第二部 プロローグ
プロローグ
世の中はとても平和でした。
貧しさや飢えが無くなった訳ではありませんでしたが、戦争はここ最近ありませんでしたから。
それはどうしてでしょうか?
大陸の国々は共通の敵を持っていたからです。
それは『魔物』と言う敵でした。
人々は日々、魔物に怯える生活を送り、それを排除するために其々の国の軍隊が協力していました。
そのお陰で、それぞれの国はお互いに争う事を止め共通の敵に立ち向かっていったのです。
ですが、本当に『魔物』は人々の『敵』なのでしょうか?
確かに人には無い力を持つ『魔物』は恐ろしい存在です。
ですが、『魔物の力』はとても便利なものです。
『魔物』と仲良くして、便利な力を遣いたいと思う人が現れるのも当然でした。
そして、その力を戦争に使えば無敵になれるかもしれません。
世の中はとても平和でした。
でも、人は強欲で争いを好む生き物です。
今の平和はいつまで続くのでしょうか?
平和を保てなくなった人々には神の裁きが下されるかもしれません。
神様はいつもわたし達を見守って下さっているのですから。
次はアーニャの視点からのお話になります。
第一部と少し重なる時も含んでいます。
アンの出番はもう少し後になる・・・かな?
ゴメンナサイ。