第二十一話 勇子とハリセンと、ツッコミ神の御利益
前回までのあらすじ
愛奈達を元の世界に帰す方法を考えていたところに、カルロスが攻めてきた。輪路はカルロスとクリエイターリビドンを。愛奈は操られた勝希を相手に戦う。
「勇子。勇子」
「……えっ?」
女性の声に呼ばれて、目を開ける勇子ちゃん。気が付くと、勇子ちゃんの周りの全てが、止まっていました。
「私の力で時間を止めました」
さらに気が付くと、勇子ちゃんはスーパーハリセンを持っていました。声は、スーパーハリセンから聞こえてきます。つまり声の主は、テアーラ・ツ・コミさんです。
「こんな事出来たの!?」
「ツッコミ担当とはいえ、私は女神ですよ? 今ここにいるレイジンなんかとは比べ物にならないくらい、高位の神格なんです」
「……そんな風に全然見えないんだけど」
外見と実力が違うというのはよくある話です。レイジン以上というのは、かなりショックでしたが。
「まぁ彼の力もまだまだ発展途上なので、成長次第では、私を超える事もあるでしょう」
「は、はぁ……」
当然ですが、ここにいるレイジンは、本編終了後のドチートレイジンではありません。あれは完全にテアーラさんを超えています。そんなのをこの作品に出すわけにはいきません。まぁどのレベルのレイジンかは、後々わかりますけど。
「それよりも、今はあなたの事です。先生やお友達を守る力が、欲しくありませんか?」
「えっ?」
テアーラさんは勇子ちゃんの、力が欲しいという強い想いに応え、目を覚ましたのです。
「簡単な事です。私があなたを主に選んだという事、もう忘れたんですか?」
「……あっ……」
思い出しました。思い出したくなくて、今までわざと忘れていたのに、思い出しました。
「えっ、マジで? 私マジでこれの力借りなきゃいけないの?」
「他に選択肢はないと思いますけど」
「……うわ~……」
勇子ちゃん、猛烈に悩んでます。だって勇子ちゃんは、テアーラさんの女神モードがどんな姿なのか、知っていますから。
アレの力を借りたいかって訊かれたら、正常な感性の人は間違いなく、ノーと答えるでしょう。
「私の力は相手が超人だろうと異能者だろうと悪霊だろうと、例外なく通用します。そんな私の力を使うのは超お手軽ですよ。ただ相手に向かってツッコミを入れるだけです。あなたなら息をするのと同じくらい、簡単な事だと思いますけど……」
「う~……」
「ちなみにあと少しで時間が動きます」
「は!?」
「いくら女神でも、時間を止めるのって結構大変なんですよ? あと五秒です」
突然のカウントダウン。このまま時間が動き出したらどうなるか、いくら小学生でもわかります。
「四、三」
「うっぐっ……!!」
ものすごく嫌ですが、浩美先生と美由紀さん、友香ちゃんを守る為にも、やるしかありません。
「一、ゼロ!!」
遂に、カウントダウンが終わり、時間が動き出しました。もう後戻りは出来ません。そんな事最初から出来なかったんですけどね。
「気持ち悪いんだよ!! このピエロ野郎!!」
カルロスを見て感じた事をそのままツッコミに変えて、勇子ちゃんはスーパーハリセンの一撃を繰り出します。
「ごばっ!!」
勇子ちゃんのスーパーハリセンによるツッコミを喰らって、カルロスは吹き飛びました。
「な……な……!?」
上半身だけ起こしながら、カルロスは信じられないという顔をしています。当たり前でしょう。物理攻撃では一切ダメージを受けないリビドンの自分が、あんなハリセンでダメージを受けたのですから。
「勇子!?」
友香ちゃんも、驚きながら勇子ちゃんを見ました。
「松下さん!? 今のは何ですか!?」
「す、すごいです!!」
浩美先生と美由紀さんも驚いています。
