クラス生活①
「昨日は色々あったけど大丈夫かな...本庄さん...ああぁあっ、昨日あんなこと言わなきゃよかったぁ...」
僕は少し声量を上げてつぶやいた。その僕がその場の流れで言ってしまった言葉。
「そんなものとうに切って気の合いそうな人のところへ逃げ込んだらいいのに。」
第一、僕が本庄を匿えることができる人間ではない。多分思うと思うよに昨日のアレを見たとしても様子、立ち振る舞いは陽キャの結晶だ。そのせいか、趣味が真逆の方向にある気がするのだ。もし、今日の朝イキナリ「おはよー!」なんて言われたら...あぁ怖い怖い。
なんて、考えていると不意に横から、
「玲太、どしたの~?また考え事~?」
良が顔を覗き込んできた。
「いやぁ、昨日僕が本庄さんに言っちゃったことを思い出しちゃってさ...あれ、結構爆弾発言だったよなって。」
僕ががそう拉げていうと、
「そんなことないですぞ!!」
灯夜が身を乗り出しいち早く反応した。良も灯夜に合わせるようにうんうんと頷く。
「あの判断がなければ今頃本庄さんはどうなっていたことか...」
「僕も灯夜のう言う通りだと思うよ~まぁ、今こんなことで悩んでちゃこの先が危うくなっちゃうからねぇ~。あ、話してるうちに学校に着いちゃったよ~。ここからはいつも通りに。ね?」
良がそう言うと、僕らはハッとして気持ちを切り替えた。いつも通り、「いじめられっ子」として決してクラスの人から、いや、学校の人たちから僕らの正体を気付かせないために。
昇降口から校内へ入り、僕らの教室へと向かった。
教室っ入るなり僕らはいつも通り「げっ、陰キャが来やがった」という目を一名を除いたもの以外から受ける。まぁ、あらかた仕方ないだろう。何せ、こちとら3人は眼鏡ガリ、髪の毛ボサボサ、太っちょのテンプレ陰キャ貴族だからな。もうこの一か月間の間、毎日浴びせられてるんだからな。慣れてるんだよ。
そう心の隅に思いながら僕はいつも通りに自分の席に座り、何一つものを言わず読書を始めた。
本日肝心の本庄は未だ特に目立った動きは見せていない様子だった。これは、今日は動かない気なのか?
そう思いながら本のページを一つめくる。すると、遠くでガタッという音が聞こえてきた。誰かやらかした奴でもいるのかな~とぼんやり考えていると、その足音は明らかに僕の方へ向かってきている。あれ?僕なんかやらかしたっけ?身に覚えがないぞ。
そこで、僕のスマートフォンに一件の着信が来る。あぁ、わかったぞ。この流れは...
僕は覚悟を決め、スマートフォンを確認する。予想通り、やはり送り主は灯夜で無論内容は
『第三回人生終了のお知らせ。Y.Hが接近中』
お疲れ僕の人生、また来て来世。
そして足音が僕の前で止まったと思うと、例のY.Hこと本庄は僕の本を見て、ぎこちない声で、
「ヤァ、Rs....玲太く...西島クン、今日はイイテンキダネー、アッ、その本ナニヨンデン、ヨンデルのー...」
エエ、ナニシニキタノー??
こいつ、昨日のことがあってかキャラ崩壊してないか?まぁいいや、取り合えず、テキトーに返しておこうか。
そう思って僕は愛想笑いの笑みを浮かべ、
「はい、そうですね~今日は快晴ですね。それと、この本は俗にいうラノベというものでして、読んでみると」、意外と面白いものがあるんですよね~今度、おススメの物、貸しましょうか?」
律儀に敬語を使って返答すると、本庄は学校では陽キャなのを忘れているのか、
「えっ?イイのっ?やったぁ!!ねぇねぇ、今度貸してよ!!よろしくね!!」
あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!
僕は心の中で思いっきり血反吐が出るレベルで叫んだ。
本庄は言い終えると、周りが急に静かになったことに気づき、僕にヘルプの目線を向けてくる。対して僕は灯夜と良にヘルプの目線を送る。だが、彼らは笑顔で首を横に振った。あぁ、終わりました、僕の人生。現在周りから殺意をむけられてます。誰か助けてください。
僕がフリーズしていると、一人の陽キャの女子が僕の方へ向かってきている。表情を見るに、かなり怒っているようだった。えっと、あの人の名前誰だっけ?覚えてないや。
その陽キャ女子は僕に向かって見るなり、
「アンタみたいな陰キャがナニうちらの祐奈と話してんの?きっしょ。一回死んで来れば?いこ、祐奈っち。こんな陰キャおいといてさ。」
侮辱アンド罵倒の2コンボが僕の心にクリティカルヒットした。いわれる側はかなり重いぞ、これ。
まぁこんなモンだろうと、僕は諦め、口を開いて、
「はい、申し訳ありませんでした。僕のような陰...」
そう言いかけたときだった。
「さっきのこと謝って、奏。さすがにそこまで言う必要ないでしょ?」
本庄は静かに言ってはいるが内心はかなりお怒りのようだ。
「はぁ?何言ってんの祐奈っち、アタシはこの何してくれるか分からない陰キャから祐奈っちを守っただけだよ?」
「そういうところだよ。」
本庄はまた、静かにそう言い放った。
「そういうとこって、見たらわかるじゃん、コイツキモイなぁって。」
周りの人の目が僕たちに向く。
そして、本庄は何かを決心したかのように静かに、かつ凛とした声で最後のトドメを言い放った。
「私、そういう人を見下すようなことをいう人たちとは一緒にいたくない。私、奏のグループ抜けるから。あと、私以外の人に手を出したらただじゃおかないから。」
本庄はくるりと踵を返すと、僕を見て、瞳に涙の乗った笑顔で、
「これからよろしくね。つめ太君!!」
本庄は自分の趣味を思うように楽しむために決意をした。僕はその様子を見て、
「参りました。これからもよろしくな。」
その後は学年中でこの話が話題になり、4限まで僕は周りからの冷たい目線を受ける羽目になった。
こんにちは、どうもE氏です!今回で本庄さんは、ネット上、高校生活上でも陰キャに再分類されることになりました!!(めでたいです)
もし面白いと思っていただけたのなら、是非、ブクマと☆で評価していただけるとありがたいです。
次回は昼休みの部分から、大混乱が起こっていくっぽいです。
毎度言っていますが、僕はドM中のドMに分類される生物らしいので、酷評や、暴言風に誤字脱字等を教えていただけると嬉しいです!(ハァハァしちゃいます)
次回の更新はまた5日以内に。
それでは。
E氏より




