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スターダスト•ノート ~星に願いを~  作者: テルアム


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初めてのお友達



そんなこんなで俺は皇女殿下とお友達になってしまった。

目覚めた皇女殿下が従者のアルカから事の顛末を聞き、キラキラした目でこちらを振り向く。

「あなた!わたくしとお友達になってくださるのですか!!」

ここで、いいえと答えたいのは山々だが、そんなことをしたら俺の首が飛んでしまうので

「はい、俺の名前はディバナ•ラパスです」

「以後、お見知り置きを」

と相手は皇族なので丁寧に挨拶をする。

すると皇女殿下はより一層目を輝かせ、

「私の名前はヴェルディア•ハイネです!!

よろしくお願いします!!」

と勢いよく手を差し出しながら挨拶をしてくる。

俺はその手を優しくとり、

「えぇ、こちらこそ」

とありったけの作り笑いをして答える。

あぁ…..胃が痛い……

「ラパス様ですね!!私のことはハイネとお呼びください!!」

この子は馬鹿なのかな?

皇女殿下を呼び捨てで呼ぶなんて不敬にも程があるだろう。

せっかく助かった命なのにこんなことでまた危険に晒したくなんてない。

「えーっと、失礼ながら皇女殿下、わたくしめが殿下のことを呼び捨てで呼ぶなど些かよろしくはないかと」

俺がそういうと皇女殿下はキョトンと首を傾げ、

「でもラパス、お友達同士は名前で呼び合うのではなくって?」

あぁ…だめだこの人全然わかってくれないや。

するとおれの言いたいことを察知したであろう、

やれやれ仕方ないですねみたいな顔をしながら口を開く。

「お嬢様、このお方は公衆の面前であなたを名前で呼ぶと、周りからの評判が悪くなるといいたいのです」

この言葉に皇女殿下は、はっとしたような表情をする。

要約気づいてくれたらしい。

「確かにそうですね、私は第三皇女無闇に人前でそういったことをしているとあなたに危害を加える人が出てくるかもしれませんね…」

そう、皇女殿下は絶賛王位継承権争い中なのだ。

しょんぼりと肩を落とす皇女殿下に俺は言葉をかける。

「人前ではいつも通りというわけにはいきませんが、

こうして人目のないところでしたらお互い名前で呼び合ってもいいのではないのですか?」

その言葉に皇女殿下は顔を綻ばせ、

「わかりました!それでいきましょう!!」

と屈託のない笑顔で答えた。

「………..」

「あの、どうかしましたか?」

「あ、いや、なんでもない」

俺としたことが、少し見惚れてしまっていたようだ。

俺は手を差し出し、

「ではこれからよろしくお願いします、ハイネ」

「はい!ラパス!!」

皇女殿下はこの後用事があるようなので、この場でお別れをした。

「なんか…疲れたな…」

いつもとは違う一日になる。

どうやら俺の勘は当たってしまったようだ。

にしても、

「友達….ねぇ….」

まさか皇女殿下と友達になるとはな。

人生何があるかわからないもんだな….

なんてことを考えながら俺は再び歩き出す。

歓迎会まではまだ時間がある。

先ほどアイクが言っていたクラブ活動の方を覗いてみるのもいいのかもしれないな。

アイクはどこにいるのだろうか。

あてもなく歩いていると前方から声をかけられた。

「ねぇ!そこの君!もしよかったら私たちの

魔術研究クラブの見学してかない?」

「えっと、俺のことですか?」

「そうそう!きみきみ!」

話しかけてきたのはどうやら魔術研究クラブの人らしい。

「ごめんね、いきなり声かけちゃって」

「いえいえ、大丈夫ですよ」

「私はミネルバ•ハイノーンっていうの!よろしくね」

ハイノーンだと?

まさかこんなところでその家名を聞くことになるとは。

ハイノーンといえば三大公爵家のうちの一角である。

三大公爵家とは古くからこの国に尽くしてきたものたちであり、他にはユグラシア家、ディザルバ家などがあげられる。

ハイノーン家のご令嬢はこの学園に通ってたのか。

「俺はディバナ•ラパスっていいます」

「こちらこそよろしくお願いします」

するとハイノーン家のご令嬢は俺の肩を持ち、

「いいのいいの!そんな堅苦しくなくて!」

「ささ!入って入って!!」

と俺は半ば無理矢理にクラブ室に入れられてしまった。

クラブ室に入ると、複数の生徒が実験なりなんなりをしている。

一つ気になったのは女子生徒しかいないことだ。

俺が気まずそうにしていると近くで作業していた生徒が喋りかけてきた。

「こんにちは、きっとうちの部長に無理やり連れてこられたんでしょ?」

「災難だったね」

そう気さくに声をかけてくれた。

そして周りからも、

「ちょっと部長〜男連れ込まないでくださいよ〜」

なんてからかうような声が飛び交う。

「ちょっと〜!違うってばぁ!!」

「うちの見学に連れてきたの!!」

と怒ったかのように言うが、全く持って怖くない。

むしろ微笑ましいな。

そして俺は本題に触れる。

「それで、みなさんは何をしているんですか??」

「えっとね、みんなそれぞれ好きなものを研究してて、私は最近だと

お野菜の成長を促進指せる魔術について研究したかな」

「そうなんですね」

「えっと、男子生徒がいないのは??」

「見てもらえれば分かる通り女の子しかいなくってさ、やっぱ女の子ばっかだと気まずくて男子は見学には来てくれるけど入ってはくれないんだ」

「私としては男子の意見だったりも聞きたいんだけどね」

するとふと何かを思い出したような仕草をして、

「そういえば!今日一人だけ入ってくれそうな男子がいたんだよなぁ」

「こんなこと言ったらあれだけど、下心みたいなのが見え見えだったけどね」

俺自身の勝手な憶測だが、一人だけ頭の中に浮かぶ。

まさかとは思うまいがアイクじゃないだろうな.......

「それで、どうかな?入ってくれる??」

「えっと、まだ他のクラブも見てないので今すぐってわけには行かないですが

候補の一つとして入れておきますね」

するとミネルバは少しだけ悲しそうに眉を伏せて、

「そっか、そうだよね」

「わかった!ありがとうね」

「こちらこそありがとうございました」

「うん!もし入るってなったら私に一声ちょうだいね!!

「わかりました」

そろそろ新入生歓迎会が始まる頃だ、講堂にいかなければ。

「では、失礼します」

「はーい!またきてねぇ!!」

俺は丁寧にドアを閉め、講堂に向けて歩き出した。


「ねぇ」

ラパスを見送り終えて自分の研究に戻ろうとしたら声をかけられた。

「なぁに?」

「いや、あんたが男子生徒連れてくるなんて初めてじゃん」

「そうかな?」

「そうだよ」

そこで少し茶化したように聞いてくる。

「なぁに?もしかしてそういう関係??」

「やだなぁ〜彼入学してきたばっかだよ??」

「確かにそうだね」

「ほら、ちゃっちゃと自分の研究に戻る!」

「はいは〜い」

彼とそういう関係??

「そんなわけないじゃん」

「”今は”まだね...........」





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