夏の始まり⑤
投稿遅刻常連となってしまい、本当に申し訳ありませんでした。
「良~左のエリア3からサブマシンガン2人来るよ!!多分同じチームかな?一人処理した!!多分会長!!」
『Rei_ta killed kyonex9』
「了解~、とりま処理しま~す。灯夜ぁ、ちょっと後ろからセミオートでサポートは言ってもらってもいい~?僕一人じゃ持ちこたえられなさそうだからさ~。...あっ、ヤバイ沙夜さんきた。お疲れ~」
『CnZ_s4ayq killed Xx_ryou_xX』
「ナイス沙夜ちゃん!!私裏から回るね!!...ってえぇ!?灯夜君!?のぉぉぉぉん!!」
『CnZ_ToYataron killed Unq0076』
「やったぜ返り討ち!!玲太~沙夜処理できそう?場合によっては援護入れるけど」
「あぁ、お願い...って会長潜伏!!ああぁぁぁあああっぁぁぁああぁあ!!」
『kyonex9 killed Rei_ta』
「はっはっは~!!仕返しだ世ヨン!!」
「あんにゃろ~!!」
とまぁ僕たちは練習がてら3vs3をして激戦を繰り返し、気が付けば窓の外は日がもうすでに落ちていた。結果は残念ながら僕と灯夜と良のチームは合計25ラウンド中12本で、1ラウンド差で祐奈と会長と沙夜さんのチームに負けてしまった。沙夜さんは話によると僕たちより1歳年下であり、灯夜と同じプロゲーマーで、ありえない死角撃ちとかを決めてくるような人でかなり驚いた。僕はやっぱりプロは違うなぁと沙夜さんを遠くから見ていた。
おかしい。さっきから灯夜の様子がいつもと違う。あれは私に何か隠している顔だ。むぅ...
私はお風呂の湯船に浸かりブクブクと泡を作る。
「あの玲太って呼ばれてる人も何か怪しい...むぅ、灯夜のばか。」
私はここであることに気が付く。
「なんでこんな設備がしっかりしてるんだろ...ここ家だよね...?フツー家にゲーム部屋なんてあるもんなのかなぁ...う~ん、やっぱり玲太さんって相当なお金持ち?資産家?」
私の中での疑問が膨れ上がる。自分の頭で考えてみても、そうだといえるような答えが見つからない。私はもう訳が分からないと湯船に深く潜る。
「ぷはっ、まぁ、考えてみて分からないことは分かんないよね。そろそろ上がろうかな。灯夜がアイス買ってきてくれたらしいし。」
そう考えてるのが馬鹿馬鹿しくなって私はお風呂から上がった。
私は服を着替え、キッチンにある冷蔵庫の前にやってきていた。私はそこで驚愕の事実を目の当たりにしてしまい、数分ほどその場で立ち尽くしていた。
「大会参加....ストリーマー部門....」
私はその言葉が書かれたカレンダーの日付を見る。私たちが出る大会の日にちと同じ日だ。
私はこの自身の持つ気持ちについてうまく体や言葉でどう表現すればいいのか分からず、その場で口をパクパクと震えさせることしか出来なかった。
その場で数分経つ頃には私の中でようやく整理が付き、情報を整理するがてら取り敢えず灯夜が買ってきてくれた私の大好きなチョコミントアイスを食べ始めた。
まず、私が一番よく知っている灯夜についてだ。灯夜は今日の朝出会ったときは玲太さんを挟んでひょっこりと出現してきた。
その時の会話っぷりから灯夜は玲太さんとかなり仲がいいことが分かる。その後もそうだ、私を家に入れるなり私のことは放置して自分は良さんはどこ行っているのかと玲太さんに聞いていた。むぅ...玲太さんずるい...
まぁでも祐奈ちゃんと彩香さんは優しかったし、スマートフォンで一緒にゲームやったけど祐奈ちゃんのネタのセンス高すぎて笑っちゃったし、彩香さんはなんか運が良すぎて毎回逆転スロットで勝っちゃってるし。
「ふふっ...」
気がつけば私は深く考えるつもりが楽しい方向に気がそれて一人で思い出し、笑っていたのだった。
そして、これもまたいつの間にか私の食べていたチョコミントアイスはもう無くなっていた。
「やっぱりそんなに気にしすぎても良くないし、私そこまで頭よくないから考えても時間の無駄だよね。やっぱ、今を楽しまなきゃ!!」
私はそう握りこぶしを胸元に作り、アイスの棒をゴミ箱へと投げ入れる。やった!外さなった!!
私はその上々な気分のまま階段をリズムよく駆け上がる。
私が皆のいる3階へトウタツする少し前で部屋から話し声が少し開いたドアからかすかに聞こえてくるのが分かった。
「...灯夜、いちおう聞いておくけどさ、沙夜さんにこのことバラす予定はある?」
「一応はありますぞ...ただ、今バラすと玲太にヘイトが溜まってしまうような気がするから、この合宿が終わったあと頃にと思ってるんだけど、どうですかな?」
「うん、私は灯夜君のその意見に賛成かな。確かに玲太君がR氏だってこの期間中にバラすと、沙夜ちゃんかなり憎んでるような目してたから...ねぇ...彩香会長はどう考えます?」
「う〜ン、でも灯夜君がトーヤだってこともクランマスターにしか伝えてないんだろウ?...となると、玲太君だけでなく、同じR氏一味として灯夜君にもヘイトが行きそうな気がするんだよネ。」
「あぁ〜クラン練習のときとかにも影響が出ちゃうかもしれないからねぇ〜...でもそうなると、やっぱりこの合宿が終了したあとも言わないほうがいいかも〜?」
「良の言う意見を採用したほうがかなりこの先の身のためになるだろうから、僕はやっぱりずっと隠し続けたほうが良いのかもって思うよ。」
「私もやっぱりそっちのほうがいい気がする。」
「そうですな、そうしようかな、まぁもしバレたら最悪僕がクランから脱退すれば大丈夫だから。と言う訳で、取り敢えず隠し続けるって事で!!」
私のありとあらゆる血の気が引いたように感じた。何故かって?
今のこの会話を聞いている限り、私は灯夜君に信用されていないからだ。
私はどうすれば良いのか分らずその場にたち呆ける事しかできなかった。
はぁぁぁぁぁい、皆さんのお陰で320ptを達成することが出来ました。本当に有難うございます。
と言う訳で、沙夜さん、不信度が90%を超えてしまいました。沙夜さんは少しヤンデレ気質だと言うことが文章から無理矢理にでも読み取って頂けると嬉しいです。次回は沙夜さんが、魔境となったゲーム部屋に凸っていきそうな気がします。
毎回言っているようですが僕はやっぱりドMらしいので、酷評や暴言風でも良いので誤字脱字、意味不明な表現などがありましたら、是非是非教えていただけると嬉しいです。
次回の更新(笑)はまた5日以内に
それでは
E氏より




