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スターダスト•ノート ~星に願いを~  作者: テルアム


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歓迎会

途中途中で人に道を聞きながらなんとか講堂へと辿り着いた。

一回行っただけでは覚えられるはずもなく、

ましてやこの学園は広すぎるのだ。

中に入ると、すでにかなりの生徒たちが集まっており、まるで社交パーティーかのようにおしゃべりをしたり、グラスに入っている飲み物を飲んだりしている。

「さて、きてみたはいいけど俺ってめちゃくちゃアウェイじゃないか?」

この学園に通っている生徒のほとんどは貴族であり、

一応平民も在学してるが、その数は少ないだろう。

しかも貴族の生徒たちはすでに社交デビューを年齢的にしている人がほとんどだ。

たぶんコミュニティーみたいなものがあるんだろう。

近くの女子生徒たちはお花について語り合っている。

無論俺にそんな相手などいない。

俺の友達と言えるのはアイクか第三皇女殿下くらいだ。

二人ともこの講堂のどこかにいるんだろうが、

探すのは少々骨が折れそうだ。

ましてや皇女殿下にこの場で気軽に話しかけようもんなら俺は好奇の目に晒されるに決まってる。

一体…どうしたものか….

俺が一人で悩んでいると

「おぉ!やっときたなラパス!」

と俺を呼ぶ能天気で元気な声が聞こえる。

だが今の俺にとっては救世主様々だ。

「あぁアイク、今着いたばかりなんだ」

「随分と遅かったじゃん、どこで何してたんだ?」

後半部分のことは説明できても前半部分は言えるはずがない…..

「まぁいろいろな?」

悩んだ末にこんな適当な返しをしてしまった。

流石に失礼か?なんて考えていたが

アイクは気に留めるような様子もなく、

「そかそか!まあラパスを待ってたんだよ」

「俺を?」

「そうそう」

「せっかくなら俺の友達を紹介しようかなって」

今日初めて会ったばかりの俺に友達を紹介なんて、

こいつはぶっ飛んでるところが多いな。

「おーい!!こっちこっち!」

アイクが手招きした先には一人の男子生徒と二人の女子生徒。

「えーとじゃあ俺からちゃんと自己紹介するか!」

アイクが咳払いをして、

「改めましておれはアイク•ハラルド!

ハラルド家の嫡男だ!」

「ちなみに男爵家だ!よろしくな!!」

そういって手を差し出してくる。

俺がその手を握った瞬間、

ぶんぶんっと腕がちぎれるんじゃないかってくらい

振り回された。

馬鹿力かこいつ........

すると次に男子生徒が俺の前に出てきて、

「はじめましてっす!僕はイーサン・シュガルっす!」

「アイクと同じで男爵家の人間っす!」

「よろしくお願いするっす!!」

と挨拶をしてきたのはアイクや俺よりも一回り小さい男だった。

まるで小動物みたいな愛らしさ溢れる人だ。

「あぁ、よろしく」

「次はミーシャ!!」

今度はミーシャと呼ばれる女の子が一歩前に出る。

「はじめまして、わたくしミーシャ・ランブルクと申します」

「以後お見知り置きを」

とスカートの端を両手で少し上げ、丁寧な挨拶をしてくれた。

アイクのグループにいるのが驚きなくらいおっとりとしている人だ。「

俺もそれに答えるべく、

「こちらこそよろしくお願いします」

と同様に丁寧に返す。

そして最後女子生徒が出てくる。

「はじめまして、わたくしはイーシャ・ランブルクよ」

「そちらにいらっしゃるミーシャとは双子の姉妹ですの」

「以後、お見知り置きを」

「こちらこそ」

するとイーシャが再び口を開く、

「ところであなた、髪色が黒く目の色は紫という珍しいようしをしてらっしゃるよでうすが一体どこの家のもので?」

「俺は平民ですよ、ただのしがない」

そう答えるとイーシャは

「あら、そうでしたの」

と少し俺を見下すような目で見てきた。

大方、なぜ平民風情が私達のところに。

とでも思われているのだろう。

するとアイクがこちらを向き、

「ほらほら、さいごたのむぜ!」

と言ってきたので俺もそれに答える。

「ディバナ・ラパスといいます」

「よろしくお願いします」

と丁寧に一礼までする。

「おう!よろしくな!!」

するとアイクが「おっほん!!」と言い、

「今からここにいるラパスをアイクレンジャーズの一員とする!!」

???

一体何を言っているのかすぐに理解できなかった。

ただ、周りの反応はそういうわけでもなく、

どちらかといえば呆れるようなそんな表情をしている。

「アイクが紹介したい人がいるって言い出したとき、こんなことだろうなと

思ってたっすよ」

とイーサンが苦言を呈す。

「私もそうだと思ってたわ」

とミーシャも。

「こんな人がアイクや私達のところに入るなんて断固反対ですわ!!」

とイーシャが言い放つ。

「どうしてだイーシャ、仲間が増えるのが嬉しくないのか」

アイクが少し困ったように聞く。

こいつ、こんな表情もできるのか。

まだ俺の頭の中にはアイクの表情はむさくるしい笑顔しか染み付いていない。

「だって!まだ出会って一日も経っていない得体のしれないのひとですのよ!」

「私達は幼い頃から一緒だったというのに.....」

あぁ、なんとなく会話を聞いていてわかった。

彼女の先程の視線は俺を見下していたわけではなかったのだ。

ただ、自分たちの輪の中に異分子が入るのが気に入らない。

それだけの理由なのだ。

ここまで言われて図々しく仲間に入るほど俺はやぶさかではない。

「アイク、誘いは非常に嬉しいが俺はやめておくよ」

「だがっ.....」

何かを言いかけたアイクを俺が静止し、

「彼女の言い分も組んでやってくれ、すくなくとも俺に理解できる部分もある」

アイクは再びなにかを言おうとしたが、途中でやめて

「残念だけどわかった、だが!困ったことがあったらいつでも言ってくれよ!」

「あぁ、ありがとう」

俺はみんなに向き直り、

「お騒がせして申し訳ございません。では」

といってその場から立ち去った。

その後は第三公女殿下であるハイネの挨拶で歓迎会が始まり、

より一層騒がしくなり始めた。

いまいちこういう空気が苦手な俺は夜風に当たるべく外へ出る。

講堂をでてあたりを散歩していると、

ローブを着てフードを目深く被っている怪しい輩を数人見つけた。

どうやら講堂に向かおうとしている。

流石に不審に思ってついていくと、ドアの影で一旦止まり、話すをしだした。

「いいか、この作戦は失敗は許されない」

リーダーらしき人が言う。

「ドアを開けたタイミングで詠唱を開始し、素早く召喚魔法で呼び出せ」

「狙いは第三皇女殿下、彼女には王位継承権争いにはおりていただかなければ

行けないのでね」

と物騒な内容が聞こえてきた。

第三皇女殿下を狙う刺客、別に珍しい話でなはい。

これが王位継承権争いというものなのだ。

ただ、俺の学園での初めてできた友達が脅かされようとしている。

「流石に...見過ごせないな」

そう決心して、俺は歩き出す......





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