「……あんまりありがたくないけど、御利益はちゃんとあるみたいね」
勇子ちゃんはスーパーハリセンの性能を確認しました。これなら、確かにカルロスが相手でもやれそうです。
「何しやがったこの糞餓鬼!!」
怒ったカルロスは、勇子ちゃん目掛けて、無数のナイフを投げつけます。しかし、そこに召喚キャラを全滅させたレイジンが割って入り、ナイフを叩き落としました。
「輪路さん!!」
「すげぇじゃねぇか。お前、そんな事出来たんだな」
憧れのレイジンからの誉め言葉。そんなもの、一生ないと思っていた事です。
「さ、最近出来るようになりまして……」
しかし、嬉しい気持ちも、こんな状況では半分です。加えて自分が使った力の正体を考えれば、尚更素直には喜べません。
「ありがとうな。美由紀を守ってくれて」
輪路さんは、美由紀さんの事になると素直になります。今まではクソ生意気な子供だと思っていた輪路さんですが、勇子ちゃんへの株が爆上げです。
「今度は俺が、見せてやらなきゃな!」
「な、何言ってやがる!!」
気合いを入れ直すレイジンに、カルロスが反論しました。
「さっきはちょっと驚いちまったが、充分誤差の範囲内だ!! 今から本気になってやる!!」
その怒りをさらに増幅したカルロスは、ある言葉を唱えます。
「魂身変化!!」
すると、カルロスの姿が、禍々しい怪物に変化しました。元々不気味なピエロだったので、なお邪悪です。
これが、カルロスを含む上級リビドンの能力、魂身変化です。より強力な姿に変身する能力で、この姿こそ、カルロスの本気と言えます。
「おいクリエイターリビドン!! てめぇ何を遊んでいやがる!! もっと本気を出しやがれ!!」
「!!」
いつまでもクリエイターリビドンがレイジンを仕留められない事に苛立ったカルロスが、檄を飛ばします。
すると、クリエイターリビドンが、また無数にペンを出現させ、まだ残っているキャラ達に向かって飛ばし、突き刺しました。
「……!!」
キャラ達は、声を一言も発しません。無言の圧力を放つのみです。その圧力が、増しました。
「まさか、呼び出したキャラクターを強化する事も出来るんですか!?」
美由紀さんが、状況の変化に気付きました。他人のキャラに別の力を与えるのは、はっきり言って権利問題やら何やらですが、そんな事知った事じゃないのです。
「その通り!! さあ、やっちまいな!!」
答えたカルロスが号令を下し、キャラクター達がゆっくり迫ってきます。
ですがその時、上空から一人の男が舞い降り、先頭のキャラを脳天から斬りつけました。
「翔か!!」
「遅くなってすまない」
「俺が連絡したんだ。感謝しろよ?」
翔さんに続いて、足が三本あるカラスが一羽、降りてきます。レイジンをサポートする心強い相棒、八咫烏の三郎です。
「ああ助かったよ。じゃ、やろうぜ翔!!」
「ああ!!」
翔さんもまた、レイジンの隣に並び立ち、唱えます。
「神帝、聖装!!」
すると、翔さんが不死鳥を模した聖神帝に変身しました。翔さんの家系が代々受け継ぐ聖神帝、ヒエンです。
「ヒエン、参る!!」
ヒエンは二本のスピリソードを構え、勇ましく言います。
二人の聖神帝は、襲い掛かってくるキャラ達を次々に倒しました。
「もう一度だ!!」
再び浩美先生達に向かうカルロス。
「さっきはよくもやってくれたな!!」
しかし、今度の標的は勇子ちゃんです。死怨衆としてのプライドを傷付けられて、怒っています。
ですが――、
「おお!?」
カルロスの身体は途中で止まり、それどころかものすごい速度でバックし、一度浮かんでから地面に叩き付けられました。
「友香!?」
今のは、友香ちゃんの念力です。
「ぐっ……こんな事しても無駄だぜ。お前の力じゃ、この俺に傷一つうおおおお!?」
