は皇子様、髪の色が第三皇子様に似ている気もする。


「はいレイカと申します。皇子様 お初にお目にかかり光栄です」


チェンさんに習った王宮の流儀で礼をする。


「美しい上に賢い子のようだ。その肩に乗っている白い猿はそなたのか」


「はい、ハクと言い私の友達です」


「獣を友とは面白い事を言う。だがその美しさには感嘆しよう…もう少し側に来るがよい」


少しいらついた様にピヨルフーさんが私の背中を押す


「さあ、ギィンフー様のお側に行くのです」


なんだか、この場を逃げ出したいけど皇子様の後ろには三人の護衛兵、私の後にはピヨルフーさんがいて逃げれない


仕方なく前に進み側によると私の顎を持ち上げ目を覗きこむ様に見詰める


「なんと見事な混じりなき金の瞳だ」


うっとりと私の目を見る様子が少し妖しい…少し危ないかもしれない、ピヨンフーさんはあてに出来ないだろう


「申し訳ありませんが、フォンフー様がソロソロお戻りになりますからお放し願えませんでしょうか」


「フォンフーだと、あ奴には勿体ない今から私の側に仕えよ」


「いえ、私はフォンフー様がいいです」


思わず正直に言った途端に私の腕をとり引き寄せ、腕をネジあげる。


グイ! 


「痛い!」


「人間風情が生意気な! 私はこの国の第四皇子ギィンフーだ、フォンフーより立場は上、分を弁えよ!」


フォンフー様より短気、しかも性質が悪いかもしれない。 このままでは腕を折られてしまいそう


『 レイカ シンリョク タベテ 』


肩にしがみ付くハクが久しぶりに話し掛けて来る。


そうか、こいつの神力を食べてしまえば逃げられるかもしれないけど今はこの痛みをどうにかしないと集中できない。こういう時は泣き落としが一番、男は女の涙に弱いと言うし


「お許しを皇子様…… どうかお許しを……」


か細い声で涙を溜めた目で下から許しを乞うてみると、途端に皇子様の顔は緩めて歪んだ笑みを零す


「最初から素直にすれば優しくしてやろう」


腕を弛める放してくれるが腕にはクッキリと指の痕が残っている。


「ヒック ヒック シックシク…… 申し訳ありません皇子様…… だけど私はフォンフー様恐ろしくて…… 」


顔を手で覆い泣いたふりをするけど、実際腕が痛くて涙が出ているから嘘泣きじゃない


「そうであったか、それなら私がフォンフーに直接断れば何の問題も無い 可哀想に痕になってしまって今、神力で消して上げよう」


チャンスだ!


