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ワンダーワールドⅡー2   作者: 白龍
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村の戦いの決着

クラムアという謎の人物の襲撃にあった村にやって来た二人の悪鬼狩人、そしてその二人を尾行してきた悪魔、デサイアとキュバス。

村には謎の黒い禍々しい宝石が落ちており、その宝石は形を変えて巨大な怪物の姿となる。

しかしそこへ駆けつけたのはテクニカルシティの科学の集結作、巨大アンドロイドパープルGだった。

パープルGの足元にある木の上には、赤い髪と眼鏡が特徴の白衣姿の女が、パープルGに指示を出す。

パープルGの創設者、ルミだ。

「パープルGやれええ!パンチだぁぁぁ!!」

だがその指示と同時にパープルGは両足を怪物に向けて飛び出し、怪物を蹴りつけた。相変わらず反抗的だ。

倒れた怪物は倒れたまま両手を伸ばし、パープルGに絡み付こうとする!

「避けろおおお!!」

パープルGは怪物の両手を掴み、そのまま持ち上げて地面に叩きつける!

ルミの指示をまたもや無視するパープルG。吹き上がる土砂に、デサイアとキュバスは目を覆う。

「凄い!やっぱりあの子は諦めるには惜しいわ…」

キュバスは目を輝かせてパープルGを見上げる。

…しかし今はあの怪物をどうにかするのが先だ。

ここは加勢するしかない。

二人はそれぞれパープルGの両肩にのり、彼女に手を振った。

パープルGは相変わらず何だか眠そうな目で見てくる。大きな彼女は、ちょっとの事では驚かないのだ。

両肩にのった二人は手から電撃球を発射する!

デサイアの赤い電気、キュバスの紫の電気が迸り、怪物の両腕を狙撃する!

怪物は一瞬だけ麻痺しつつも、まだまだ元気だとばかりに両腕を振り下ろしてきた!

デサイアとキュバスはパープルGの肩を持ち、持ち上げつつ翼で羽ばたく。

同時にパープルG自身も跳び跳ねた。三人の動きが合わさり、パープルGの体は普段以上に高く跳ね上がる。

三人の見事な連携に興奮したルミが奇声をあげながら木の枝の上で踊っていた。

直後、パープルGが高所から着地した事により、大地が揺れ動くような振動が走り、ルミは見事に落とされたが。

腰を撫でながらルミは三人を応援する。


パープルGが拳を突きだすと同時に、キュバス、デサイアも拳を突きだす!

怪物に三人ぶんの拳圧が炸裂するが、それでも怪物は踏ん張る。

タフな相手だ。

「ちょっとデカ娘!何か必殺技とか持ってないの!?目からビームとか口からミサイルとか自爆とか!!」

「そんなもんない。私はルミに戦う手足だけを与えられた」

すっとぼけたようなパープルG。拳だけで怪物をねじ伏せるのは難しそうだ。

そうこうしてる間に怪物はパープルGの脇腹に腕を叩きつけ、彼女を横に転倒させた!

またもや土砂が飛び散り、パープルGは砂まみれに。勿論キュバスとデサイアもただではすまない。

露出が多い格好が災いし、全身に砂利が打ち付けてきたのだ。

「ぎゃああああ!!いってえいってえええええ!!」

パープルGの肩に掴まりながら足をバタつかせる二人。

三人のピンチに、ルミは頭を抱えて大パニックだ。

「あぁー!パープルGの美しいボディがー!!」


怪物は足を振り上げ、パープルGの顔面を踏みつけようとする!

落ちてくる足を、キュバスとデサイアは翼を広げて飛行し、両手で受け止めた!

「この子は私達が貰うのよ!これ以上汚させないわ!」

目の前で巨大な足を受け止める二人を見て、パープルGもヒートアップする。

仰向けに倒れたまま怪物を蹴飛ばす事で怪物をよろめかせ、バランスを崩させる!

よろめいたところでキュバスが怪物の首を蹴りつけ、デサイアは頭上から踏みつける!

ここまで食らえば怪物もかなりふらついていた。パープルGは追い討ちの前蹴りを繰り出し、更なる隙を晒させる!

「今よ」

キュバスの掛け声と同時に、デサイアが両手に赤い電撃を集め、キュバスも紫の電撃を両手に迸らせる!

「グリードショッカー!!」

二人の全力の大雷がうねりながら怪物に直撃、周囲に閃光が走り、パープルGは目を覆う!

飛び散った電気は周囲の民家に飛んでいき、更に火災を起こすが、もう滅んだ村の崩壊を進行させる程度の被害だ。

二人は更に威力を高め、怪物は一気に倒れてしまった!



「…」

息を切らす二人…。

怪物はしばらくピクピクと震えた後、体が少しずつ小さくなっていきつつ丸く変形していき…最後は元の宝石へ戻ってしまった。

宝石から感じられる魔力は弱くなっていた。


「しゅごい…」

パープルGのほんの小さな独り言が、戦場に響いた。


二人は地上にポツンと落ちる宝石を拾い上げ、安全確認した。

もう怪物になる気配はなさそうだ…。

「…これ、思った以上に面白いかもね…」

二人は顔を見合わせ、ニヤリと笑った。



「やーやー、君達凄いね!ぜひとも君達の体を研究させてほしい!パープルGの今後のパワーアップの為にも…」

二人の力を見ていたルミが、背を向ける二人を研究対象としてスカウトしようとするが、今はこの宝石に二人の興味が向いていた。

デサイア、キュバスの順番で翼を射出し、背後のルミを翼で突き飛ばした後、凄い勢いで空に飛んでいった…。


ルミとパープルGは、荒れ果てた村の跡地で、ただただ空をぼんやり見上げるしかなかった。

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