カルロスはマンガを読んで、友香ちゃんの能力を知っています。やはりカルロスにダメージはありません。しかし、カルロスはまたしても念力で引っ張られ、近くの建物にぶつけられました。
「無駄だって言ってんだうおおおおおああああああ!!?」
また念力で引っ張られ、別の建物にぶつけられます。今回はそれだけで止まらず、友香ちゃんは何度も何度も、建物や地面にカルロスをぶつけました。
「ダメージは入らなくても、こうやって攻撃し続ければ、あなたの動きを封じられる」
「ぎゃあああああ!! ごおああああああ!!」
友香ちゃんは念力でカルロスを振り回し、行動を封じています。しかしこれ、確かに理にかなっていて、友香ちゃん自身も大真面目なのですが――、
「あびゃあああああああ!! ぼぼわああああああああ!!」
――もうギャグにしか見えません。
「この世界がギャグ時空に侵食されてます……」
「すいません……」
美由紀さんがメタ発言をし、浩美先生が謝りました。
「ちょっとちょっと! なんかあたしが空気になってる間に、すごい事になってるんですけど!?」
今度は愛奈ちゃんがメタ発言。愛奈ちゃんが空気になっている理由は、
「高崎愛奈ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ほぼ間違いなく、勝希ちゃんの相手をしているからです。ただいま、絶賛苦戦中です。
何度も言いますが、前回愛奈ちゃんが勝てたのは、浩美先生大好きパワーがあったからです。それがないと、かなり厳しいです。
「愛奈!!」
愛奈ちゃんのピンチに気付く勇子ちゃん。
(チャンスですよ勇子。あなたがあの子にツッコミを入れたら、一発で助けられます)
と、テアーラさんが話しかけてきました。確かにテアーラさんの力を借りれば、勝希ちゃんをカルロスの呪縛から解くのは簡単でしょう。
絵面はとてつもなく悪いですが。
(そんな事思ってる場合じゃないわよね……)
「勝希!!」
勇子ちゃんは呼びかけましたが、勝希ちゃんは完全に無視して愛奈ちゃんと戦っています。
「あっそう。無視ですか」
まぁ、わかってはいた事です。勝希ちゃんは愛奈ちゃん以外、眼中にないですから。
しかし、今の勇子ちゃんは、それを許すような女ではありません。
「いつまで引きずってんだテメーは!!」
「ごばっ!!」
「いさちん!?」
勇子ちゃんはすごい速度で動いて、勝希ちゃんの顔面にツッコミを入れました。愛奈ちゃん、すっごく驚いてます。勇子ちゃんの動きではなく、こんなアグレッシブな行動を取った事に驚いています。
「!? !?」
勝希ちゃんも驚いています。ノーマークだった勇子ちゃんが割り込んできた事にも、勇子ちゃんにこんな事が出来た事にも。
(まだです。もう一押しいります)
「こんな時まで愛奈が憎いって……」
テアーラさんから促され、
「しつこいんだよ!! それでこっちにまで迷惑かけてんじゃねぇぇぇぇぇぇ!!!」
「ウガァァァァァァァァァ!!!」
もう一撃、ツッコミを叩き込みました。
「……はっ! 私は何を!?」
ベタですが、勝希ちゃんは元に戻ったようです。
「あら~。いさちんがやっちゃった……まぁあたしと勝希ちゃんの戦いの決着なんて、もうありきたりすぎて読者の皆さんは求めてないと思うけど」
愛奈ちゃんはどんだけメタ発言するつもりなんですかね。
「でもすごいよいさちん! さっすが、あたしのツッコミ役だぁ~!」
「私はいつからあんたのツッコミ役になったのよ!?」
この作品が始まった時からです。
「勝希さん!」
「勝希ちゃん! もう大丈夫なの?」
浩美先生と美由紀さんが、勝希ちゃんに駆け寄りました。
「……何が起きたのかよく覚えていないが、助かったという事だけはわかる」