皇子様が神力を注ごうとする時にそのまま一気に神力を奪わないと不自然


出来るかどうか不安だけどそうしないと連れ攫われてしまいそうだ。


『 ダイジョウブ ハク テツダウ 』


皇子様が私の手をとった瞬間にハクの意識が流れ込んだと思うと皇子様の神力が流れ込んでくるのが分かる。


そして皇子様は立眩みを起したようにふらつき護衛の兵が慌てて支える


「ギィンフー様 どうなされました」


「急に眩暈が……」


「直ぐ宮殿にお運びいたせ!」


「早くしろ」


「お気を確かにギィンフー様」


兵士達は慌ただしく皇子様を連れて行きピヨンフーさんもそれに付いて行ってしまい一人取り残され、どうやら難を逃れられたみたいでホッとする。


「ハクありがとう、助かったわ」


『 ハク レイカ タスケル 』


「うん、ハク大好き」


ハクの小さな体を優しく抱きしめ、暫らく庭を散歩しながら屋敷に戻った。








インフーを連れ久しぶりに本宮殿にある王の謁見室を訪れるが、道すがらあいつが来ないか身構えていたが姿を見せず他の皇子達もいないようだ。


官吏に案内され王の部屋の前に行き、部屋の扉を開ける。


「陛下がお待ちです。お通り下さい」


「インフーは此処で待て」


「はいフォンフー様」


部屋に通されると恰幅のいい白髪の五十代の男が美しい女官に書類を捲らせながら署名と押韻をしていた。


「陛下、お久しぶりで御座います。 フォンフーただ今戻りました」


虎王はチラリとフォンフーを見てから溜息をつく


「フーーッ どうしたのじゃ。王宮を嫌うお前が急に来るなど」


「分かってお出ででしょ。 あいつが俺の下を訪れたのを!」


俺が此処に来た理由など分かり切っている癖にわざと惚ける。


「そなたは下がれ」


女官を下がらせ二人きりになる。


「やれやれ、お前がいるとイェンファフーが動き出し他の皇子まで騒がしくなる。困ったもんだわい」


「俺は関わりなど持ちたくもない」


「ホッホッホ~ 全く面倒な男に目を付けられたもんじゃ」


お前の息子だろうと言いたかったがその言葉を飲み込む。それより重要な事を聞き出さないとこれからの作戦がたたない


「それより奴は王位譲渡の願い出たのですか」


「そう言えばそんな事を言ってきたかの~?」


まるで重要でも無いかのように惚ける……全く食えない親父だ


「それで何とお答えになったのですか」


「無理だと言ったかの」


「何故です!?」


「王位を譲りたくとも天帝様がこの世界にいらしゃらないのでは譲りたくとも譲れん」


「天帝様が! どういう事です!?」


「天帝様のお考えなど我らには考えも及ばんよ」


「それでは、あいつはまだ王位には就けないのですね」


心の底から安堵が広がる……だが天帝が戻るまでの猶予でしか無い


「そう言う訳じゃ、だから安心して田舎に引っ込んでおれ」


「はい、そう致します」


「そうじゃ、母にも顔を見せて行け。寂しがっておるじゃろうからな」


自分は年に一度も行くか行かないかのくせに


確かに最後にあったのは一四年前に田舎に引っ込んで以来、まるで他人も同然の親子関係だが帰る前に一度は顔を見せるしかないようだ


「はい」


「それよりフォンフーよ、美しい少女を連れているらしいの~ 帰る前に少し貸してくれんか?」


既にレイカの情報を知っているとは、何処から知っているのかは知らないが流石に耳ざとい


「まだ十歳の少女に何をする心算ですか。あれはインフーと添わす予定の娘ですからお諦め下さい」


一応、牽制をしておく


「十歳か…… ちっと若すぎるか」


「それでは、帰りに又お伺いいたしますのでこれで失礼します」


「お~ 帰るがよい」


久しぶりにあった息子に対しあっさりした物だが俺も別段深い情も無いので御互い様


王の部屋を辞するとインフーが心配そうに待っている。どうせ俺が何かしでかさない事思ったのだろう


「帰るぞ」


機嫌良く笑いかけると驚いたような顔をする。


失礼な奴だ









インフーは一旦王宮で働く父親に会いに行くため、俺一人で離宮に戻ると女官のピヨルフーがおらず、侍女も戸惑っていた。


「何時からいないのだ」


「はい、レイカ様とお庭の散策に出られて暫らくするとレイカ様お一人でお戻りに。ピヨルフー様はそれ以後お戻りにならないので御座います」


「分かった。そなた等は呼ぶまで控えていろ」


急いでレイカの部屋に行くと、本人は呑気に本を読んでいる。


「お帰りなさいフォンフー様」


「おいレイカ、ピヨルフーをどうしたんだ」


「あの人の所為で酷い目にあったんですよ! 見て下さいこの腕、やっと顔の痣が消えたと思ったらクッキリ手形がついちゃってるんですよ」


怒りながら俺に右腕を差し出すと、そこには紫色に鬱血した指の後


「何をしたんだお前」


するとレイカは第四皇子ギィンフーにあった詳細を話しだす。


ギィンフーはあいつと母が同じで、かなり兄を崇拝する人間の為、俺を最も嫌う一人。そのせいで事あるごとに嫌がらせをする陰険な奴だが、こんなに早くレイカに接触するとは

一体どこから情報が入るんだ


しかもギィンフーの神力を奪うなどあいつが何か感ずいたらお終いだ


「このバカ野郎! お前の力がばれたらどうする!」


「ひぇ~ん だって人攫いに遇うところだったんだもん!」


「まあいいだろう。今の俺は機嫌がいいから許してやる。 しかしあのギィンフーを誑し込むとは…お前が大人になったら皇子達の間で争奪戦でも起きるんじゃないのか」


ギィンフーはかなりの面食いだ、そして女より自分の方が美しいと平然と言い切るうのぼれの強い奴で、滅多に他人の美しさを誉め讃える事などしない奴。


レイカはそんな奴にまで美しいと言わしめる


「嫌です! それより第四皇子様の仰る通りに渡せと言われたらどうなるんです!」


かなり嫌っているらしい


皇子達に求愛されれば女なら嬉しいものではないのか?


レイカはレイカで美しい男を目にして頬一つ染めない


ガキだからか?


「あいつの言う事は嘘だ。それに俺がお前を手放すなどあり得ん」


「どうせ私の力でしょ」


「愚問だな」


レイカの力は目覚めつつある。


後は天帝がお戻りになった時、何時になるか分からないが出来るだけレイカに力を注ぎ次に備えるだけ。


多分、高慢なあいつは事が思い通りに進まなかったので荒れ狂っているだろう


あいつが地団太を踏む姿を想像したら愉快でならない。


だが、八つ当たりされない内に早々に王都を出た方がよさそうだ





しかし天帝が不在!?


王はこの世界にいないと言っていたが、一体どこに行ったというんだろう


俺としてはありがたい話


当分戻ってこないのを願うのだった。







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