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陰キャ配信者に高校生活は似合わない  作者: E氏
夏のゲーム大会編
40/46

夏の始まり④

投稿遅れてしまって申し訳ござまいせんでした。

良の作戦を聞いた僕はまずはじめにチャットで3階にいるであろう女性陣に先ほど話し合って決定したことを伝達した。数分立つ頃には既読はにつき、返信はOKを意味するスタンプや画像で送られてきた。取り合えず内容は分かってもらえたようで僕は安堵のため息をつき、テーブルに置かれている麦茶を一口口に含む。灯夜は僕の表情をくみ取ってサムズアップして口角上げる。

「ふぅ...何とか上の人たちには伝わったかな...あとはいつも通りに接して、遊んでる風を装って大会練習するだけかな。...頑張ろう!!」

僕が最後の方にテンションを上げてそう声掛けをする。灯夜と良はっと気づかされたように顔を見合わせた後難しい表情を止め、その手に持っているガラスのコップを突き上げて元気よく叫んだ。

「「お~!!(ですぞ!!)」」



時間は進み、僕たちが麦茶を飲み干して3階のゲーム実況部屋に戻ったころ。

灯夜の姿を見つけた紗夜さんは女性陣を放置して灯夜目掛けて猪突猛進。隣からガシャンという音と同時に「ゔぅッ...!!」といううめき声が聞こえたが気にしないでおこう。僕はそっと目をそらした。

良はもうすでに会長の隣に行って、出場種目のVERTEXの立ち回りなどをレクチャーしている真っ先中のようだ。

取り合えず僕は祐奈のそばに寄っていき、何をしているのかとモニターを覗き込む。そこに映されていた光景を見てつい僕は

「ウマッ!!そこキルとるの凄いなぁ...流石だね!!」

とつい一言零してしまった。すると、何故かマウスの視点が少し震えている。と言うよりかは完全に先ほどまで合っていたAIMがどんどんブレていく。よく見てみるとキーボードを操作している右手まで震えているように伺えた。そして試合が終わった瞬間に、祐奈は自身の付けていたヘッドセットを取ってプルプルと震える。僕は少し心配になって、「どうしたの?」と言いながら祐奈の肩に手をポンと置いた。その時だった。

「ひゃん...!?...むぅ...」

「え?...え...」

ビクッと肩を震わせ、こちらを向いて頬を膨らませている。僕は訳が分からず戸惑ってしまいうまく言葉が出ず一語の母音だけで返答してしまった。

どうにかして欲しいと周りに目線で送ると、温かい目線だけが返ってくる。僕はどうにかしてでも話を反らすためにヤケ顔で言い放つ。

「ヨシ!!ミンナゲームヲハジメヨウ!!」

僕はそう現実から逃げるように言い切り回れ右をして自分のデスクに戻ろうとした時だった。僕は振り返った先の光景を見て絶句する。


「『R_shi/R's』.....?」

「「「「「...っ!?」」」」」


全員がそのワードに反応し、フリーズする。そう僕のパソコンのVERTEXのロビー画面を開いた紗夜さんが僕のゲーミングチェアに座っていたのだ。僕は自身を即配信モードに気持ちを切り替え、一言言い放つ。

「うん?どうかした?」

僕の表情は多分普通に話しかけているように見えるような安定した表情に見えているが中身は冷や汗でダラダラの状態だ。

そんな僕とは相反する少し憎悪を含んだような表情で紗夜さんは僕に聞く、

「...あの...玲太さんってあのR氏ですよね...?」

「いや、多分人違いじゃないかな?僕はR氏のちょっとしたファンでさ...」

「...嘘ですね。まずこのVERTEXに同名アカウントは承認されてないです。」

やばいやばいやばい!!何とかしないと!!僕はここで死んでたまるかと必死に何か逃れるための行動を考える。が、中々良案が思い浮かばない。僕はスーッと音を立て息を大きく吸い込んだ。

一拍。

完全にこじつけのような反論を頭の中に思い浮かぶ。でも、その回答には不確定要素が多すぎるのだ。で

も、そんなのを気にしてしまっては隠しきることができない。というよりかそうしなければ僕たちの生存ルートがなくなってしまう。僕は藁にもすがるような思いで言葉を続けた。

「あぁ、そのことね。僕の場合、『/』を『/』に変えてるからさ。ゴメンね、紛らわらしくて。後でアカウントを作り直すよ。」

内心死にそうな顔をして言い放ってみたが、相手の表情は険しいモノではなくなっているので大丈夫だろうとホッとする。

「あぁ...そういうことですか...疑ってしまってゴメンナサイ...」

「まぁ、普段よく間違えられるし、気にしないで。」

僕はしょんぼりしている紗夜さんにカバーを入れてから自身の胸を撫でおろした。僕が安堵のため息を吐くのと同時に周りにいた4人がフリーズ状態から解放される。灯夜の頬に冷や汗が流れているのが目に見えて分かる。良と会長は良のデスクに常備している灯夜から貰ったであろう抹茶ラテを飲み始める。

僕は祐奈に小さく片手で「ゴメンね」とハンドサインを送る。祐奈も返答はハンドサインでオッケーで返してくれた。

僕は自分のデスクに戻り、取り敢えず常備してある500mlコーラを一気に飲み干す。そしてクリアな声を張り上げて言い放つ。


「良し、皆!!VERTEXやっていこうか!!」


ゲーム合宿一日目のお昼ごろ、何処かもう疑われることはないだろうと慢心している僕がそこにいたのだった。

宜しければブクマ、評価等して頂けると有り難いです!!


はい、絶賛仕事多量時期のE氏と申します。とまぁそんなことは置いといて、皆さんVERTEXって元々何のゲームを参考にした名前だと思いますか?まぁ一瞬でわかる方もいるかもしれませんが。

ということで1日目は玲太がやらかしました。紗夜さんの不振ゲージ25%くらい溜まったような気がしますね。次回は、視点が変わります。さぁ、誰に変わるのでしょうか?


毎回言っているようですが僕はマジモンのドMなので、酷評や、暴言風でもいいので、誤字脱字、意味不明な表現などがありましたら、教えていただけると嬉しいです。

次回の更新はまた5日以内に。

それでは。





E氏より

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