勝希ちゃんは、すごく不機嫌そうに答えました。どうやら、本当にもう大丈夫なようです。
「あの道化師め……よくもこの私を!!」
「気持ちはわかるけど、やめた方がいいよ。やるだけ無駄だから」
今にもカルロスに挑もうとする勝希ちゃんを、愛奈ちゃんが止めました。愛奈ちゃんもまた、自分達の力がカルロス含め、リビドンには通用しないとわかっています。
「だからさ、ここは輪路さん達に任せようよ。一応ここはレイジンの世界だし、この世界で起こった問題は、この世界のヒーローに解決してもらうのが一番いいって」
愛奈ちゃんが言っている事は、一応筋が通っています。確かに、ここはレイジンの世界。異なる世界の住人である愛奈ちゃん達が、必要以上に介入するべきではありません。
「それにさ、あれ見てたらそんな気なくなっちゃったよ」
愛奈ちゃんは今なお、友香ちゃんに念力で振り回されているカルロスを見ました。
「アアアアアアアアアアアアアアア!!!」
壁や地面や建物に叩きつけられ、リビドンでなければ何回死んでいるのかわからない攻撃を受け続けるカルロス。
その姿、もはや哀れと言うより他ありません。カルロスに対して燃えたぎるような怒りを抱いていた勝希ちゃんでしたが、これを見た瞬間にそれが一気に冷めました。
「このリビドン、思ったより大した事ないぜ!」
一方、レイジンとヒエンは、クリエイターリビドンを追い詰めていました。まぁ、二人がかりですしね。
「っと、危ねぇ。忘れるとこだった」
ふと、レイジンは思い出します。
「おい翔。こいつを成仏させるな」
「何? なぜだ」
「愛奈達がこの世界に来た理由が、どうもこいつのせいらしくてな。だからこいつを成仏させるのは、愛奈達を送り返した後だ」
「なるほど……今はとりあえず、弱らせるだけに留めておけばいいんだな?」
「そういう事だ!」
そう言って、レイジンとヒエンは、再びクリエイターリビドンに攻撃を始めます。
クリエイターリビドンは巨大なペンを出し、それを振り回して攻撃しますが、二人は戦闘のプロ。一撃も当たらず、簡単にいなしています。
「レイジンスラッシュ!!」
「朱雀狩り!!」
「があああああああああ!!」
二人の技が決まりました。必殺技ですが、弱らせる為に威力を落としています。
「これ以上続けても、お前に勝ち目はない。だが、俺達の言う事を聞くなら、お前を苦しめている未練と憎悪から解放してやる」
頃合いだと思ったレイジンは、クリエイターリビドンに交渉を持ち掛けました。本当は普通の霊に戻してから交渉したかったのですが、彼の能力はリビドンになった事によって得られたものです。今はまだ、戻すわけにはいきません。
「……嫌だ……」
と、ここで初めてクリエイターリビドンが、呻き声ではない、言語を発しました。
「嫌だ!!」
拒絶の言語を。同時に、クリエイターリビドンの力が、グン、と増加します。
「お、おい!?」
「俺は漫画家を目指してたんだ。それでまずは同人作家から始めて……なのに、誰も俺の作品を読んでくれなかった!! 誰も俺を必要としてくれなかった!!」
驚くレイジンを無視して、クリエイターリビドンは生前の自分について話し始めました。コミケにも、大賞にも、何度も何度も応募しましたが、全て予選落ちし、彼が書いた作品は、日の目を見る事はなかったのです。
自分にはマンガを描く才能がない。その事実に絶望した彼は自殺し、自分のマンガを認めなかった全ての存在を憎み、リビドンになったのです
「ようやく俺を必要としてくれる人が現れた。チャンスが訪れた!! お前達が憎い……ようやく訪れた俺のチャンスを潰そうとする、お前達が憎い!!」
