旅行1
ー恭平様と話し合う。
と決心して帰ってきたが、
恭平様は想像以上に忙しく、
朝食と夕食以外は会うこともできなかった。
私の故郷に帰省したり、
離縁届けのせいで私の故郷に乗馬できてくれたり、
元々忙しかったのに、私のせいで更に忙しいようだった。
これまでは散歩をする恭平様を何度か見ていたが、散歩する時間もないようで、
部屋にこもって仕事をしたり、外出したり、
毎日大変そうだった。
それでも朝食と夕食は一緒に食べてくれたため、
「部屋で食べてきてもいいですよ。」
「外で食べきても大丈夫ですからね。」
等と言った。
その度に、
「君と食べたいんだ。ダメか?」
「これを楽しみに毎日生きているんだ。
楽しみを奪わないでくれ」
等と甘い言葉を言われ、何も言い返せなくなった。
さすがに朝食や夕食のとき、
使用人の人たちも近くにいるのに、
「なぜ好きになってくれたのか?」等聞けるわけもなく、いつ話し合えばいいのかわからなかった。
そんなとき、
恭平様から「前に言っていた私の別荘に行かないか?」と誘いを受けた。
「お仕事大変そうですが、大丈夫なのでしょうか?」
「そろそろ仕事の目処が立ちそうなんだ。」
「ずっと働きづめだったので、少し休んだ方がいいのでは?」
「君と旅行することを楽しみに頑張ってきたんだ。何よりのリフレッシュだよ」
恭平様に手を握られた。
告白されてから、
恭平様はどんだん甘い言葉を囁くようになってきた気がする。
ーそんな恭平様にまだ慣れない。
「恭平様が良ければ、行きたいです」
「ありがとう。楽しみにしてる」
ー微笑みながら手にキスをされ、
私は顔が赤くなっているのがわかった。
「じゃあ、明後日出発しよう。
私は仕事をもう少しだけしてくる。
美優はゆっくり食べてくれ。」
恭平様はそう言って部屋を出て行った。
ーまだ仕事をするのか、
やっぱり大変なのでは?、
そう思いつつも、自分との旅行のために頑張ってもらっていることがすごく嬉しかった。




