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国亡キ者たちの物語  作者: ヤトiヌシ
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プロローグ その2

 手紙を、電車で読み終わり俺は兵舎着いた。そしてここで1番偉いであろう、肥えた豚が配属先を言い渡してきた。他の新兵が勤め先を言い渡された後、顔色が青くなっていく。顔色が良い新兵なんて誰1人といなかった。


 そして俺の番が来た時には他の部屋に呼ばれた。


 「入れ」


 そう言われて入った、豚の部屋はアンティークの家具や宝石などが沢山置いてあり、50人も人が入れそうな無駄に大きい部屋は豚には勿体ない、その一言で会った。そう言って豚はニタニタした顔で話し始めた。


 「貴様の家族から多大な支援金があった為、貴様は指揮官となる。そしてあの神代 信光ノブミツの子供なんだろう。そして、訓練は不要として明日から前線にて指揮を取ってもらう、以上だ、退出しろ。」


 そして俺はその日、ホテルではないかと疑うような部屋で羽を休め、次の日の明朝に前線に出向いた。


 そして前線に1日で着いた。そこ前線は悲惨、の一言に尽きた。死体の回収は進まず、腐りかけている死体ばかりであった。その光景を見た時俺は恥ずかしい事に戻してしまった。


 上官に挨拶をして、仕事に取り掛かった。俺の仕事は新兵を纏めて戦うという事であった。新兵は500人にも満たなかった。そしてその兵力で此処を防衛だけしてくれとの事だった。


 赴任して1時間もせずに敵軍が攻めてきた。無期限攻勢に敵は出ている為、休む暇は全く無い。取り敢えず砦を盾に銃撃戦を開始させて、被害を全く出さずに撤退させた。


 どうやら敵さんは疲れさせる事が目的らしい。今俺のいる砦は目の前に川があり敵が架けた橋があったので俺は50人を率いて橋を壊しに行った。


 そして結果は成功。ほぼ全員無傷で橋を落として、敵陣の食糧なども燃やせたのでその2、3日間攻勢を止めれた。


 そして、1日兵を休めて、砦の強化と死体を燃やして弔った。初めての人の焼ける匂いは耐えられなかった。他の兵士たちも同じだったようだ。


 そして、1年ほど粘って戦っていた時に久しぶりに上官に呼ばれた。


 「まさか、あの砦を守り切るとは、思いもしなかったな。流石は信光さんの息子と言ったところだ。そして安心してくれ、もうこの戦いは終わる。」


 「…降伏ですか?」


 「流石だな、ああ今さっき戦争停止の命令が出た。降伏は1ヶ月前にしたらしいが、うちの最高司令官が粘っていたらしい。」


 そして俺には帰還命令が出た。町の有り様は他国の兵士が我が物顔で歩き、以前とは活気のない有り様に俺は困惑してしまった。そして俺はやっと我が家に着いたがその家は存在しておらず、瓦礫山となっていた。そして瓦礫山から爺が出てきた。


 「お坊っちゃま、ご無事でしたか。よくぞ、ご帰還なさいました。」


 爺は嬉しそうでも悲しそうでもない、複雑な表情を浮かべてどこか生気が無いように感じられた。その事に俺は追求しなかったが、ポツリポツリと爺は語り始めた。


 「お坊っちゃま、心して聞いてくださいませ。奥方様がお亡くなりになられました。理由は他国の兵士が

奥様に乱暴したところ、忍ばせていた毒で自害したとのことです。そして、奥方様は見せしめで吊されています。」


 俺は、その事を聞いた瞬間、時が止まり、自分の鼓動の音が速く聞こえてくるのがわかった。


 そして俺は爺に地下へと案内された。まともに考えられず、俺は爺について行った。そこには、武器や家宝が置いてあったのだ。


 「敵討ちをしたかったのは山々なのですが、奥方様からお坊っちゃまが帰ってくるまで、此処だけは死守せよとの命でしたので、敵討ちを出来ませんでした。如何様に処分したください」


 俺は拳銃しか眼中になかった。


 「爺、銃を」


 「はい、如何様に処分してください」


 「俺は今からお母さんがいるところへ向かう、爺は自由にしてくれて構わないが、俺には付いてくるな」


 それはその時、心を魔物に支配されている気分であった為、表情にも出ていたのであろう。爺は全く反論してこなかった。


 そしてその広場へ行った。そこには変わり果てたお母さんがいた。俺は他国の兵士を刀で10人から殺した。さらに応援に来た兵士たちも殺した、気づいた時は当たり血の海であり、俺は逃げ出したのであった。


 逃亡中に俺はレジスタンスと言われる組織の人と接触し、俺はともかく敵兵を殺したかったのでレジスタンスに加入した。


 レジスタンスは沢山の支援者がいて、物資、食糧の不安は無く安定的に供給されているらしい。レジスタンスは世界各地に存在し、そして俺はレジスタンスのアジア支部に入隊したこととなった。本部はどこにあるか、一雑兵は知らされない。


 レジスタンスの仕事は敵の撹乱であった。俺は刀片手に突撃して陣形を崩すという役割であった。不思議と銃を使う気にはなれなかった。


 1年が経ったある日、レジスタンスの本部が知られて、壊滅してしまったらしい。そして、支援の滞った各方面のレジスタンス軍も崩壊、アジア支部も例外でなかった。


 弾薬、食糧が尽きかけていた為、レジスタンスは政治家達を殺して、混乱させようとする強硬手段に出た。


 政治家達を皆殺しにした後援軍に来た、敵兵を切り倒していったが、多勢に無勢だった為、全然虚しく皆死んでしまった。


 そして遂に刀が折れて、俺も死んでしまった。





 


 

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