独白しながら、力を増大させていくクリエイターリビドン。リビドンの力の源は憎しみなので、憎めば憎むほど強くなっていくのです。
「お前達に、俺の邪魔はさせない!! うおおおおおおおおおおおおおお!!!」
クリエイターリビドンの全身から、黒いオーラが噴き出しました。
「他人の作品に頼るのは、もうやめだ!! ここから先は俺の作品で、お前らと勝負してやる!!」
何だかやる気になってしまったクリエイターリビドンは、小さなペンを持って振り回します。
すると、空中に棒人間が出現し、実体化しました。そのままの勢いで、棒人間はレイジンを殴り飛ばしたのです。
「うおっ!!」
「廻藤!?」
「こ、こいつ……見た目は棒人間だが、強いぞ!」
レイジンは、少したじろぎました。お世辞にも強そうとは言えない外見ですが、今まで倒してきた召喚キャラ達とは比べ物にならないほどの威力が、先程の一撃に込められていたのです。
「こいつは俺が一番最初に書いたキャラだ。だから一番思い入れが強いんだよ!」
そう言ったクリエイターリビドンは、今度はペンで、妙にリアルな二丁拳銃を書きなぐって実体化させ、棒人間に持たせます。
「ぐあっ!!」
「がああっ!!」
棒人間はその拳銃を乱射し、二人にダメージを与えました。
「ちょっとちょっと、輪路さん達負けてるじゃん!」
「あの棒人間、そんなに強いんですか!?」
愛奈ちゃんと美由紀さんが驚きます。確かに銃だけ見れば強そうですが、棒人間は相変わらず弱っちそうです。こんなギャグとしか思えないキャラに、聖神帝二人が押されているのです。ショックがないわけがありません。
「どういう事!? あんなに弱そうなのに……!!」
(この世界に来てよかったですね。見た目で相手を判断してはいけないという、いい社会勉強が経験出来ましたよ)
同じように焦る勇子ちゃんに、テアーラさんがテレパシーで教えました。
今までクリエイターリビドンは、借り物のキャラを使って戦っている状態でした。設定を知っているから、操れる。その力を扱える。しかし、そのキャラにどんな意味や思いが込められているか、真の意味での理解が及んでいないから、完全に使いこなす事が出来ない。そんな状態でした。
ですが、あの棒人間は自分で作ったキャラです。このキャラはこんな力を持っていて、あんな事が出来る。など、知り尽くしている、強く在って欲しいと願ったキャラだからこそ、今まで以上に強力なキャラとして召喚出来たのです。
見た目は関係ありません。どれだけ強い想いを入れて描けたか、それが問題なのです。
(棒人間にそんな強い思い入れがあったんだ……)
勇子ちゃんは疑問に思いましたが、実はそんなに珍しい話ではありません。棒人間は、漫画家を目指す人間が一番最初に描くキャラです。言ってみれば、あらゆるキャラの原型。思い入れが強くなっても、不思議ではないのです。
「なんだ、やれるじゃねぇか、俺。お前らを倒して、俺の漫画家としての価値を、殺徒様に証明してやる!!」
自分の描いたキャラが、レイジン相手にも通じるとわかり、自信を持ったクリエイターリビドンは、再び空中に書き殴ります。
次に描いたものは、棒人間。しかし、今度は三人です。
「がああああっ!!」
「ぐああああっ!!」
棒人間達は二人を囲んで、袋叩きにしていきます。
「……ここはレイジンの世界だから、主人公の輪路さんに、華を持たせてあげようと思ったんだけど、そういうわけにもいかなくなったみたいだね」
「元の世界に帰る為には仕方ない。手を貸してやるか」
「輪路さん! 今助けます!」
愛奈ちゃん、勝希ちゃん、勇子ちゃんの三人は、レイジン達を助けに行きました。
「まだまだ」
「うおおオオオオアアアアアアアアアアアア!!!」
友香ちゃんはカルロスを念力で振り回し続けていました。




