神殿へ2
「美優様、愛を誓いますか?」
「はい誓います。」
「恭平様、愛を誓いますか?」
「はい誓います。」
ー疑っていたわけではないが、
再会したときは『神の前で誓いなんてしたくない』と言っていたので、本当は嫌じゃないか不安だった。
そんな私の気持ちに気付いてか、
恭平様は私を真っ直ぐ見て、微笑みながら言ってくれた。
「では、取り下げ依頼を」
「「私たちは離縁しません。」」
同時に発言して、無事離縁届けが却下された。
ホッとしていると、
恭平様が「誓いのキスをしていいか?」
と聞いてきた。
私は驚きと恥ずかしさを感じながらも、「はい」と答えた。
恭平様が近づいてきて、今度こそ初めてキスする!
…と思ったが、また額にキスされた。
ー嬉しかったけど、
また額か、唇ではないんだなと少しガッカリしてしまった。
すると恭平様が近付いてきて、
私だけに聞こえる声で囁いてきた。
「あんまり可愛い顔しないでくれ。
今唇にキスしたら我慢できなくなる」
私は今日帰るときに言われた、
『我慢できなくなる』の意味がやっとわかり、
顔が真っ赤になった。
恭平様は私の手を引き、馬車にもどり、
運転手に「家に戻る。なるべく早く頼む」と伝えて2人で乗った。
ー帰ったら続きをするってことなのかな?
馬車ではまた恭平様は手を繋ぐものの、反対側を向いて全然こちらを見てくれなかったが、
私もそれどころではなく、緊張し始めてしまった。




